中国株投資家のみなさん、こんにちは。
30日(月)の上海総合指数は大幅に安寄りした後、狭いレンジでの値動きが続きました。
後場に入りやや戻り歩調となったのですが戻りは弱く、終値は0.90%安の2747.21ポイントで引けました。
セクター別では種苗、養殖、農産品加工などが買われました。
一方、名所旧跡・旅行、通信設備、通信サービス、PC関連、電子部品、半導体・部品、メディア、非鉄金属などが売られました。
30日(月)の創業板指数は2.28%安となりました。
30日(月)の上海50指数は0.42%安となりました。
ここ1週間の創業板指数と上海50指数の動きを比較して見ていただきたいのですが、上海50指数のリバウンドが、よりはっきりとしています。
これは、一つにはNYダウに代表されるように海外市場が戻り歩調となったことが要因だと思います。
大型株の方が外国人の買いが相対的に表れやすいからですが、先週の出来高推移をみる限り、むしろ減っているような状況です。
積極的に買ってくるというよりも、売り手が少なくなったことで戻しているような状態です。
もう一つ考えられるのは、国家隊が出動した可能性です。
ただ、これは出来高が増えていないことからして、そうであったとしても、小規模で、相場変動に影響を与えたというほどではないでしょう。
中小型株を代表する創業板指数の戻りが弱い点が大いに気になります。
こちらの出来高も低迷しており、投資家は様子見に徹しているといった感じです。
本土投資家たちが気にしているのは、新型コロナウイルスの蔓延です。
といっても、自国における蔓延を恐れているのではなく、パンデミックによる中国への再流入のリスクを恐れています。
データで確認しておきますと、3月29日(日)の中国の患者増加数は126人に過ぎません。アメリカが1万8093人、スペインが8189人、イタリアが5974人、フランスが4603人、ドイツが3965人で、これらの国では中国と比べ圧倒的に大きな数字となっています。
こうした状況で中国は28日(土)、現在有効な訪中査証、居留許可を有する外国人に対しても中国への入国を停止する措置を発動しました。
これは、外資企業の経営活動に大きな影響を与えるもので、今後、貿易が大きく停滞する可能性があります。
中国国内では着実に生産活動は回復しています。
景気が回復するのではないかといった期待も高まっています。
また、国内市場では預金準備率の引き下げ、利下げなど、さらなる金融緩和政策や、積極財政政策発動への期待が高まっています。
しかし、パンデミックによる貿易への影響に対する懸念が強く、投資家心理は悪化しています。
本土市場は暫く下値を探る動きになるのではないかと予想しています。