中国株投資家のみなさん、こんにちは。
31日(木)の上海総合指数は高寄り後、買い優勢の展開となったのですが、後場に入ると利益確定売りに押され下落、大引け前に少し戻したことで、終値は0.35%高の2584.57ポイントで引けています。
セクター別では、銀行が買われました。
一方、小売、メディア、ガス・水道、非鉄金属、環境エンジニアリングなどが売られました。
75日移動平均線に沿って下がっているといった状態が続いています。
31日(木)の創業板指数は0.23%安となりました。
こちらは4日続落です。
1月4日に記録した年初来安値に近づいています。
31日(木)の上海50指数は1.78%高となりました。
こちらは創業板指数とは対照的な値動きとなっています。
1月4日を底値に力強いリバウンドが続いており、200日移動平均線まであとわずかです。
先週のこのブログで触れた科創板創設に関してですが、23日(水)に方案、意見が承認されたのに続き、30日(水)にはより詳細な規則に関する意見徴収が発表されました。
これによって、早ければ第1四半期の内にシステム上の準備は完了、関連規則が正式に発布されれば、すぐに企業の申請が始まるといったスケジュールが見えてきました。
資本市場の充実は中国経済の強化に繋がります。
現在、足元では米中貿易協議が行われている最中ですが、そこで問題となっているのはハイテク産業の発展に関する国家の関与についてです。
資本市場を充実させることで、ハイテク産業を発展させるという戦略は国際的に受け入れられる形です。
そうした点を理解する機関投資家、特に海外機関投資家が買いを入れているから、大型株の代表指数である上海50指数に強い上昇トレンドが出ているのだと考えています。
逆に、科創板は創業板と競合することになり、創業板指数は年初来安値を試す動きとなっています。
ちなみに、1月30日(水)の信用取引買い残は7270億元で、1月2日の7498億元と比べ、228億元減少しています。
国内投資家のリスクテイク姿勢は依然として弱まる一方です。
一方、滬港通、深港通を通して海外からA株市場に流れ込む資金(北向き資金)をみると1月30日(水)現在、この1か月で合計520億元流入しています。
日本のマスコミは中国経済の下落リスクを声高に伝えていますが、外国人投資家はA株買いを進めています。
そうした資金が大型株中心に流れ込み、本土市場を下支えしていると言えるでしょう。
経済については、今朝寄り付き前の段階で、国家統計局、中国物流購買聯合会が1月の製造業PMIを発表しました。
結果は49.5で先月よりは0.1ポイント改善、市場予想を0.2ポイント上回りました。
新規受注は縮小傾向が続いているのですが、新規輸出受注については縮小傾向が少し改善されています。
在庫をみると、製品在庫では縮小傾向が続いていますが、原材料在庫では縮小傾向が改善されています。
こうしたちょっとした変化はあったのですが、本土市場では、まったくと言っていいほど材料視されませんでした。
そうした内容に関する説明記事は見当たりません。
本土投資家たちは、足元の景気動向には関心が低いと言えるでしょう。
1月は自動車、家電消費に関する促進政策を打ち出す方針が示されています。
政府は景気を下支えする姿勢を強めています。
足元の景気の悪化についてはあまり神経質になる必要はないでしょう。
来週から1週間に渡り、春節休暇が始まります。
明日は大型連休前の最後の取引となります。
投資家は連休中に悪材料が出て連休明けから株価が大きく下がるのを恐れて現金の形で連休を過ごすのか、それとも好材料が出て上がってしまうリスクを感じ、株の形で連休を過ごすのか。
米中協議の状況も伝わることになるでしょう。
2月1日(金)の取引では、足元の投資家心理がはっきりと現れそうです。