筆者が朝起きて先ず行うことは為替相場のチェックである。
メインはドル・円相場だがぱっと見て、"おう、上がったな。"、とか"おう、下がったな。"と安心したりがっかりしたりするのだが、ここ2週間はすべて107円台あった。
全然動かない。
3月に101円台まで暴落した後たった2週間で111円台まで急騰したあのダイナミックな動きが嘘の様である。
この異常な膠着の理由はコロナ・ウィルス騒動に対する悲観と楽観が入り混じってリスクを取るべきか(リスク・オン)、逆にリスクを取らないか(リスク・オフ)を決めかねている投資家が多いからであろう。
世界的な経済活動再開期待やウィルスに対するワクチン開発のニュースは株価にとって好材料で、あれだけ悪い経済指標が出てくるにも拘わらずニューヨーク株式市場は活況を呈している。
今までの経験則から言うと株価上昇は投資家に投資意欲を高めてリスク・オンとなり債券が売られて金利は上昇、そして円が売られてドル・円は上昇と言うパタ―ンが多かったが、最近はドルと円が同方向に動く傾向があり、リスク・オンになるとドルが買われるのだが同時に円も買われてドル高&円高となって結局ドル・円は動かない。
ここ数日米中関係悪化の懸念からリスク・オフとなっても良い様なものだが、日本もそうだが経済活動再開期待の方が上回って株式市場では株価が堅調である。
ところが為替市場では素直に過去の経験則と同じ様にドルが売られて、その他主要通貨であるユーロ、ポンド、そして豪ドルなどが買われるのである。
ドルと円が同方向に動く傾向がある為にドルが売られると円も売られて結局ドル・円は動ない。
結果としてクロス(その他通貨と円の組み合わせ)ではその他通貨高&円安となり、ドル・円は余り動かない。
まあ、こう言った相場展開の時はじたばたしても仕方ない。
個人的にはコロナ・ウィルス騒動が未だ予断を許さず、また米中関係悪化の状況を考えるとリスク・オフとなって、教科書的なドル安&円高になると思うのだが未だ少し先かな?
4月にも述べたが今暫くディフェンシブなトレード・スタイルで参りましょう。
sakohからまめへの返信
まめさん、確かに今回のコロナ・ショックにより世界恐慌レベルまでの一時的な経済減速となると思われますが、例えば前回のリーマン・ショック時は金融システム崩壊の危機があり株価低迷や資産価値の下落が起きましたが、今回はコロナ・ウィルスと言う一つの現象が引き起こした騒ぎであり、例えばワクチンの発明とか爆発的感染が収まればこの混乱も遅かれ早かれ沈静化します。
それと今回の騒ぎはアメリカを含め景気と株価が好調の時に起きた現象でありリカバリーは意外に早いのではないかと思っています。
まめ
ありがとうございます。
ニュースで世界恐慌レベルと言っていたので、株価下落も円高も3年ぐらいかけて進み、50円や30円ぐらいまでいくのかと思いました。
昔の世界恐慌の時は3年後に株価はようやく底にきたと、ネットで見ました。
sakoh
まめさん、昔アメリカ人から同じ質問を受けると”I wish I knew, and I will be a Millionaire.”=(それが分かれば、俺は百万長者に成れる。”と冗談を言っていました。
冗談は兎も角、3月に付けた安値の101.19くらいまでの下げが有ってもおかしくはないと思います。
その理由として、
―コロナ・ウィルス騒動に対して楽観的な見方が広がりつつあるが、アメリカの経済減速は未だ続く。株式市場ははしゃぎ過ぎ。
―FRB.の大規模な資金供給によりバランス・シートが膨れ上がりつつあり、余剰資金が株式に向かっているがこの余っているドルが何時売られても不思議ではない。
―トランプ大統領の再選に黄色信号が灯りつつあり、焦るトランプ大統領が対外政策、特に対中国政策でより強硬姿勢を取り米中対決は益々深刻化し、リスク・オフの動きが高まる。
―原油価格下落による我が国の国際収支が余剰傾向となりドル売りが進む。
―新年度から期待された本邦機関投資家による外貨建て債権、特に米債の購入は進んでいない。現在の日米金利差とドル調達コストを考えると彼らは積極的にリスクを取っての米債購入=ドル買いを行うとは思わない。
大統領選挙前後が円高のピークと見ており、トランプかバイデンの何方が大統領に成るにせよ選挙後は日本(円)に対するネガティブな面(景気失速、安倍内閣に対する不信感増大、金利安)が見直されて円安に戻ると考えています。
お断りしますがこれはあくまでも筆者の個人的な意見であり、その様な動きになるかどうかは分かりません。
あくまでもご自分で判断されて行動為さって下さい。
まめ
いつもブログ見てます。
最近、中期で円高になると思うと言ってますが、どのくらいまで円高になると思ってますか?
あと円高になった場合、だいたいいつ頃まで続くと思いますか?