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田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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金融政策はミクロ重視へ

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中国の金融政策は世界中でもっとも進んでいるのではなかろうか。中国人民銀行の発表する報告書や、中央経済工作会議、主要会議での周小川行長の発言要旨などに目を通していると、思わず“そうだったのか”と感心させられることが多い。

一般には誰もがそんなはずはないと思うだろう。“中国の金融システムは閉鎖的である。金利規制は残されたままであるし、資本の自由化は遅々として進んでいない。発展途上国のシステムそのものであり今後、先進国のシステムへと移行していくだろう。”こんな風に考える方がほとんどではないかと思う。

しかし、決めつけるべきではないと思う。先進国のシステムが正しいといった思い込みから一度離れて、中国がやろうとしている金融政策について、偏見を捨てて、分析してみてはどうか。そうしないと、なぜ中国経済がこれほどまでうまくいっているのか、その本質が見えてこない。

経済政策でもっとも重要なことは、実際に経済をより望ましい方向へ導くこと、つまりコントロールすることにある。その一点で、中国のシステムは優れていると思う。盲目的な自由化などしていない。実験主義であり、絶えず進化している。また、教科書に頼らない。とにかく実用的なシステムである。

もう少し具体的に中身を見てみよう。

まず、マクロでの金融政策には大きな欠点があるということを中国はしっかりと認識している。それはそっくりそのまま先進国にも当てはまることだ。

中国は2008年11月、金融危機への対応を余儀なくされ、全面的な景気対策を行った。年末から2009年前半にかけて、積極財政、超金融緩和、長期戦略を中心とした産業政策、医療体制改革、補助金支給を中心とした消費対策など、あらゆる分野で総需要を高める政策が矢継ぎ早に打ち出された。

こうした政策は、一面では大成功を収めた。四半期ベースの成長率をみると、2009年第1四半期は6.2%まで落ち込んだがその後、V字回復を辿り、2010年第1四半期には11.9%まで上昇した。金融危機以降、中国は世界で最も早く経済を回復させた。輸入を伸ばすことによって、世界経済に大きな貢献を果たした。

しかし、一面では大きな副作用をもたらした。2009年前半、株価は急騰、その後2011年夏あたりまで、不動産価格は急上昇・高止まりした。不要不急の投資、重複投資、拙速で安全性を無視した無理な投資が横行した。素材などを中心に生産過剰に拍車がかかるなど生産のアンバランスが拡大した。更に、インフレが進行した。地方政府は多額の借金を抱え、一部の国有企業でも負債比率は大幅に上昇した。

2009年夏以降、中国はこうした副作用への対応を迫られることになった。特に厳しかったのは、不動産対策、物価対策であった。不動産価格抑制に関しては、業者、消費者、銀行、地方政府などあらゆる方面で、あらゆる方法が試された。物価対策としては、利上げ、預金準備率引上げ、オペレーションなどを駆使する一方、問題の中核である食料品について、個別の政策を打ち出した。

もちろん、これらすべてが政策による副作用とは言えず、海外からの資金流入など、その他の要因もあるだろう。しかし、一見開放的に見える中国経済であるが、資金の流れは閉鎖的である。こうした副作用はやはり政策による影響が大半を占めると見ておいた方が良いだろう。

失敗の本質を一言で言えば、マクロ政策、特に金融政策には問題が多いということだ。資金は流れやすい方向に流れる。それは必ずしも経済を発展させる方向ばかりではない。政府が望む投資に資金が回る保証はない。流れてほしくない株式への投機、不動産への投機、原材料、農産品まで幅広い商品での買い占め、売り惜しみ、価格操作などの原資にも流れてしまう。往々にして、マクロ金融政策は、長期的な成長には害となり易いということだ。

中国は今、こうした失敗を通じて、金融政策の質を変えつつある。投資家は金融危機時の対策と同様、利下げ、預金準備率の引き下げ、資金の大量供給を期待している。しかし、残念ながら、政策の焦点はマクロではなくてミクロに当てられており、資金の大量供給は起こりそうにない。

中央経済工作会議では、来年の経済政策に関する方針が決定された。まず、“穏中求進”といった言葉で、来年の大きな基本方針が示された。安定を保つ中でも前進を求めるといった意味合いである。また、内需拡大、実体経済の発展、改革・技術革新の強化、民生の保障・改善といった4つの方針が定められた。更に、引き続き穏健な貨幣政策を実施し、さらに一歩進んで的確性、柔軟性、予見性を強化するとしている。

中国人民銀行では、中央経済工作会議後、“有扶有控”といった言葉で、貸出政策を表現している。支持すべきものは支持し、コントロールすべきものはコントロールするといった意味である。

三農、保障性住宅、社会事業などの領域に対する資金投入は引き続き拡大させる。発展力のない地域の開発、技術革新、戦略的新興産業、建設中の国家重要インフラ建設、企業技術改造などへの資金投入は引き続き支持する。しかし、高エネルギー消費産業、公害物質排出産業、生産過剰産業への貸出はコントロールする。

つまり中国はマクロベースで金融を緩和するのでなく、ミクロ、セミマクロベースで、産業政策、財政政策と複雑にリンクさせながら、金融を細かくコントロールしようとしている。

もっとも、こうした細かい管理をしても、上手くいくとは限らない。どこまで細かくしても、非効率を完全に取り除くことは不可能であろう。また、関連する中央の部局、地方政府と密接に情報を交換し、実体経済を正確に把握しなければ、細かくするメリットもそれなりとなってしまう。それほど簡単なことではないだろう。

しかし、それでもやってみようというところが、中国の良さである。何でも積極果敢にやってみて、ダメならまたやり直せばいい。スピード感、大胆さが中国の持ち味である。それこそが成功の秘訣なのだろう。


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野田総理訪中に対する中国側の期待

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 中国株投資家のみなさんこんにちは。

 野田総理は25、26日の2日間、中国を訪問し、胡錦濤国家主席、温家宝首相と会談しました。国家主席との会談はあくまでセレモニーに近い会談でしょうが、首相との会談は実務の話がメインとなります。中国側は今回の野田総理訪中について、どのようなことを望んでいるのでしょうか。温家宝首相との会談について、中国のマスコミがどのように報じているのか、紹介したいと思います。

http://news.xinhuanet.com/mrdx/2011-12/26/c_131326940.htm

 “日中は良き隣人、パートナーとなるべきであり、競争相手となるべきではない。”これは温家宝首相の発言趣旨として、あるマスコミが付けた日中会談の見出しです。国際金融危機による影響がいろいろな面に広がっており、世界や地域情勢が複雑化してきて意外な出来事が起きていると温家宝首相は指摘しています。そうした中で互恵関係を強めようと発言しています。

 このところ、米中関係はぎくしゃくしています。世界の貿易は自由化よりもブロック化が目立ち始めています。こうした中で、日本が米国側に立ち、中国と対立するような事態だけは避けたいといった思いが大きいのだろうと思います。

 また、温家宝首相は各領域で日中の交流を図り、お互い協力して実りある成果を獲得しようと発言しています。具体的には、できるだけ早く省エネ環境保護投資基金を立ち上げて、生態工業園区をうまく運営して、省エネ環境保護、グリーンエコノミー、低炭素経済、ハイテク技術領域などでの合作の水準、規模を引き上げようと提言しています。

 中国では戦略的新興産業の発展育成政策が第12次五カ年計画の中核の一つとなっています。戦略的新興産業には7つの産業が指定されていますが、省エネ環境産業はその内の一つです。日本には関連技術が豊富にあります。日本の力を借りながら、省エネ環境産業を発展させたいというのが中国の考えなのでしょう。

 金融関係では、両国通貨による金融市場を発展させようと提言しています。1980年代後半から90年代にかけては、日本も円の国際化を試みようとした時期がありました。しかし、今はまったくそうした声を聞かなくなりました。中国では逆に、人民元の国際化に躍起となっています。人民元高対策、アメリカとの貿易摩擦対策としての国際化ですが、これを機会に日本も、中国の協力を得ながら円の国際化をもう一度考えてみたらよいのではないかと思います。円高対策になるはずです。

 貿易関連では、日中韓3国による自由貿易協定、さらには、東南アジアとの財政金融合作を推し進めることを提言しています。これはアメリカのTPP拡大に対する対抗措置と考えられます。

 こうしてみると、中国の考える中日関係とは随分と戦略的であることがわかります。日本は果たして中国と同じレベルで日中関係を本気で考えているのでしょうか。北朝鮮問題、拉致問題も重要ですが、経済問題も同じぐらい重要です。政府内でもっと総合的に中国戦略を考えてみる必要があると思います。

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上海総合指数は底打ちしたのか?

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11月16日の急落以来、ほぼ1カ月に渡り、上海総合指数は下落した。12月15日には、終値ベースで2180.90ポイントを記録、2009年3月以来の安値を付けた。もっとも、底割れが続く厳しい状態の中で、16日(金)の上海総合指数 は2.01%上昇、終値は2224.84ポイントまで回復した。果たしてこの日の急騰で、上海総合指数は底打ち反転となるのだろうか?それとも底割れが続くのであろうか?

将来を予想する前に、なぜ下げたかの理由を整理してみよう。

最大の要因は政府への失望である。話は少し遡る。やや長いレンジでみれば、今年の4月中旬をピークに下げ相場が続いているが、その最大の要因は金融引き締め政策の強化である。政府は10月下旬、それに終止符を打ち、金融政策を微調整するといった方針を打ち出した。

株式市場にとって、“諸悪の根源”である金融引き締め政策が転換されるということで、投資家の期待は大きく膨らんだ。そのため、上海総合指数は10月下旬、一旦ダブルボトムを形成、上昇に転じた。しかし、その後の政府の動きは鈍かった。少なくとも、具体的に金融緩和が進み、株式市場に資金が流れ込むような状態とはならなかった。

政府は何もしなかったわけではない。11月30日の引け後、預金準備率の引き下げを発表したが、それ自体はサプライズとなった。ただし、投資家は、その先の政策を期待していた。預金準備率の引き下げによって、流動性が4000億元程度供給されたが、それだけでは足りないと判断したのである。投資家の要求に政府が追い付いていないのである。

もう一つの大きな要因は景気の悪化である。EU財政危機は深刻である。また、EUは中国にとって最大の輸出先。中国国内ではユーロ圏崩壊を懸念する声もあるが、もしそうなれば、輸出産業は大きなダメージを受ける。現在でさえ零細輸出関連企業の資金繰りは悪化しており、経営はぎりぎりのところに追い込まれている。耐える体力がない状態で、さらに大きな負担が加われば、破綻する企業が続出しよう。外部要因の悪化が今後、中国経済に大きな影響を与えるのではないかといった懸念が急速に高まったのである。

国内では、マクロ統計を見る限り、景気悪化がはっきりしてきた。生産は鈍化傾向を示している。設備投資は落ち込み、輸出鈍化から貿易収支は減少傾向にある。消費がかろうじて景気を支えているといった状況だ。11月の消費者物価指数が4.2%上昇に留まったが、一面では総需要の鈍化を表している。要するに、物価が下がるほど景気は悪いということだ。

ここ1カ月の下落理由について整理すると、足元の景気は悪化しており今後、悪化傾向を強めると多くの投資家は感じ始めている。それに対して政府の認識は甘いと判断している。また、不動産問題をより重視するために思い切った政策を打ち出せないのではないか?そうした経済構造に問題があるのではないか?今、政府にできることは限られるのではないか?・・・。

では、ずっと下がり続けるのであろうか?その答えは金曜日の上昇の中にあるのだろうか?

16日の上海総合指数の動きを少し詳しく調べてみると、大引け前50分あたりまでは、前日比マイナス圏で推移しており、これまで通りの買い手不在の相場が続いていた。その後わずか50分たらずで、上海総合指数は2%程度上昇した。

本土のネット情報から、株価上昇の要因を探ってみると、およそ以下の通りである。

1.中国証券監督管理委員会の郭樹清主席は14~15日にかけて開かれた財経フォーラムにおいて、4兆元に及ぶ年金、住宅積立金の資本市場への積極投資を建議した。

2.12月の中国購買担当者指数(HSBC調べ、速報値)は49.0となり、前月の47.7と比べやや回復、経済に関して楽観が広がった。

3.テクニカルに売られ過ぎとなっていた。

4.大引け前50分あたりから出来高が急増しており、銀行株が大きく上昇したことから、国家資金が株式市場に流入したとみられる。

特に4について、“四大銀行が大規模な株式購入を行う”といった噂が流れた。また、人民元対ドルレートに関して、日中急速に人民元が上昇する場面があった。中国人民銀行が市場に関与し、人民元を支えるよう銀行に指示したといった噂が広がった。ドルを売って、人民元を買い、その人民元で銀行に株を買わせたという説である。言うまでもなかろうが、いつも通り、真相はわからない。

これらの要因は残念ながら、現在の投資家の期待に正面から答えるようなものではなさそうだ。もちろん、資本市場改革は、資本市場に資金が流れ込むようになるので長期的にはポジティブ、また、政府が株価動向に気を配っており、株価安定化工作を行ったとしたら、これも投資家にとって心強い。

しかし、投資家が最も期待するのは経済政策である。“金融が大きく緩和され、株式市場に資金が流れ込み、一方で経済の回復見通しが高まる”といったベストシナリオの実現である。このままでは、上海総合指数は、自律反発はしても、また、株価底割れは一時的に回避できても、本格的な上昇トレンドを形成するには至らないと予想される。経済活動そのものを活性化させるような政策が望まれる。

今回の中央経済工作会議で示された来年の経済運営方針は漸進的であり、現状維持に近い内容であり、サプライズなしといった結果であった。しかし、経済政策は柔軟に行われるものである。政府にとっても株価が下がって良いことは一つもない。むしろ、株価が政府に景気悪化阻止への対応を迫る形で、経済運営が行われるのであれば、それはある意味、健全な体制である。きっと政府は現在の難局を乗り切る方法を考え出してくれるだろう。そうでなければ人民は共産党を支持しない。中国は社会主義国である。ここは政府の次の一手をじっと見守ろう。(12月18日作成)


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金正日総書記死去に対する本土市場の反応

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 中国株投資家のみなさんこんにちは。

 北朝鮮の金正日総書記が死去しました。中国でもこのニュースは前場の引け前になって、初めて伝えられました。新華社では、“報道(独自の情報ではないという意味合いです)によれば、17日8時30分、視察のため外出途中の列車の中で、極度の疲労のため、死去した”と伝えています。

 韓国では大統領が17日夕方から日本を訪問中、18日には野田総理と京都迎賓館で日韓首脳会談を開いています。土曜日の時点で死去していたはずなのに、どうやら全くそのことを把握できてなかったようです。日本も同様です。もっとも、北朝鮮と比較的親密な関係にある中国でも同じです。ネット上で噂にすらなりませんでした。

 金正日総書記の死去は中国投資家にとってもサプライズであったわけですが、株式市場の反応は限定的でした。上海総合指数は寄り付きから大きく売られていました。先週金曜日の大引け直前に急騰したのですが、その理由がテクニカルに下げ過ぎたこと、中国政府(SWF)が銀行株を買い支えたとか、中国人民銀行が銀行に指示して、株を買わせたといった噂が流れたことなどが要因でした。週末それを裏付ける事実が出てこなかったことで、売られたのです。金正日総書記の死去とは直接関係ありません。

 報道のあった直後、前引け間際にかけて売られたのですが、特に出来高が増えているわけではありません。後場に入ると切り返し、結局、上海総合指数は前日比0.30%安、チャートは長い下ひげを付けた短い陽線となりました。

 後場に入って戻しています。金正日総書記の死去がポジティブに評価されたのかと言えば、どうやらそれも違うようです。軍事関連銘柄が上昇しており、市場関係者は、金正日総書記の死去により買われたといった説明をしています。ただし、軍事関連銘柄が相場をけん引したとまでは言えません。三網融合、教育メディア、太陽エネルギー、電子支払、モノのインターネットなどの材料株が大きく上昇し、相場を牽引しました。

 今朝のニュースで戦略的新興産業に関する材料がありました。工信部幹部の話として、戦略的新興産業分類目録は基本的に作成完了しており、7つの大分類、100余りの子分類、400余りの小分類に分けられ、24の重点方向が示されるだろうと伝えられました。細かい分類がはっきりすれば、指定される産業、企業がはっきりするわけで、今後、具体的な政策が出て来ることになります。これが材料視されて、ここで示したような銘柄が動いたのです。

 北朝鮮の問題に話を戻しましょう。国境を接する中国は、北朝鮮が混乱すれば、大きな影響を受けるでしょう。また、中国は北朝鮮に対して経済的な支援を行っており、北朝鮮国内が混乱すれば負担が大きくなる可能性があります。そのため、金正日総書記の死去は中国にとって結構重要な問題だと思います。しかし、現段階で、中国の投資家はそれほど気にしていないようです。

 むしろ、北朝鮮が中国を見習い、改革開放路線に転換するのなら、中国にとってビジネスチャンスが広がります。決してリスクばかりではありません。

 中国共産党の視線は常に国内に向いています。そういう点では、この混乱に乗じて、北朝鮮への影響力を強めようといった戦略を取ることもなく、国際紛争に繋がるといった懸念もありません。

 今、差し迫った危機はないようです。今後の行方を見守るしかないだろうというのが、中国投資家が下した金正日総書記死去に対する判断だと言えるでしょう。

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中央経済工作会議はサプライズなし

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中央経済工作会議の日程は8日になって、ようやく明らかとなった。今年は12日から14日にかけての日程。ちなみに、昨年は10日~12日、一昨年は5~7日であった。今年は、ここ十年来、もっとも遅い開催となった。

毎年、国務院が中央経済工作会議を開く前に、中央政治局が会議を開き、翌年の経済政策に関する分析研究を行う。ちなみに、この会議は定調会と呼ばれるが、定調会の内容はほぼそのまま中央経済工作会議の内容となる。今年、定調会が開催されたのは9日である。結局、定調会の遅れが中央経済工作会議の遅れに繋がった。

ではなぜ定調会の開催が遅れたのだろうか?本土のアナリストたちは、内外の経済情勢が複雑であるからだと見ているようだ。欧州財政危機の行方、欧州財政危機が中国経済に与える影響の分析、国内経済情勢の評価などがまとまらなかったのだろう。

特に国内経済情勢の判断は今、難しい局面にある。最も重要なポイントは、インフレ、経済減速の現状認識。インフレ抑制は今年に入り経済運営方針の中で最上位に位置付けられてきた政策である。経済減速が進んでいるなら経済を支えるような政策を打ち出さなければならない。11月の月次経済統計発表日は9日。中央政治局は9日に発表されるデータについて、ある程度事前にわかるはずであるが、それにしても限度がある。足下の経済情勢をしっかりと見極めるためのデータが出て来るのを待つ必要があったため、定調会の開催は遅れたのであろう。

国内経済情勢についてであるが、9日発表された経済統計を見る限り、インフレはどうやら落ち着いたようだ。11月のCPI上昇率は4.2%。10月と比べ1.3ポイントもの大幅低下となった。ちなみに、市場コンセンサスは4.4~4.5%。エコノミストたちにとって、これはサプライズとなったが、その点は、国務院幹部にとっても同じであろう。政府の管理目標は4%であり、ほぼ同じレベルまで下がっている。さらにいえば、対前月比ベースでは0.2%の下落であった。こうした状況が続くなら、インフレではなく、デフレの心配が必要であろう。

また、経済については減速感が強まった。11月の工業生産は12.4%増。伸び率は10月と比べ0.8ポイント低下、本土の市場コンセンサスと比べても0.3ポイント下回った。全国小売売上高は17.3%増と0.1ポイント上昇、固定資産投資(1~11月の累計ベース)は24.5%増と0.4ポイント悪化した。前者は市場コンセンサスと比べ、0.5ポイント高く、後者は同じ。経済情勢に関して、総括すれば、ほぼ市場の予想通りに悪化している。

物価が下がり、経済が悪化すれば、政府は政策を変えるはずである。投資家の金融緩和期待は大きく高まったものの、9日開かれた定調会の内容からは、更に一歩踏み込んだ内容、政策変更を感じさせるような内容は見いだせなかった。市場の関心の高い金融政策、不動産政策などについては現状維持といった内容である。やや期待外れの感じがする。

ただし、現在の経済情勢から判断すれば、既にインフレ抑制の必要はなくなった。経済減速が鮮明となってきた以上、経済方針の軸は安定成長の維持へと変わるだろう。金融政策は年初に決めることではなく、経済の情勢に照らし合わせ、臨機応変に決めることである。財政政策については、年初に決めざるを得ない部分も多いが、この点については、従来通り、積極財政が継続される見通しである。ただし、その内容については支出増ではなく、減税が主体になるといった見方が増えている。経済政策の変化に合わせ、第12次五カ年計画の内容、特に産業政策に関して、具体策が矢継ぎ早に発表されるだろう。今年の政策の流れはこんな感じなのだろう。

リスクがあるとすれば、それは景気悪化による不良債権の増加。不動産価格の下がり方が、2~3割程度なら、中国人民銀行のストレステストの結果を見る限り、大丈夫そうだ。しかし、5割を超え、さらに価格低迷が長期化するようだと厳しい。そうならないように、金融当局はリスク管理を徹底させるだろう。そのことで貸出が制限されるようだと経済成長のスピードは遅くなってしまう。

現在の計画がどのようなものであるかについて知るためには、中央経済工作会議の内容は非常に重要である。しかし、計画はあくまで“プログラム”に過ぎない。その進行速度は政府が適宜決める。安定成長が維持できるよう、国務院はあらゆることを行うはずである。中央経済工作会議に対して過度な期待を持つべきではなく、また、失望すべきでもない。


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