たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!! tashiro

16日のハンセン指数は0.29%安、ブレイクアウト目前で利益確定売りに押される!!

2025/07/16

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

16日(水)のハンセン指数は高寄り後、上値を追う動きは見られず、大引けにかけて利益確定売りに押されたことで、終値は0.29%安、2万4517.76ポイントで引けました。

16日(水)の中国企業指数は0.18%安で引けました。

参考として、2025年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

ハンセン指数は7月4日(金)、7日(月)を底として自律反発しています。

追加関税政策にしろ、半導体規制にしろ、米中の緊迫した状況が緩んだことが好感されています。

ただ、トランプ関税政策が発動される前の高値である3月19日に記録した2万4874ポイントが上値抵抗線として機能するような形で、16日(水)のハンセン指数は5日ぶりの反落となりました。

国家統計局は15日(火)現地時間10:00、4-6月期の実質GDP成長率、6月の月次統計を発表しました。

結果は以下の通りです。

4-6月期実質GDP成長率:5.2%(第1四半期と比べ▲0.2ポイント、市場予想と比べ+0.1ポイント)

鉱工業生産:6.8%増(前月と比べ+1.0ポイント、市場予想と比べ+1.2ポイント)

小売売上高:4.8%増(〃▲1.6ポイント、〃▲0.5ポイント)

固定資産投資(累計):2.8%増(前月累計と比べ▲0.9ポイント)

全国不動産開発投資(累計):▲11.2%減(前月累計と比べ▲0.5ポイント)

商品不動産販売面積(累計):▲3.5%減(〃▲0.6ポイント)

商品不動産在庫面積(月末):+4.1%増(前月末と比べ▲0.1ポイント)

その他の統計も示しておきます。

輸出(人民元ベース):7.2%増(〃+0.9ポイント)

輸入(人民元ベース):2.3%増(〃+4.4ポイント)

CPI:0.1%上昇(〃+0.2ポイント)

PPI:▲3.6%下落(〃▲0.3ポイント)

不動産投資も不動産販売もマイナスに沈んだまま、むしろ悪化傾向にあります。

設備投資も低水準かつ悪化傾向です。

そうした中で、トランプ相互関税の悪影響を吸収して輸出が好調、生産も堅調です。

消費については、足元でやや悪化したものの、まだ堅調の範囲内です。

ミクロでみると、たとえばフードデリバリー産業では美団、アリババ、京東が三つ巴の激しい競争を展開しており、3社の思い切った優遇、値引き政策によって、消費者や、レストランなどでは大きな恩恵を受けています。

輸出産業では、トランプ相互関税への対応で、コストダウン、利益の圧縮を行いながら値下げを行っており、積極的な販路拡大、工夫を凝らした輸出迂回などで数量拡大を続けています。

自動車産業、新エネルギー産業、素材産業でも、需要不足の中、あらゆる企業が努力を続けながら、値下げしても数量を拡大させるような戦略をとっています。

不動産不況は深刻なのですが、崩れそうで崩れない中国経済を支えているのは、こうしたミクロの強靭さだと考えています。

NVIDIAは現地時間15日、「現在、H20GPUの中国への輸出申請を行っており、米国政府は既にライセンスを与えると保証しており、できる限り早く交付されることを願っている」などと発表しました。

NVIDIAにとってH20は中国向けに生産された機種で、現在在庫が溜まっているので、許可さえ下りればすぐに出荷できる状態です。

H20は確かに遅れた機種ではありますが、効率よく並列に繋ぐ技術を利用することで、先端機種の輸入を禁止されている中国AI関連企業にとって、充分役に立つ製品となるようです。

NVIDIAの黄仁勛CEOは16日、北京で開催された中国国際サプライチェーン促進博覧会に出席、中国語で講演(挨拶)しています。

米国が高性能半導体の中国への輸出を禁止すれば、中国は国家を挙げて全力で開発に取り組むことになり、いずれキャッチアップされてしまうだろうと黄仁勛CEOは考えており、中国に追い越されないようにするために、高性能半導体分野での米国依存を維持できるよう自由に取引させるべきだと常日頃から主張しています。

メディアの取材を受け「中国市場は非常に大きく、活力に満ちている。

中国におけるAIの発展は非常に速く、中国のAI発展を非常に喜んでいる。

ここには世界全体の50%に当たるAI研究者がいる。

米国企業が中国市場に根を張ることは非常に重要である」

などと発言しています。

米国の半導体規制問題はトランプ政権次第ではありますが、それでもトランプ大統領との関係が近い、世界最大のAI半導体メーカーのCEOによるこうした発言には一定の重みがあります。

成長制約の一つが外れるかもしれないという点で、この話題は中国ハイテクセクター全般に対して好材料になると言えるでしょう。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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