中国株投資家の皆さん、こんにちは。
28日(月)の上海総合指数は僅かに高寄りしたのですが、利益確定売りに押され下落しました。
もっとも、大引けにかけて戻しており、終値は0.03%安の3606.37ポイントで引けています。
セクター別では、バイオ・医薬、農業関連、電力、半導体・部品などが買われました。
一方、石炭、石油、空港・空運、ホテル・レストラン、銀行、証券、保険などが売られました。
28日(月)の創業板指数は1.95%高となりました。
28日(火)の上海50指数は0.40%安となりました。
大型株、小型株の動きに大きな差が出てきました。
28日の上海50指数終値は25日移動平均線の下側にあります。
また、年初来高値(2月18日、場中)までは遠く、あと16.7%の上昇が必要な水準に留まっています。
一方、創業板指数の方は、移動平均線が低い方から順に200日、75日、5日ときれいに並んでいます。
さらに終値は、年初来高値(2月18日、場中)まで、あとわずか1.9%まで迫っています。
アメリカ市場は活況です。
NASDAQ総合指数は25日こそ前日比僅かにマイナスとなりましたが、24日は過去最高値を更新しています。
景気の過熱はそれほど心配することはないとの見通しから、金融緩和政策の変更が遠のいており、過剰流動性相場が続いています。
グローバル投資家がリスクテイクを続ける中で、本土市場も海外の資金は流入基調となっています。
ストックコネクトを通じた海外からの資金移動状況をみると、28日は40億5500万元の流出でしたが、25日は141億元の流入となりました。
これは5月27日以来の高水準です。
5月下旬ほどではないのですが、外国人は積極的にA株を買っているようです。
一方で、国内の機関投資家勢は短期的にはやや消極的なようです。
7月1日の香港返還記念日を間近に控え、当局による治安維持の強化が欧米との関係悪化を招くのではないかと言った懸念があります。
さらに、7月には中国共産党が結党100年を迎えます。
象徴的な意味でしかないのかもしれませんが、それでも、7月は経済面でも、政治面でも、安定が求められます。
株式市場に資金が大量に流入したり、資金が大きく回転するような相場は期待できそうにありません。
少なくとも、機関投資家が積極的に動くような局面とはなりにくいでしょう。
一方で、多くの個人投資家はそんなことはあまり深く考えません。
創業板指数のチャートをみればわかるように、小型材料株、特に、成長の核となるようなハイテク株には資金が流入し、回転し始めています。
共産党結党100年も、そうしたモメンタムが加速する方向に働きそうです。
昨年7月は、香港での政治的に不安定な状況が逆に本土株の急騰に繋がりました。
逆説的な見方ですが、政治的に不安定な時こそ、相場の上昇が都合がよいということです。
ファンダメンタルズ以外の要因から、7月に入れば本土機関投資家の投資スタンスも変わる可能性があります。7月の相場環境は好転すると予想します。