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30日の上海総合指数は0.59%高、軍事関連が買われる!!

2025/06/30

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中国株投資家の皆さん、こんにちは。

30日(月)の上海総合指数は安寄り後、すぐに戻してはいますが、前場は上値の重い展開でした。

一方、午後に入ると緩やかな上昇基調となり、終値は0.59%高の3444.43ポイントで引けました。

セクター別では、軍事関連が広く物色された一方、証券、金融などが売られました。

30日(月)の創業板指数は1.35%高となりました。

30日(月)の上海50指数は0.16%高となりました。

先週の上海総合指数はイスラエル、イランの停戦合意によって24日(火)、25日(水)に大きく上昇、26日(木)には場中で昨年12月以来の高値3462.75ポイントを付けています。

ただその後は利益確定売りに押され、週末にかけて調整局面となったのですが、30日(月)は一転、切り返しています。

中国国家統計局は30日現地時間9:30、6月の中国製造業PMIを発表しました。

結果は前月よりも、0.2ポイント改善し、49.7ポイントでした。

4月以来、3か月連続で50を割ってはいますが2か月連続で改善、もっとも、市場予想通りでした。

この結果について張立群特約アナリストは次のように解説しています。

「受注関連指数の反発は、内需拡大政策の効果がある程度出ていることを反映している。

 生産指数、購買量指数の上昇は、企業の生産・経営活動が活発になる傾向を反映している。

ただし、PMIは依然として景気の拡大、縮小の境目となる50を下回っており、生産経営活動予想指数は低下している。

需要不足の企業の割合が依然として増えており、市場によってもたらされる需要の縮小が製造業の生産、投資に制約を与えている。

こうした状況が依然として顕著であり、注意が必要だ。

現在、マクロ経済政策による景気循環を落ち消す調整と市場によって導かれる需要の縮小が、互いに拮抗する重要な段階にある。

特に、政府による公共財調達量を増やし、公共投資の規模を拡大し、メーカーの受注を大幅に増加させ、メーカーの生産、投資が継続的に活発になるよう、内需を拡大するためのさまざまな政策の強度を継続的に高めるための努力を堅持していかなければならない・・・」

長期に渡り、財政、金融、或いは長期発展戦略など多角的に景気を刺激する政策が打ち出されているのですが、その効果がまだ完全に発揮されていないのか、これらの景気循環を打ち消す力が厳しい需要縮小と拮抗する程度なのかが問題です。

当局としては、無理な景気拡大策を打ち出し、質の悪い、無駄な生産増加を含むような拡大を望んでいません。

過剰流動性が発生し、特定産業の業績が極端に良くなり、それが各産業に浸透、拡散するような一部の短期指向の投資家が期待する従来型の景気対策が出てくる可能性は低いということです。

そうであれば、こうした微妙な状況が今後も続きそうです。

当局は現在の不動産価格が適正水準まで下がったとは考えていないでしょう。

バブルの縮小を止めつつ、経済が発展し、他の財の価格が上昇し、結果として不動産価格がやや割安水準になったところでようやく不動産投資が活発になるといったイメージです。

そうなるまでには数年或いはそれ以上の年月がかかるかもしれません。

その間、トランプ相互関税のような外的ショックが加われば、そのショックに見合った景気対策が打ち出されるのだろうと思います。

ただ、今回のPMIの結果をみる限りでは、中国の外交政策がうまく行っていること、トランプ相互関税の影響は中国全体で吸収されていることなどから、景気は意外に落ち着いていると見て取れます。

張立群特約アナリストは毎回、更なる公共投資の上乗せが必要だと言い続けているのですが、当局の景気認識との間には若干温度差があるように思います。

セクター別では軍事関連が大きく買われています。

中兵紅箭(000519)、安徽長城軍工(601606)、中光学集団(002189)、湖南天雁機械(600698)などがストップ高まで買われています。

このセクターは先週から人気化しています。

外部環境として、グローバルで地政学的リスクが高まっていることが挙げられます。

政策面では、ストップ高となった中兵紅箭、中光学集団、湖南天雁機械など中国兵器装備集団傘下企業について大きな再編が行われるなど、2025年の国有企業改革が軍事関連企業を中心に行われることなどが好感されています。

また、場が引けてからですが、「9月3日に実施する軍事パレードなど抗戦勝利80周年の記念活動に中国側がトランプ大統領を招待した」といった情報が出回っています。

外交部の記者会見でこうした質問が出され、外交部の毛寧報道官は“先週、国務院新聞弁公室が記念活動に招待する外国人要人に関する情報や日程などを発表している。

現在質問に答えられるだけの情報は持ってない”などと発言しています。

もし、これが事実で、トランプ大統領が記念活動に参加するようなことにでもなれば、米中緊張緩和で株価は大きく反応しそうですが、もっとも果たしてそれが軍事関連銘柄にプラスになるかどうかはわかりません。

実現の可能性は低いとみられますが、続報が出てくるでしょうから、そちらを待って、投資判断に役立てたいところです。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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