中国株投資家のみなさん、こんにちは。
29日(月)の香港ハンセン指数は高く寄り付いた後、薄商いの中、終日買い優勢の展開となりました。
終値は0.97%高の29892.81ポイントで引けています。
25日移動平均線が下値抵抗線として意識され、戻したような感じです。
29日(月)の中国企業指数は1.11%高となりました。
参考として、2018年以降の主要4指数の値動きを示しておきます。
上海総合指数が25日(木)以降、3日続落する中で、香港市場は底堅い値動きとなりました。
本土市場の下落要因は、25日(木)のブログで書いた通りです。
19日(金)の中央政治局会議、22日(月)の中央財経委員会会議の内容や、24日(水)の李克強首相の発言内容を見る限り、短期的な景気対策に関心があるのではなく、長期的な改革に政策の重点が置かれているということが改めてはっきりとしました。
本土では個人投資家を中心に失望感が広がり、小型材料株中心に売られています。
香港市場の主要投資家である欧米機関投資家はそうした政策面には敏感ではありません。
アメリカ株式市場は活況を呈しています。
NASDAQ総合指数は26日(金)、過去最高値を更新しています。
アメリカの1-3月期における実質GDP成長率(速報値)は3.2%と、市場予想の2.0%を大幅に上回りました。
景気減速懸念が後退したことで、投資家のリスク許容度が高まっています。
欧米機関投資家が、グローバルにリスクを取って株を買っているので香港も買われるといった展開となっています。
中国経済に関しては、30日(火)日本時間9時に国家統計局、中国物流購買連合会による4月の製造業PMI(官製)が発表されます。
前月は大きく改善し50.5でしたが、現時点での市場予想は50.6となっています。
本土市場については、この統計に対する感度は高くありません。
しかし、ファンダメンタルズ重視の香港市場については、反応することがあり、今回も、予想より悪い場合、利益確定売りの口実にされるかもしれません。
本土A株は、2018年12月期決算、2019年1-3月期決算の発表期限となります。
毎年、最終日は業績の悪い企業の発表が多いと言われており、そのことが意識されるかもしれません。
一方、米中貿易協議が30日(火)に北京で再開されます。
協議は最終段階に際しかかっており、米中首脳会議の日程が決まりそうになれば、香港、本土とも市場は反応しそうです。
ただ、香港ハンセン指数はテクニカルに上値が重くなっています。売買代金も減っています。
本土市場が政策への失望で下げていることもあり、短期的にはダウンサイドリスクを少し意識した方が良いように思います。