たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!! tashiro

2日のハンセン指数は0.52%安、利益確定売りに押される!!

2023/02/02

中国株投資家のみなさん、こんにちは。

2日(木)のハンセン指数は高寄り後、終日売りに押される展開となりました。

終値は0.52%安の2万1958.36ポイントで引けました。

2日(木)の中国企業指数は0.72%安で引けました。

参考として、2022年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

香港ハンセン指数は1月27日の場中で高値2万2700ポイントを付けています。

昨年10月31日の場中で安値1万4597ポイントを付けて以来、わずか3か月で深押しすることもなく、56%も上昇しています。

ゼロコロナ政策の廃止、集団免疫獲得による新型コロナ流行からの脱却により、足元の景気見通しは大きく改善されています。

1月31日に発表された1月の官製・製造業PMIは50.1で昨年9月以来、4か月振りに50を超えており、景気判断は縮小から拡大へと好転しています。

また、前月からは3.1ポイント改善しています。

新規受注、生産が大きく回復しており、12月が景気の最悪期であった可能性が高まりました。

もっとも、景気のV字回復が確からしいことが分かった時点で、資金流入は一段落した可能性があります。

2月2日の市場平均PERは12.26倍まで回復しており、昨年4月あたりの水準まで戻しています。

直近10年間の平均は11.88倍ですから、既にこの水準を上回っています。

ここから先は、足元で始まっている主要企業に関する2022年12月期の業績発表をしっかりと分析し、それをもとにして作られる2023年12月期の業績などをみておきたいところです。

香港市場は欧米機関投資家が売買の中心となる市場なので、本土とは異なり、欧米市場における資金流動性と、企業のファンダメンタルズに作用されやすい市場です。

本土H株企業では2022年12月期決算書の提出期限は4月末です。

しばらくの間は企業業績を巡り、売り買い交錯となるかもしれません。

BYDが2月1日、1月の新車販売台数を発表しました。

新エネルギー自動車の販売量は15万1341台で前年同期比で62%増加しています。

業界全体では、支援政策の縮小、春節の影響で、1月(1日~27日)の国内新エネルギー自動車販売台数は前年同期比で▲1%減、前月比で▲43%減となっており、BYDの好調が目立ちます。

新エネルギー自動車は昨年、景気を下支えする政策による恩恵で大きく成長したセクターですが、2023年は政策の縮小、反動による停滞も懸念されています。

そうした中で、業界トップのBYDの販売が好調なことや、一部の地方政府において政策を延長する動きがみられることで、市場には安堵感が広がっています。

これは、需要が強く、また、政策の後押しがあるという点で、新エネルギー自動車関連ばかりでなく、グロース株全体への好材料として評価してもよいかもしれません。

具体的な産業支援策が続く限り、景気は拡大し、企業業績も好転が期待されます。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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