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28日の上海総合指数は0.75%安、下値の堅さを確認!!

2022/11/28

中国株投資家の皆さん、こんにちは。

28日(月)の上海総合指数は安寄り後、一旦売り込まれたのですが、売り一巡後は戻す展開となりました。

ただ、先週末比プラスまでは戻らず、終値は0.75%安の3078.55ポイントで引けました。

セクター別では、ホテル・レストラン、レジャー施設・旅行、空港・空運などが買われました。

一方、不動産サービス、教育、医療サービス、銀行、証券、半導体・部品などが売られました。

28日(月)の創業板指数は0.46%安となりました。

28日(月)の上海50指数は1.61%安となりました。

28日の本土市場は、ホテル・レストラン、レジャー施設・旅行、空港・空運など、新型コロナ禍で悪影響を受けるセクターが大きく買われています。

ホテル・レストランセクターでは、華天酒店(000428)がストップ高、君亭酒店(301073)が9.42%高で、このセクターでもっとも上昇率の低かった北京ダック専門店の全聚徳(002186)でも2.84%上昇しています。

レジャー施設・旅行セクターでは、峨眉山(000888)がストップ高、20銘柄中、19銘柄が上昇、空港・空運セクターでは13銘柄中12銘柄が上昇しています。

新型コロナの状況ですが、27日における発病ベースの本土新規感染者数は3,748人、無症状ベースでは36,304人でした。

20日と比べ発病ベースでは1,471人、無症状ベースでは11,757人増えています。

26日と比べても、発病ベース、無症状ベースともに、感染者数は増えており、足元でも感染拡大が続いています。

ストックコネクトを通じた海外からのA株投資の状況について、細かく調べてみると、寄付から資金流出(純)が増え続け、1時間後には累計で65億1300万元の純流出となりました。

しかしその後は売りは出てこず、大引けにかけては少し資金が流入したことで、この日の資金流出額は37億6000万元に収まりました。

とはいえ、25日は74億5100万元の純流入であったことを考えると、外国人による売りが下げの要因になったのは確かでしょう。

特に、寄付き直後の下げは外国人投資家の売買による影響が大きかったと言えそうです。

日本の報道を見ていればわかると思いますが、海外では新規感染者数の増加や、それに伴う局所的な封鎖都市の増加、それに誇張されている現地での不満の鬱積などを懸念したのでしょうが、国内の投資家たちの評価とはずいぶんと隔たりがあります。

華天酒店(000428)、峨眉山(000888)をストップ高まで買ってくるわけですから、新型コロナは早晩収まるとみている個人投資家が少なくないということです。

創業板指数も大引けでは先週末比プラスを確保できませんでしたが、それでも日足チャートはひげのほとんどないきれいな陽線を付けています。

ただ、先週末、預金準備率の引き下げが発表されたのですが、不動産サービス、銀行が大きく売られています。

新型コロナ禍が収まらない限り、金融緩和の効果は限定的で、好材料が出たタイミングで売られています。

また、相場の先行指数とみられる証券株ですが、証券監督管理委員会が25日、8社の証券会社に対して、投資銀行部門の内部統制や人事関連業務に関する調査を行うと通知しており、監督管理強化が悪材料視され、大きく下げています。

ゼロコロナ政策によって社会が不安定化すると考える本土投資家はほぼ皆無でしょうが、かといって景気がすぐに回復すると楽観している投資家も少ないとみられます。

総合的な景気対策が打ち出されているのですから、コロナ禍が収束すれば、景気は急回復するとみられます。

コロナ禍収束の兆しが見え始めたところが大きなチャンスとなりそうです。

本土投資家たちの半ばフライングともいえる買いが、そうした相場の深層を物語っています。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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