中国株投資家の皆さん、こんにちは。
今週の本土市場は一週間休場となります。
以下は、先週末までの3指数の日足チャートです。
いよいよ2月4日から北京冬季オリンピックが始まります。
といっても、スポーツ用具、衣料、協賛メーカーといったオリンピック関連銘柄が買われるわけでもなく、また、そうしたセクターが大相場を経て利益確定売りが出るというわけでもありません。
関連銘柄は大きな相場となることなく、オリンピックが始まろうとしています。
春節関連セクターの旅行とか、運輸とか、白酒などの消費関連とかも、動きは鈍く、こちらも盛り上がらず、春節関連も物色されません。
国内要因としてはゼロコロナ対策による悪影響が、オリンピック開催、春節到来、金融緩和政策などによる相場押し上げ効果などに勝っているといった状態です。
ただ、先週の下げは国内要因というよりも、海外要因の方が強かったとみています。
米国のインフレは深刻な状態で、FRBは金融引き締め政策への転換を余儀なくされようとしています。
この激動の相場環境で1週間も取引ができないわけですから、一度ポジションを落して様子をみようとする投資家も多かったはずです。
ゼロコロナ対策による経済への影響ですが、30日に発表された1月の官製製造業PMIは前月よりも0.2ポイント低い50.1となりました。
新規受注、在庫は改善していますが、生産、原材料購買価格、工場出荷価格などが悪化しています。
これから春節に入り、生産は更に低調となるわけですが、輸出はどうでしょうか。
気になるのは中国ではなく、米国の方です。
12月のCPIは前月と比べ0.2ポイント高くなり、7%上昇となりました。
これは1982年6月以来の高い上昇率です。
昨年3月に目標とする2%を超えて以来、どんどんと悪化しています。
市場ではFRBの一挙手一投足に注目が集まっていますが、重要なのは利上げの原因である物価がこの先どうなるかの方です。
幸い、輸入物価は落ち着いていますし、中国からの輸入はそこそこ伸びていますが、今後中国が更にゼロコロナ対策を強化すれば、供給は絞られ、米国への輸出商品が不足しかねません。
中国で現在流行しているのは、依然としてデルタ型です。
ちらほらとオミクロン型が出現はじめた段階ですが、これが急速に広がり出した場合、中国はこれまでと同様、都市封鎖をやったり、人流抑制をやったりするのでしょうか。
春になれば新型コロナは収まる可能性が高いのでしょうが、それまでの間、緊迫した状態が続きそうです。