中国株投資家のみなさん、こんにちは。
共産党、2050年に向けて社会主義を強化!!
中国共産党第19回全国代表大会が18日9:00より人民大会堂で開幕した。習近平国家主席は大会の冒頭で、3万字を超す長文の報告書を読み上げた。この内容は、習近平政権がこれから行おうとする国家建設の設計図に当たるものである。
18日付の人民日報では、それをコンパクトにまとめている。
今回はその内容について紹介したい。
重要なポイントは、次の四点である。
1.中国の特色ある社会主義は新たな時代に入った
2.社会の主な矛盾は既に変化している
3.新時代における中国の特色ある社会主義思想
4.社会主義現代化強国
1.中国の特色ある社会主義は新たな時代に入った
長年に渡る努力の積み重ねによって、中国の特色ある社会主義は新時代に入った。新時代とは以下の通り。
・新しい歴史条件の下で引き続き中国の特色ある社会主義が偉大な勝利を収める時代
・全面的な小康社会形成を勝ち取り、全面的に社会主義現代化強国を形成する時代
・全国各民族が団結奮闘し、快適で心地よい(美好)生活を作り上げ、人民全体が共に裕福になる時代
・すべての中国人が力を合わせ、中華民族の偉大な復興、中国の夢を奮闘して実現する時代
・我が国が世界の舞台の中央近くに日々歩み出て、人類に対してこれまで以上に絶えず大きな貢献をする時代
2.社会の主な矛盾は既に変化している
中国の特色ある社会主義は新たな時代に入っている。我が国社会の主な矛盾は、"快適で心地よい生活を求める一方で、発展が不均衡、不充分"といったものに変わってきた。
我が国社会の主要な矛盾の変化は全面的で歴史的な変化であり、党や国家の仕事に対して、多くの新たな要求をもたらしていることを認識しなければならない。
一方、我が国社会の主要な矛盾の変化は、我々に我が国社会主義に対する歴史的段階の判断を変えさせるわけではない。
我が国は依然として長期に渡り、社会主義の初歩的段階であるといった基本的な国情に変化はなく、我が国が世界最大の発展途上国であるといった国際的な地位に変化がないということを認識しなければならない。
3.新時代における中国の特色ある社会主義思想
中国の特色ある社会主義を明確に堅持し、発展させる。社会主義現代化と中華民族の偉大なる復興を実現させる。
全面的に小康社会を形成するといった基礎の上に立ち、2段階に分けて、今世紀中ごろまでに富強民主文明と和諧美麗社会主義現代化強国を作り上げる。
新時代における我が国社会における矛盾は、快適で心地よい生活に対するニーズと発展の不均衡、不十分との間に生じているということを明確に理解し、人民を以て中心とする発展思想を堅持し、全面的な発展を不断に促進し、
全人民が共に裕福になることを推し進める。
中国の特色ある社会主義事業の全体的なレイアウトは"五位一体(経済、政治、文化、社会、生態文明の一体的な建設)"であり、戦略的なレイアウトは"四つの全面(全面的な小康社会の建設、改革の深化、法による統治、共産党による厳格な統治)"であり、
進む道、理論、制度、文化にしっかりと自信を持つ。
全面的な改革の深化における目標は、中国の特色ある社会主義制度を改善、発展させ、国家ガバナンス体系、ガバナンス能力の現代化を推し進める。
全面的に法に基づいて国を治めることに関する目標は、中国の特色ある社会主義法治体系、社会主義法治国家を建設する。
新時代における軍事強化目標は、共産党の指揮に従い、戦争に勝利することができ、優良な人格の人民軍隊を作り、世界一流の軍隊に育て上げる。中国の特色ある大国外交は、新型の国際関係の構築を推進し、
人類運命共同体の構築を明確に推し進めなければならない。
中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴は中国共産党が指導することであり、中国の特色ある社会主義制度の最大の優れた点は中国共産党が指導することである。
共産党は政治を導く最も高い力量を持ち、新時代における共産党建設に必要なものを提供し、共産党の建設におけるもっとも重要な突出した位置に政治建設を置く。
(マルクスレーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、・・・に関するくだりは省略)
4.社会主義現代化強国
国内外の情勢、発展条件を総合的に分析し、2020年から今世紀中ごろまでを2段階に分けて計画する。
第一段階は、2020年から2035年までの間で、全面的な小康社会を完成させるといった基礎の上に、15年の間奮闘し、社会主義現代化を基本的に実現させる。
第二段階は、2035年から今世紀中ごろにかけての期間であり、基本的な現代化の実現を基礎として、更に15年の間奮闘し、富強民主文明、和諧美麗といった社会主義現代化強国を形成する・・・。
"先に豊かになれる人から豊かになる"といった時代は過ぎ、これからは全人民が幸福になることを追求する時代となった。衣食住が基本的に足りたことで、よりよい生活への欲求が強まり、また、不均衡、不十分な発展に対する不満が高まっている。
弱肉強食の自由経済ではなく、共産党の指導の下で、公平、公正などが重視される社会主義経済を志向するといった内容である。中国共産党の国家建設は、欧米社会と同質的な資本主義国家になることではなく、特色ある社会主義国家となることだ。
中国と欧米社会とは、その経済体質において、これまで以上に違いが鮮明となりそうだ。
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