中国株投資家のみなさん、こんにちは。
29日(月)のハンセン指数は高寄り後、一旦前営業日比マイナスとなるまで売られたのですが、その後は下げ渋り、終値では0.38%高、24812ポイントで引けています。
ここ1カ月ほどの動きをみると、9月26日に場中で高値28032ポイントを付けてから厳しい下げ相場となっています。
10月22日(月)にリバウンドしたものの、その後は再び売りに押されており、26日(金)の場中で2017年5月9日以来となる安値24589ポイントを付けています。
29日(月)はかろうじて崩れなかったといった状況です。
29日(月)の中国企業指数は0.46%安となりました。
9月26日に場中で高値11122ポイントを付けてから下げ相場となっています。10月22日(月)にリバウンドしたものの、その後は再び売りに押されており、29日(月)の場中で2017年5月8日以来となる安値9924ポイントを付けています。
2017年1月以降の主要株価指数の動きをみると、ハンセン指数は、米中貿易戦争が激化した6月中旬以降、上海総合指数と同様、下落トレンドとなっています。
10月に入ってからの急落についてはNYダウの動きに影響を受けています。
先週のNYダウ指数は3.0%安、NASDAQ総合指数は3.8%安となりました。
NYダウは2009年3月を底値に長い上昇トレンドを形成してきたのですが、直近で崩れ始めています。
26日(金)の終値では、10月3日(水)の場中で記録した過去最高値から8.4%下落した水準の24688ドルに留まっています。
一方、NASDAQ総合指数では8月30日の最高値から11.9%下落しています。
一般に、長い上昇トレンドが出た後に10%下落した場合、下げトレンドに変わる可能性が高いと言われています。
アメリカ市場は9年半続いた大相場が崩れるかどうかの瀬戸際に立たされています。
ファンダメンタルズに関して言えば、これから企業業績がどんどん上方修正されていくような状況ではありません。財政赤字が累積し、国債利回りが上昇している中で、減税やインフラ投資拡大政策をこれ以上続けるのは困難です。
米中貿易戦争による農産物、エネルギーなど輸出産業へのショックや、輸入物価の上昇などに対する懸念が強まっています。
アップル、アマゾン、グーグル、フェイスブックなどのイノベーション企業が世界を変え続けるのだといった強気の見方に対しても、足元の7-9月期業績をみる限りでは、アマゾン、グーグル(アルファベット)では売上の伸びが予想に届いておらず、フェイスブックでは情報流出問題が発生しており、業績悪化が懸念されます。
香港市場において価格支配力を持つ欧米の機関投資家がリスク資産への警戒を強めていることが、ハンセン指数が下落する最大の要因となっています。
本土市場については、25日のこのブログでお伝えしたように、当局が株価市場対策を打ち出しているので、かろうじて米中貿易戦争といったネガティブ要因を中和して、下げ止まっています。
本土と香港市場は滬港通、深港通をつうじて相互取引が行われています。
香港、本土の両方で上場するH株は香港市場で主要な銘柄となっています。
そのため、ハンセン指数は本土の動きに影響される傾向があります。
アメリカ市場は来週行われる中間選挙を前にして、ボラタイルな動きになると予想され、今週の香港市場も波乱含みです。