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田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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本土市場、ブレイクアウトを試す展開!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

景気は適切にコントロールされている!!

1月、2月も景気は順調に拡大している。

まず、固定資産投資が大きく拡大している。2月累計の固定資産投資は8.9%増で、昨年の8.1%増と比べ0.8ポイント改善、市場コンセンサスの8.2%増と比べ0.7ポイント高かった。

tashiro_20170323.01.pngtashiro_20170323.02.pngtashiro_20170323.03.png製造業については、4.2%増から0.1ポイント上昇して4.3%増になっただけだが、交通運輸、倉庫、郵政事業が9.5%増から18.8%増、水利、環境、公共施設などは23.3%増から33.6%増に急増している。公共投資が好調である。
ただ、これについては、年末には予算を使い切り伸び率が鈍化し、年初は勢いよく伸びるといった傾向がある点に注意が必要である。

国有と民間の別では、前者が14.4%増で後者が6.7%増なので、依然として国有経済が景気をけん引している状態に変わりがない。
しかし、2016年と比べれば、前者は4.3ポイント鈍化しているが、後者は3.5ポイント上昇している。全体の60.4%(2月累計)を占める民間部門の回復が著しい点は今後の景気見通しに関して明るい材料だ。

不動産投資も好調である。2月累計の全国不動産開発投資は8.9%増で、昨年と比べ2ポイント高かった。

貿易については、輸出、輸入ともに大きく伸びている。1、2月累計の輸出(人民元ベース、以下同様)は11.0%増で12月と比べ10.4ポイント増えている。輸入については34.2%増で同じく23.4ポイント増えている。
外需も強いがそれ以上に内需が強い。貿易収支については2月単月では603億6000万元の赤字を記録したが、1、2月累計は2936億5400万元の黒字である。貿易収支に変調があるわけではない。

不安があるとしたら消費である。1、2月の小売売上高は9.5%増で、昨年12月と比べ1.4ポイント悪化している。ただし、この統計、毎年1、2月は前年12月と比べ大きく低下する傾向がある。
12年から16年まで、そのギャップを列挙すると、3.4ポイント、2.9ポイント、1.8ポイント、1.2ポイント0.9ポイントである。

tashiro_20170323.04.png

今年のギャップは1.4ポイントなので、この3年間では一番大きいものの、なぜギャップが生じるのかわからない以上、評価のしようがない。結局、足元の消費動向についてはこのデータではわからないということである。

こうした景気の現状に対して、金融当局はインターバンク市場の金利引き上げで対応している。景気の減速を懸念するのではなく、景気の過熱、投機の発生を懸念している。

中国人民銀行は16日、リバースレポ取引、MLFを行い、合計3830億元の資金を供給する一方、金利について一律10BP引き上げた。

金利引き上げについて、招商銀行の資産管理部の劉東亮シニアアナリストは、その要因として、次の3点を指摘している。
(1)リスクを防ぐためにレバレッジを縮小するといったこれまでの政策を実行した。ここ数か月の動きをみると、譲渡性預金が急増するような現象がみられ、依然として高いレバレッジが維持されている。再度調整が必要である。
(2)人民元対ドルレートの下落圧力、資本流出圧力を和らげるために、米中名目金利差を一定の適度な水準に保ちたいからである。
(3)上半期のマクロ経済見通しは良好である。全体的に政策効果は高いが、不動産市場の沈静化についてははっきりしない。さらに、ここ2か月の信用貸出純増額、社会融資純増額の増勢は衰えていない。
こうした状況で、資本コストを引き上げ、不動産市場、融資の過熱を抑えたいからである。

(2)については外的要因であるが、(1)、(2)については内的要因である。レバレッジの縮小が進まないのも、不動産市場が沈静化せず、信用創造が増え続けるのも、単純に言えば景気が過熱気味であるからだ。
極論すれば、景気がこれ以上拡大してほしくないと政府は考えている。

国務院発展研究センターの李偉主任は12日、両会部長交流会において、次のような景気認識を示している。

「構造調整は加速し、企業効率は明らかに改善している。中国経済が質、効率面でゆっくりと改善している。中国経済が大幅に下落するリスクは基本的に無くなった。
中国経済はL型成長における"縦"の部分を通り過ぎ"横"の部分に差し掛かっている・・・」

景気は当局によってしっかりと監督管理されており、安定度を増している。

 

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20日の上海総合指数は0.41%高、持ち直す!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

20日(金)の上海総合指数は高寄り後、売り買い交錯となったのですが、大引けにかけて買いが優勢となり、終値ベースでは0.41%高となりました。

少し前からの動きを追ってみると、313日(月)に下髭を付けてリバウンド、その後16日(木)は窓を開けて寄付き、少し大きめの陽線を付けています。この時点では、年初来高値を更新、20161129日の場中で記録した3301.21ポイントをブレイクアウトする寸前となりました。

17日(金)は高寄りしたものの、上値が重く、後場に入ると売りに押され始め、大引けにかけて失望売りも加わり、急落してしまいました。

20日(月)は、そうした弱気に傾きかけた中での下げ止まり、リバウンドとなりました。

20170320A.png

一方、創業板指数については20日、0.21%高にとどまっています。

75日移動平均線に阻まれるような形で3月中旬以降、浅い押し目を作っています。

5日から75日の移動平均線の間隔は狭くなっており、チャートは先週よりもさらに煮詰まっています。

20170320B.png

全国政治協商会議は13日(月)閉幕し、全人代についても15日(水)で開幕しました。

両会を通して明らかになったことは、成長率は高くならないが、経済の安定度は高まるだろうということです。

どちらかといえば、株式市場にとってはネガティブサプライズの多い両会でした。しかし、それが終わったということで、悪材料出尽くし感が生まれました。

アメリカFOMC 16日未明、利上げを発表したのですがそれに合わせ、中国人民銀行は16日、リバースレポ取引、MLFを行い、合計3830億元の資金を供給すると同時に、金利については一律10BP引き上げました。

この点も株式市場にとって悪材料なのですが、サプライズというほどではありませんでした。

しかし、具体的な好材料がない中、悪材料出尽くしだけで昨年1129日の高値を超えていくほど、地合いが良いわけではありません。

国家統計局は18日、2月における70大中都市住宅販売価格変動状況を発表したのですが、新築商品住宅では、前月と比べ、12都市で価格が下落、56都市で上昇、2都市で横這いといった結果でした。前月と比べると、下落した都市数は8都市少なくなっています。

南京、石家庄、北京などでは最近、不動産コントロール政策が強化されたのですが、その後、広州、保定、長沙、鄭州などでも新たな不動産コントロール政策が打ち出されています。

業界関係者は、「上半期における不動産価格の上昇の勢いは抑えられるだろう。購買制限の範囲は拡大し、政策執行の強度はさらに一歩強まるだろう」などと分析しています。

景気回復がはっきりとしてきただけに、下値は限られるでしょうが、しばらくの間は20161129日の高値が抵抗線として機能しそうです。

 

 

 

 

 

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本土市場、全人代閉幕で一旦リバウンド!! 

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。


今年も経済運営の大局は社会経済の安定確保!!

全人代が5日から始まった。

政府活動報告を見る限り、社会経済の安定確保が大局となっている。

tashiro_20170316.01.png

経済目標について、今年と去年を比べてみると、そうした点が明らかである。

まず、成長率であるが、昨年は6.5~7.0%が目標であったが、今年は6.5%前後に引き下げられている。
ちなみに、昨年の実績は6.7%である。これでは"成長率は緩やかに減速させることが望ましい"と言わんばかりである。

経済成長でもっとも重要なことは、雇用の確保であり、労働市場を完全雇用に近づけることである。
そうした観点から見ると、昨年の都市部新規従業者数の目標が1000万人以上で実績は1314万人、都市部失業率目標は4.5%以内で実績は4.02%という結果は十分満足できるものであった。

雇用面だけからいえば、6.7%も成長させる必要はなさそうだ。今年の目標は都市部新規従業者数が1100万人以上で昨年と比べて100万人増えているが、失業率目標は4.5%以内で変わらない。
新規従業者数の目標が100万人ほど引き上げられているが、昨年の実績と目標の間に大きなかい離があるために、大した意味はない。

目標成長率についてはなぜ6.5%にこだわるのか。

第十三次五カ年(十三五)計画において、2020年の国内総生産、都市・農村住民の平均収入を2010年の倍に引き上げると明言している。
全面的な小康社会を築くことは鄧小平時代からの大きな目標であり、十三五計画の基本理念である。それぞれの指標を10年で倍増させる計画はその具体的な目標となる。

習近平主席は、自らが十三五計画を解説した文章において、「実績を踏まえて計算すると十三五期間中の実質経済成長率は6.5%以上必要である」と明言している。6.5%成長はいわば、十三五計画の縛りである。

ある程度高い計画がなければ人は努力しない。しかし、その計画に科学的な根拠があり、加えて実現可能性が高くなければならない。その点で、6.5%成長はどちらかといえば理想主義的な面から発した数字なのかもしれない。

計画は、一度形にしてしまうと、達成できなかった時に責任問題となってしまう。その点が少し窮屈である。労働人口が増えなくなっており、
製造業において、欧米へのキャッチアップが一通り済んでいる中国では、5%程度の成長でも社会は安定するのではないかと考えている。

今年の計画に話を戻すと、財政政策について、赤字率目標は昨年と同じ3%である。赤字額は昨年よりも2000億元増えている。減税や政府の支出を抑えることで積極財政を続けるつもりである。

一方、金融政策では、M2増加率を昨年の13%前後から、今年は12%前後に引き下げている。実績が11.3%なので、実績に合わせたといえなくもないが、国務院は、不良資産、債券のデフォルト、シャドウバンキング、インターネット金融などにおけるリスクの累積を警戒している。
金融監督管理体制改革を推し進め、突出したリスクを秩序立てて解消、処理し、金融秩序を整理・規範化し、堅牢な金融リスクの防火壁を作るとしている。
昨年11月以降、インターバンク市場金利は上昇しつつあり、春節前後にはSLF、MLF金利が引き上げられている。金融政策は緩和から中立に向かいつつある。

政治活動報告では、今年の経済運営方針を貫くために把握しなければならない点としていくつかの点が挙げられている。重要な部分を要約すれば以下のとおりである。

第一に、「穏中求進(安定の中で長期的な改革の前進を求める)」といった経済運営の全体的な基調を貫き、戦略の決定力を保持する。

経済を安定成長させ、雇用を保ち、リスクを防ぐことに注力し、金融の安全性、民生保障、環境保護などの各方面の最低ラインをしっかりと守り、社会経済の大局的な安定を確保する。

そうした安定確保を前提とした上で、改革を深く推し進め、経済構造調整を加速し、改革の困難な部分にも果敢に挑戦し、カギとなる領域で新たな進展が得られるよう努力する。

第2に供給側改革を推し進めることを持って、"主線(大きなアウトライン)"とする。

供給側の構造改善を主要な目標とし、政府機能を簡素化し、減税を行い、民営企業に対して参入障壁を緩和し、新産業の勃興を鼓舞し、引き続き末端の経済主体の活力を高め、効果のない供給を減らし、有効な供給を拡大し、
さらにしっかりと市場のニーズに合わせ、潜在的なニーズを引き出す。

第3に総需要を適度に拡大させ、その有効性を引き上げる、第4に創造性を発揮し新産業を育てることで、経済成長の新旧エンジンを交換し、経済構造の最適化レベルを引き上げるといった項目がくる・・・。

これらの内容からはっきりとわかることは、成長を追い求めず、経済社会を安定させる。投機を排除しバブル発生を防ぎ、経済の無駄を省き、構造改革を進める。その上で、景気に配慮し、イノベーションを加速するといった順序である。

本土株式投資を考えれば、今年は投機家にとっては物足らないかもしれないが、長期投資家にとっては、下値が限られるだけに、絶好の仕込み時期となりそうだ。

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13日の上海総合指数は0.76%高、底割れ回避!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

13日の上海総合指数は安寄り後、売りがかさみ崩れかけたのですが、0.61%安まで下げると、そこからまとまった買いが入り、急反転しました。

その後はじわじわと買いが沸き起こり、終値は0.76%高の3237.02ポイントで引けています。

少し前からの動きを追ってみると、223日の場中で高値3264.08ポイントを付けた後、押し目となりました。

33日(金)に底打ちしたかに見えたのですが戻りは弱く、313日(月)の寄り付き直後に223日以降の安値を記録、そこから急回復したといった状況です。

20170313A.png

一方、創業板指数については13日、1.07%高で引けています。先週一週間の値動きは75日移動平均線に阻まれて下げたような印象ですが、この日の上昇で再び75日移動平均線にたどり着いています。5日から75日の移動平均線の間隔は狭くなっており、チャートは煮詰まりつつあります。

20170313B.png

年に1度の政治の季節が終わろうとしています。

全国政治協商会議は13日(月)閉幕し、全人代についても16日(木)で開幕します。

両会を通して明らかになったことは、成長率は高くならないが、経済の安定度は高まるだろうということです。

この点について、国務院発展研究センターの李偉主任は312日、両会部長交流会において、次のように開設しています。

「国際的な観点から見れば、中長期金利が上昇する中で、ドル高ショックの波は弱まっており、バルク商品価格は安定しており、製造業PMIは回復基調が続いている。

国内を見ると、経済成長率は緩やかに減速するなか安定しており、構造調整は加速し、企業効率は明らかに改善している。就業情勢は年々予想以上に好転しており、PPIは8か月連続で上昇、今年12月の輸出入総額は大幅に増加している。

これらはいずれも中国経済が質、効率面で改善していることを示しており、経済安定成長の可能性が明らかに強まっている。こうした新しい変化が起きているため、中国経済が大幅に下落するリスクは明らかに低くなっているか、或いは基本的に無くなったと我々は考えている。

中国経済はL型成長における"縦"の部分を通り過ぎ"横"の部分に差し掛かっている可能性がある。経済転換は昨年上期の減速段階から下半期の質的向上段階に向かっている」などと説明しています。

もう一度上海総合指数に話を戻したいと思います。

13日は確かに下値をバネに大きく戻してはいますが、出来高はそれほど増えていません。

また、アップル関連、電子部品、タッチパネル、電力設備・新エネルギー、リチウム電池といった中小型材料株が相場をけん引する形となっていて、どちらかといえば短期のリバウンドを狙った軽い資金が相場を押し上げたといった感じもします。

16日の全人代閉幕までははっきりしない相場が続き、トレンドが出るのはそれからだとみています。

 

 

 

 

 

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供給側改革に注目!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

2月の製造業PMI、予想を上振れ!!

景気回復が鮮明となっている。

2月の製造業PMIは51.6で、1月の51.3と比べ0.3ポイント改善、本土の市場コンセンサスである51.2を0.4ポイント上回った。

国家統計局は好景気の要因として次の4点を指摘している。

まず、製造業の需要が回復している。新規受注、生産はいずれも景気拡大、縮小の分かれ目となる50を超えており、それぞれ0.6ポイント、0.3ポイント上昇している。

tashiro_20170309.01.pngtashiro_20170309.02.png


次に、海外の需要が回復している。新規輸出受注が0.5ポイント上昇し、50.8に達している。輸入についても0.5ポイント上昇し、51.2に達しており、内需も好調である。

tashiro_20170309.03.png


また、経済の新たなけん引役が引き続き好調である。
機械、電機、輸送機器、コンピュータ、通信機器などに代表される装備製造業、ハイテク製造業が、前者は1.7ポイント上昇して53.3、後者は3.0ポイント上昇して54.6である。

さらに、企業家が将来の景気拡大に自信を強めている。生産経営活動予想は1.5ポイント上昇し60である。

良いとこばかりのようだが、気になるところがある。それは中小企業の景気は依然として縮小していることである。

大型企業は0.6ポイント上昇して53.3で力強く拡大している。しかし、中型企業は0.3ポイント低下し50.5、小型企業については前月と同じで、50を割り込み46.4である。

供給側改革も、一帯一路戦略も、PPPプロジェクトも、混合所有制改革も、大型企業に対する恩恵が大きい政策である。
今後、波及効果が広がることで中小企業に回復がもたらされるようになれば、景気回復を持続性が高まる。

景気がしっかりしていることで、国務院は過熱に繋がる投機を押さえようとしている。

全ての投機は金融機関のレバレッジ拡大から始まる。

中国証券監督管理委員会の元主席で数日前までは山東省長であった郭樹清氏が新任の銀行業監督管理委員会主席となった。
証監会の主席であった当時、証券会社の経営自由化を積極的に進めるなど、急進的な改革に取り組もうとしたが、任期途中で突然解任されたといったいきさつがある。
党の上層部からやりすぎで降ろされたのではないかといった憶測が広がった。

新主席は2日、初めての記者会見を開き、「民営資本が金融市場に参入することは、実体経済の発展において必要不可欠であるが、
民営銀行が一部の少数の人々にコントロールされることは絶対に避けなければならない」と発言した。

また、市場、産業、機関を跨いで行われる金融業務が増えているが、同時に、監督管理も分業化されており、監督管理の真空地帯が生じている。
こうした状況を利用しての投機的なヘッジ取引も存在する。これらの現象について、「牛小屋で猫を管理しているようなものだ」と称し、投資家の利益、金融機関の経営安定性、金融市場の安定性、金融政策の効果などを損なうと指摘、交互に病気が感染してしまうと強調した。

急進的な改革派であっても、現在の金融行政は、全体のレバレッジを縮小させ、投機の粛清に努めなければならないといった状態である。

問題はいろいろある。

理財商品は銀行が顧客に対して投信を販売して手数料を得るといったビジネスであるが、その運用において委託会社などを経由して、
株式投資、債券投資、不動産投資、事業投資などを行い、利ザヤを稼ぐといったハイリスク・ハイリターンのビジネスでもある。

保険会社は万能保険など想定利回りの高い商品を売り出す一方、少数銘柄への集中投資を行い、そのキャピタルゲインを収益源とするようなところもある。

証券会社では、信用取引に必要となる資金を銀行借り入れに依存している。相場次第では、銀行は証券会社に対して過剰な資金供給を行うことで、投機を助長してしまうことも起きている。

不動産も含め、徹底的に投機を防ぐことが金融行政の重要な課題となっている。

本土株式市場にとっては、投機が起きにくいのは残念だが、長期投資家の買いが入り始めており、下値は堅いのでリスクは低いとみている。

香港市場については、大型国有企業を中心に、ファンダメンタルズの好転を評価して資金が流入しやすいだろう。

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