たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!! tashiro

1日のハンセン指数は0.10%安、後場から売られる!!

2023/06/01

中国株投資家のみなさん、こんにちは。

1日(木)のハンセン指数は安寄り後、上昇に転じたものの、上値は重く、後場に入ると戻り売り押される展開となりました。

終値は0.10%安の1万8216.91ポイントで引けました。

セクター別では金・貴金属、メディア娯楽、小売りなどが買われました。

一方、食品飲料、旅行・レジャー施設などが売られました。

1日(木)の中国企業指数は0.22%安で引けました。

参考として、2022年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。

5月31日は1.94%安と大きく下げてはいますが、下髭が出ており、出来高は前日と比べ81%増と大きく増えました。

セリングクライマックスを期待したのですが、6月1日は、前場こそ上昇、上値を試す動きとなったのですが、5日移動平均線を上抜けすることができず、押し戻されています。

相場転換にはまだエネルギー不足のようです。

本土市場も軟調な相場が続いています。

両市場とも、中国経済の見通し悪化を懸念しての下げが続いています。

6月1日現地時間9:45に発表された財新による中国製造業PMIは50.9と前月を1.4ポイント上回り大きく上昇しています。

市場予想は前月と同じでしたから、予想を大きく上回る改善となりました。

生産が大きく伸びており、新規受注も50を超えています。

潜在需要が拡大、それが生産の伸びにつながっています。

ただ、財新の中国製造業PMIは官製PMIと比べ、カバレッジが格段に小さく、また、中小民営企業のウエイトが高いといった特徴があります。

5月31日現地時間9:30に発表された官製PMIは、前月と比べて0.4ポイント悪化し48.8でした。

新規受注、新規輸出受注も縮小(50割れ)、悪化(前月よりも低下)しており、生産も縮小、悪化しています。

特に厳しい細目指数は、主要原材料購買価格、工場出荷価格で、順に40.8(前月よりも5.6ポイント悪化)、41.6(3.3ポイント悪化)です。

仕入側、販売側ともに供給のだぶつきが気になります。

ゼロコロナ政策の廃止でリバウンドした景気ですが、早くも頭打ちになった感があります。

両価格指数や、生産者物価指数の改善が待たれるところです。

セクター別では、新型コロナ再流行懸念で旅行・レジャー施設が売られました。

一方、金先物価格が上昇したことで、関連銘柄が買われました。

また、メディア娯楽、小売りが上昇しています。

新事業としてライブコマースプラットフォームの運営を行う東方甄選(01797)が9.98%高、JDドットコム(09618)が3.26%高となりました。

JDドットコムは5月31日現地時間午後8:00より、毎年恒例の618(6月18日)セールを開始したのですが、開始早々美的、ハイアール、小米、格力、アップルなどのブランド製品の売上が1億元を突破するなど、例年と比べて好調な出足でした。

ちなみに、東方甄選(01797)はJDドットコムと提携関係にあり、それが材料視されたようです。

EC業者たちによるセールが起爆剤となり、小売りが回復するかどうかに注目です。

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プロフィール

たしろ・なおき
田代尚機

中国株アナリスト
1958年生まれ。愛知県出身。大和総研、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立、TS・チャイナ・リサーチ(株)を設立。現在は生活の拠点を中国に移し、日本と中国を行き来しながらフリーランスとして活動中。マスコミ、金融機関や、個人投資家向けに情報提供を行っている。大和総研勤務時代に1994年から9年間、北京に駐在、中国経済、個別企業の調査を担当。それ以来、中国経済、企業に関する情報提供をライフワークとしている。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。
【著書】
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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