中国株投資家のみなさん、こんにちは。
30日(木)の香港ハンセン指数は高寄り後、売りに押され下落したのですが、売りが一巡すると下げ渋る展開となりました。終値は0.44%安の27114.88ポイントで引けました。
この1週間、200日移動平均線を割り込んでいるのですが、底割れしそうで何とか持ちこたえています。
30日(木)の中国企業指数は0.57%高となりました。
こちらはこの1週間、値固めが続いているといった感じです。
参考として、2018年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
米中貿易戦争が引き続き相場の争点となっています。
27日(月)のブログでも触れましたが、本土A株の華為海思関連銘柄指数(同花順ベース)は決して売られているわけではありません。
それどころか、27日(月)から30日(木)まで4日続伸しています。
日本の報道とは少し違って、市場では、アメリカの制裁について華為技術への影響はそれほど大きくないとみているようです。
それは、取引先メーカーはアメリカに面従腹背で、実際に取引を継続するだろうといった見方や、中国側の報復を嫌ってアメリカはこれ以上強く華為技術を攻撃できないだろうといった見方が背後にあるから、華為海思関連銘柄は売られず、むしろ買われているのだと考えています。
国家発展改革委員会の幹部は28日(火)、「もし、我々が輸出したレアアースを使って製造した製品を利用して、中国の発展を妨げようとするものがいたら、レアアースの産地の方々、中国人民は皆不愉快だろう」といった発言が効いているのだと思います。
30日(木)午後、商務部は定例の記者会見を行っており、アメリカに対してレアアースの輸出を禁止するつもりかどうかといった質問に対して「中国は世界各国のレアアースに対する正当な需要を満足させるつもりだ。ただし、もし、中国が輸出したレアアースで製造した製品を利用して中国の発展を妨げようとする国家があれば、感情の面からも道理の面からも受け入れがたい」と発言しています。
微妙な言い回しではありますが、これ以上アメリカが禁輸措置を使って中国企業を攻撃するのは難しいと思います。
一方で、アップルに対して何か制限をするかどうか、それを華為技術への措置の報復手段の一つとするかどうかといった質問に対しては、「中国はこれまで何度も強調してきたように、中国で活動するすべての外資企業の合法的な権益を中国政府は保護する」と強調しています。
中国はあくまで、「目には目を、歯には歯を」といった対応はせず、対外開放政策を更に進めることで、経済の発展を目指すといった姿勢を示しています。
ニューヨーク市場が下げています。
再び逆イールドが発生しており、アメリカ経済の悪化が懸念されます。
この状態で、アメリカ経済への影響も大きい中国への制裁措置を強化するのは厳しいでしょう。
香港市場の動向は、あくまで、トランプ大統領の次の一手が大きく影響するでしょうが、厳しい手は打てないので、香港ハンセン指数は反転上昇の可能性が高いのではないかと予想します。