先週、香港経由でマカオから帰国した際に、大チョンボをした。

年をとって、似た様な経験は何回か有るが…

飛行機が定刻の15:15より少し前に成田に到着した。

着陸して、”これから電波を発する電子機器のご使用は自由です。”と言われて急いで横浜迄の1番早い乗り物を調べたら、15:48発の成田エキスプレスが有る。

これを逃すと次の成田エキスプレスは1時間後となり、他の乗り物を探さなくてはならない。

時間は30分か？

間に合うか？

飛行機から1番に出られて、荷物も1番に出て来るのは分かっている。

よーし、大急ぎで頑張ってみよう。

飛行機の中でワインを少し(?)飲んだので、お手洗いに行きたくなり、入国審査場の少し手前で用を足した。

入国審査を終え、手荷物を受け取り、税関検査と全てスムーズに行き、無事に成田エキスプレスの切符も手に入れた。(しかし、これが結構面倒で隣の外国人は途方に暮れていた。普段はお助けするが、あと5分で出発なので知らん顔をした。ごめんね。)

成田エキスプレスに乗り込んでやっと一息付いた途端にふと気付いた。

あれ、シャンパンどうしたっけ？

香港の空港でシャンパンの KRUG.を一本買い込み、それを持ち込んだのだが、急いだ余りすっかりど忘れしていた。

“いけね、お手洗いに置き忘れたぞ！”

KRUG.が惜しいよりも、忘れ物をした自分が情け無くて”ああ、もう良いや。どうせ誰かが持って行っただろう。そいつ、笑ってやがるだろうな。”とため息を付いた。

それから今日迄放ったらかしにしていたのだが、矢張り惜しい！

でも、もう出ては来ないだろう。

KRUG.は好きなシャンパンだ。

ネットで調べると成田国際空港第二ターミナル、遺失物窓口と言うものがあり、まさかと思って電話すると、何と有った！

何月何日、何時頃に何処でと聞かれて、経緯を話すと、”はい、収得して今は成田国際空港警察署で保管してあります。”と言う。

電話番号を教えてくれ、早速電話すると”中身は何ですか？”と聞かれて、”シャンパンです。”と言うとクスッと笑われた。(と思う。)

来週又香港に行くので成田空港に在れば直ぐにピックアップ出来るのだろうが、今は警察署に在るので帰りに寄れない。

後日お伺いしますと言ったら、”令和6年2月28日迄保管しますから、大丈夫ですよー。”と親切である。

住所、名前と電話番号を教えてくれと言われて、”酒匂です、お酒が匂うと書きます。”と言ったら、今回は間違い無く笑われた。

“そうです、酒が匂う男がお手洗いに酒を忘れたんです。”と二人で笑った。

しかし、日本って凄いな！

こんな場合、海外では絶対に出ては来ないだろう。

何だか日本人として嬉しいが、”ああ、年を取ると物忘れやウッカリが多くて、嫌だなあ。”と少し、落ち込んでいる自分であります。