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田代尚機(たしろ・なおき)

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
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1日の上海総合指数は1.21%高、反発!!

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中国株投資家の皆さん。こんにちは。

1日(月)の上海総合指数は高く寄り付いた後、前場は"行って来い"となりましたが、後場に入ると買い優勢の展開となり、ほぼ高値引けとなりました。

終値は1.21%高の3551.40ポイントでした。

セクター別では全面高で、新材料、製紙、化学、鉄鋼、半導体・部品、名所旧跡などが大きく買われました。

20210301A.png

1日(月)の創業板指数は2.77%高となりました。

20210301B.png

1日(月)の上海50指数は0.83%高となりました。

20210301C.png

まず、2月28日(日)に発表された2月の官製・製造業PMIについてですが、結果は50.6で前月と比べ0.7ポイント低下しました。

11月の52.1を天井として、3か月連続で低下しています。

細目指数をみると、前月と比べ改善したのは工場出荷価格と生産経営活動予想だけでした。

景気判断の分かれ目となる50を超えている指数を示しておくと、上記の2指数に加え、生産、新規受注、購買量、主要原材料購買価格の4指数だけです。

結果だけをみると、景気回復の度合いは鈍化しているようにも見えます。

しかし、この指数は季節調整をしているとはいえ、歴史的に春節のある1月あるいは2月はその前の月と比べて低く出る傾向があります。

本土の情報、株価の動きなどから判断する限りでは投資家たちは、製造業PMIが低く出たことなどまったく意識していないようです。

先週は押し目形成となりました。

本土では、その要因は国際市場の影響を受けたからだといった見方が目立ちます。

本土金融市場は依然として閉鎖的で、売買代金における欧米機関投資家の割合は数%程度とみられます。

とはいえ、公的資金、保険資金の株式運用が進んでいます。国内機関投資家が運用するファンドの厚みも増してきました。

もちろん、滬港通、深港通を通して、外国人の買いが増えていることも影響しているでしょうが、それ以上に国内の機関投資家の売買ウエイトが増え、その国内機関投資家がよりファンダメンタルズを重視する運用をするようになっており、だから市場の国際化が進んでいるのだと考えています。

当局は、"すぐにバブル化して、それを抑え込むと今度は長い低迷期間が続いてしまうような市場"を何とかしたいと考えています。

その答えの一つが機関投資家のウエイトを高めることです。

それによって合理的な株価バリュエーションを形成するといった考え方です。

欧米の株式市場の動向に振り回されるのは困りますが、投機的市場が少しでも改善されるというのであれば、それは当局の望むところでもあります。

今週はいよいよ両会が始まります。

4日(木)には全国政治協商会議、5日(金)には全人代が始まります。

イノベーションを促進すると言った大方針はこの十数年来変わりません。

米中関係の緊迫化、足元での半導体不足などを反映して、電子部品、5Gなどが買われやすい状態となりそうです。

政策相場への期待が上海総合指数の自律反発に繋がったと見ています。

創業板指数の大幅な上昇がそれを強く物語っています。

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25日のハンセン指数は1.20%上昇、下げ止まる!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

25日(木)のハンセン指数は高寄り後、売買い交錯となりました。

終値は1.20%上昇し30074.17ポイントで引けました。

20210225A.png

25日(木)の中国企業指数は1.80%上昇しました。

20210225B.png

参考として、2020年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

20210225C.png

主要4指数として、ここで比較しているのはNYダウの方ですが、アメリカ市場ではNASDAQが16日を天井として、はっきりとした押し目を付けています。

その動きとハンセン指数、TOPIXは同じような動きとなっています。

アメリカ市場では、長期金利の上昇が嫌気され、金利上昇に弱い高PER株、つまり成長株が売られるといった相場になりました。

もっとも、FRBは緩和政策の手を弛めるつもりは全くありません。

パウエル議長は23、24日の議会公聴会で、アメリカ経済への支援継続を改めて示唆しています。

インフレが加速する懸念については、重視しませんでした。

長期金利の上昇については力強い経済見通しに対する確信の表れだと指摘したそうです。

そもそも、景気が悪い中での金融緩和政策は流動性の罠が生じやすく実体経済への影響は大きくありません。

量的緩和政策は相場そのものを支える方向により多く効いています。

1兆9000億ドルに及ぶ財政政策も、新型コロナ禍による悪影響を打ち消すもので、インフレが大きく進むほどには効かないでしょう。

それにFRBは金融市場を支えることを第一に考えていて、インフレによるスパイラル的に進むコントロールの難しい金利上昇が起こらないように最新の注意を払うでしょう。

それを防ぐツールはあるとパウエル議場は発言しています。

一連の発言でインフレ懸念はひとまず払拭されていて、24日(水)のNYダウは大きく戻しています。

グローバル投資家のリスク回避はひと段落したとみられます。

むしろ、気になるのは香港特有の材料の方です。

香港財政司の陳茂波司長は、印紙税について、0.1%から0.13%に引き上げると発表しました。

香港では本土と異なり、売買両方向で印紙税がかかります。

本土では印紙税は0.1%で、売にしかかかりません。

売買手数料が本土は高いので簡単には言えませんが、それでも往復で0.06%費用が増えるというのは多くの本土投資家にとっては大きく感じるのではないかと思います。

本土の個人、機関投資家ともに、"それなら本土株をもっと買おう"とならなければよいのですが。

ハンセン指数は24日(水)、印紙税引き上げ報道により、2.99%下げたのですが、25日(木)の値動きは上げたとはいえ、前日の大きな陰線の値幅の中での小さな動きとなっています。

売買代金は25%程度減っています。

本土市場から香港市場に流れ込む南向き資金をみると、24日(水)は199億6000万元の流出でしたが、25日(木)は17億元の流入となっています。

落ち着きを取り戻しているようにも見えます。

しかし、トレンドとして、1月中旬をピークに流入資金量は減っているだけに、今後の南向き資金の動向が気になるところです。

ハンセン指数は2月中旬に2年8か月ぶりの高値を付けているだけに、政策発動期待があるとはいえ、テクニカルには押し目を少し意識した方が良いかと思います。

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22日の上海総合指数は1.45%安、大幅下落!!

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中国株投資家の皆さん。こんにちは。

22日(月)の上海総合指数は高く寄り付いた後、前場は売買い交錯となりました。

しかし、後場に入るとまとまった売りが出て下げはじめ、そのまま安値引けとなりました。

終値は1.45%安の3642.44ポイントでした。

セクター別では、非鉄金属、石油、鉄鋼、化学、種苗・林業などが買われました。

一方、飲料(白酒)、証券、銀行、自動車、食品加工などが売られました。

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22日(月)の創業板指数は4.47%安となりました。

20210222B.png

22日(月)の上海50指数は3.30%安となりました。

20210222C.png

上海総合指数は終値だけをみれば、6営業日ぶりの下落ということになりますが、チャートを見る限りでは、かなり弱い印象を受けます。

他の2指数のチャートなどは大陰線を付け、急落しています。

これら2指数はともに、22日(月)の終値よりも少し下げたところには、1月上旬、中旬あたりで揉み合った価格帯があり、この辺りが下値抵抗線となりそうです。

前回のブログで中国人民銀行のオペレーションがやや引き締め気味であると指摘しました。

期日の短いところではそうでもないのですが、長いところ(といっても1年までですが)では、春節明け後も金利上昇が続いています。

決して引き締め気味というほどではないのですが、過剰流動性が発生して株価がどんどん上がるような状況ではありません。

機関投資家の保有比率の高い株、たとえば白酒、医薬など、値嵩優良株が大きく売られています。

特に悪材料は見当たらないのですが、利が乗っていること、春節が終わったところで材料出尽くし感が出たことなどが要因ではないかと思います。

一方、非鉄などの素材は足元の市況や、その見通しの良さなどが好感されて上げています。

特に銅については、新エネルギー自動車の生産増加によって需要が増えそうだと予想するエコノミストたちが増えています。

個別の好材料があって上げていると言えそうなのは、種苗・林業といった農業関連株です。

毎年恒例ではありますが、今年も中国共産党が今年初めて発する法案は農業関連でした。

中国共産党中央委員会、国務院は2月21日付で「郷村振興を全面的に推し進め、農業農村の現代化を加速させることに関する意見」を発布しました。

世界的に種子の開発競争が激しくなっていて、中国は産学協同で、産業育成に努めていて、農業関連では注目のセクターとなっています。

出来高が増えています。

売り手も多いのですが、買い手も多いわけで、循環物色は健在です。

両会を直前に控えていて、いつ好材料が出るともわかりません。

一旦押し目を形成しても、深押しすることはないだろうと予想しています。

 

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18日の上海総合指数は0.55%高、寄り付き天井!!

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中国株投資家の皆さん。こんにちは。

18日(木)の上海総合指数は高く寄り付いた後、終日売りに押される展開となりました。

終値は0.55%高の3675.36ポイントで引けました。

セクター別では、デジタル通貨関連、石炭、石油、非鉄金属、鉄鋼、PC関連、通信、空港空運などが買われました。

一方、バイオ、医薬関連などが軟調な値動きとなりました。

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18日(木)の創業板指数は2.74%安となりました。

20210218B.png

18日(木)の上海50指数は0.35%安となりました。

20210218C.png

上海総合指数こそ前営業日比プラスを確保しましたが、他の2指数はマイナスで引けています。

特に創業板指数の下げ幅は大きく、寄り付き天井で下げ続け、終値では2.74%安となりました。

チャートを見ていただければわかるように、出来高はそこそこ増えています。

投資マインドを冷え込ませるような材料があったことを感じさせるようなチャートとなりました。

悪材料としては、人民銀行のオペレーションが春節前と同様、引き締め気味となったことが挙げられます。

18日には、2000億元のMLF、2800億元のリバースレポ取引が期日到来となった一方、MLFは中立となるよう2000億元を供給したのですが、リバースレポ取引は200億元しか供給しませんでした。

差し引き2600億元がインターバンク市場から吸収されることになったのです。

春節休暇が終わり、一旦だぶついた資金を吸収するということは別に珍しくはないのですが、今回は休暇前の供給も通常よりも締め気味でした。

年初から不動産融資規制は出されるし、足元の資金供給は絞られる。

景気が順調すぎることが災いしています。

昨年の景気回復は輸出と設備投資の回復がけん引したのですが、不動産投資の伸びも成長に大きく貢献しました。

この辺りが当局としては気になるのでしょう。

欧米を中心にグローバル市場では過剰流動性の中、どこも株価は大きく上げています。

そうした状況と一線を画しているのは経済運営上健全です。

日米欧が金融緩和政策を元に戻すのに苦労していることを反面教師にしているのでしょう。

経済面で良い政策ということは、株価にとっても良い政策と言えなくもないですが、やはり需給要因の影響や、そのアナウンス効果は大きく、残念ですが本土は当局が株価を抑える形となっています。

春節期間の景気の状況は、新型コロナ対策が利いていて、交通運輸関係は厳しかったのですが、前回のブログでも書きましたが、映画などのエンタメ関連需要は予想外に伸びたようです。

国際市場で原油価格、非鉄金属価格が上昇したことから、資源関連が上げています。

暗号資産価格の上昇によって、関連銘柄などが買われています。

物色対象は健在です。

インフレが目立ちはじめたり、資産バブルが更にはっきりと表れてきたわけではありません。

当局が後手に回って金融引き締め政策を打ち出しているわけではなく、積極的な経済運営の結果、金融が中立に引き戻されているという程度なので、この話がきっかけとなって株価が急落するようなことはないだろうと予想しています。

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