たっしーが教える、中国株なら俺に聞け!!

田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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共産党全国代表大会に向けて株価は上昇へ!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

上海総合指数、待望の3300ポイント超え達成!!

上海総合指数は8月25日、待望の3300ポイントを大きく超えて上昇、2016年1月6日以来の高値を更新した。3300ポイントは2016年1月の大崩れからの戻り相場において、厳しい上値抵抗ラインとなってきた。
2016年11月下旬、2017年4月中旬、8月上旬と、過去3回に渡って上昇を阻まれてきた。それだけに今回のブレークアウトはテクニカル的には大きな意味を持つ。

20170831_Shanhai.png20170831_shanhai(week).png
少し細かくこの日の上海総合指数の動きをみると、寄付きはやや高寄りしたが、特別な買い材料があったわけではない。
しかし、そこからきれいな上昇トレンドが出ており、全面高の展開となった。石炭、石油、鉄鋼、非鉄金属、製紙、証券、銀行、通信、化学製品、物流、食品加工などが大きく買われている。

一方、売買代金はそれほど多くはない。上海市場の売買代金は2271億元で前日よりは400億元ほど増えてはいるが、8月上旬と比べると少ない。
例えば、8月4日の2856億元と比べれば、約600億元少ない。戻り売りがそれほど出てこない中で、少し薄めの買いで、難なく強力な上値抵抗線を突破したのである。

なぜ上昇したのだろうか?朝の段階では、マーケットコメントを書くのに苦労したぐらい、材料がなかった。気になったのは聯通に続き今後、テスト企業の混合所有制改革案が集中的に発表されるだろうといった話題ぐらいである。
改革は、"電力、石油、天然ガス、鉄道、民航、電信、軍需"など7つの領域で先行して行われるので、これらのセクターが買われるのかなと思ったぐらいである。
引け後の市場関係者たちのコメントを見ていても、特別な好材料で買われたといった説明は皆無である。


上昇したセクターに特徴はないだろうか?供給側改革関連、金融あたりが目立つ。前者は改革の進展への期待が高まったということ、金融、特に証券は相場の先行きが好転したということが考えられる。

誰が買っているのか?この点が最も気になるところである。スペキュレーションに過ぎないが、やはり、社会保障基金、証券金融、SWFといった国家隊や、保険会社、証券の自己売買部門あたりが相場をけん引しているのではないかと考えざるを得ない。

24日(前日)は、薄商いの中、前場は上値が重く、大引けにかけて崩れかけている。テクニカルに見る限り、一旦調整しそうなチャートである。しかし、それが持ち合いや値固めを経ないで、いきなりV字回復である。
何か外から大きな力が加わらない限り、こうした動きにはなりようがない。

中国の証券市場は零細投資家が中心で、それに大小様々なファンド、機関投資家が加わり、形成されている。零細投資家は、自らトレンドを生み出すことはほぼない。基本的に上がれば買いに出て、下がればすぐに売る。受動的な投資家である。
ファンドについては、小さい規模の、いわゆる私募ファンドはテクニカル分析を中心とした短期売買がほとんどだ。規模の大きい公募ファンドなどについては、投資スタイルは様々だが、競争が厳しく、運用者はどうしても短期の結果を求める。
ボトムアップでファンダメンタルズをしっかり分析し、腰を落ち着けて投資をするといったスタンスでもない。唯一、そういった運用をしそうなのは、QFII、保険会社や、社会保障基金、SWFなどの国家隊である。

2015年前半の急騰急落局面で、当局は先物取引を厳しく取り締まっている。その後も先物市場は厳しく監視されたままである。共産党は先日、関連の通知を発布、金融検査業務の改善策を発表している。
それによれば、「証券先物の犯罪に対する懲罰を強化し、株式、債券発行に関する詐欺、ディスクロージャー違反、重要情報の開示漏れ、インサイダー取引、内部情報の漏洩、未公表情報を利用した取引、証券先物市場操作など、
証券先物市場の秩序を破壊する犯罪などを厳しく取り締まる」としている。先物市場への警戒感は強い。

先物による売り仕掛けは事実上できなくなっている。しかし、その分、国家隊やその意思を汲む機関投資家が先物を使って、全体の株価を上昇させるようなことが行われているのかもしれない。

5年に一度の人事を決める共産党大会が秋に開かれるが、下期の最重要方針は景気、金融市場ともに安定させることである。そうしたことを当局が"忖度"しているかもしれない・・・。

上海総合指数以外では、上海深セン300が2016年1月の暴落を乗り越え、暴落前となる2015年12月下旬の水準を取り戻している。上証50はもっと強くて、2015年の急騰急落後の戻り高値である11月の水準を超えている。
一方で、中小企業板指数は2016年1月急落の回復途上、創業板指数は2016年の暴落後の長い低迷をようやく抜けきれるかどうかといった状況である。

本土株が力強い上昇相場を形成できるかどうかは、中小型株の回復にかかっている。それには、成長株の業績の伸びが高まることが重要である。
供給側改革、混合所有制改革、PPP案件の加速など、経済の質、安定性を高める政策だけでなく、戦略的振興産業の発展戦略の推進など、成長戦略の強化が待たれるところだ。

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28日の上海総合指数は0.93%高、大幅続伸!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。28日(月)の上海総合指数は高寄り後大きく上昇、前場の段階で1.31%高まで買われました。ただし、その後は高値圏での売り買い交錯となりました。

先週は大きな変化がありました。21日(月)は0.56%上昇、22日(火)は0.10%上昇したが、23日(水)は0.08%下落、24日(木)は0.49%下落しました。

この時点では一旦、調整するのかなと思ったのですが、しかし、25日(金)は一転、1.83%急騰、終値は3331.52ポイントとなり、待望の3300ポイントを大きく上回って引けました。

抵抗線を大きく超えたことで、投資家の間で安心感が広がり、それが28日の続騰に繋がったとみています。

20170828A.png

また、28日(月)の創業板指数は1.65%高となりました。

7月中旬を底に回復基調をたどっている創業板指数ですが、8月中旬は軽い押し目を形成していました。しかし、28日の急騰で、200日移動平均線を試す動きとなっています。

20170828B.png

上海総合指数は、25日(金)、28日(月)と2日間、急騰したことで3300ポイントの上値抵抗線を一気に突き抜けています。

昨年11月末、今年4月上旬、8月上旬と3回に渡り、はじき返されてきた価格帯を飛び越えたことで、上昇に弾みがつくことでしょう。

先週も触れましたが、4月上旬と8月上旬の押し目は300ポイント弱でしたので、今回の目標は3600ポイントあたりと考えています。

2日間の急騰局面で、何か特別な材料があったかといえばそうではありません。

強いてあげれば、足元の企業業績が良いことぐらいです。

証券時報の集計によれば、20176月中間期の純利益は、827日夜までに発表された本土上場A株企業2194社合計で、25.6%増益でした。

全体の71%に当たる1560社で利益が前年同期よりも増えています。

石炭、鉄鋼、非鉄金属、化学工業、エンジニアリングといった景気循環によって業績が左右されるシクリカル銘柄の利益が大きく増えています。

供給側改革の結果、一部のエネルギー、川下製品の供給量が減り、価格が上昇したことが要因なのですが、この部分だけを見れば、景気回復の初期段階のようでもあります。

7月に入って、企業業績は少し鈍化しています。

国家統計局が827日に発表した7月の全国一定規模以上工業企業利益は16.5%増で、6月と比べ増益率は2.6ポイント下落しています。

ただし、7月の減速は、北方以外の地域で猛暑となったことで、企業が休暇を増やしたこと、生産を停止したことなどが影響していて、景気が腰折れしたわけではなさそうです。

企業業績がしっかりとしている中で、政治面では共産党の人事を決める5年に1度の共産党大会が秋に開かれます。経済の安定が求められる中で、株価が下落すれば、社会保障、保険会社、SWFなどの買いが入るといった安心感があります。

この秋は久しぶりの上昇相場がみられそうです。

 

 

 

 

 

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香港市場、国際市場の混乱が懸念材料!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

テンセント、成長の限界はまだずっと先!!

テンセントの2017年6月中間期業績が発表された。結果は56.8%増収、64.2%増益と相変わらずの好調ぶりを示している。

20170824_.png

細かく業績推移を見るために、4半期決算の数字を使いたい。

2016年第3四半期から2017年第2四半期までの増収率を順に並べると、51.9%、44.1%、54.9%、58.6%増である。

増益率については、43.0%、47.0%、57.6%、69.8%である。増収率については2四半期連続で拡大、増益率は3四半期連続で拡大している。

改めて2017年4-6月期の業績を示しておくと、売上高は566億600万元(9227億円相当、1元=16.3円で計算、以下同様)で58.6%増収、純利益は182億3100万元(2972億円相当)で69.8%増益である。

わざわざ円換算した値を書き加えたが、売上高はわずか3か月で9000億円を超え、それが年間50%を超える成長を続けている。利益でみれば、3000億円弱で7割伸びている。利益率は32%である。

とにかく、大規模、高収益で、かつ、強烈な成長を遂げているということだ。

20170824_(20174-6).png

収益構造はどうなっているのだろうか?

2017年4-6月期における売上構成で示せば、ゲームが42%を占める。スマホ向けは、王者栄耀などの旧作に魂斗:帰来、龍之谷(スマホ版)、経典版天龍(スマホ版)などの新作が中心。

PC向けはロングセラーの英雄聯盟、地下城与勇士などが主力である。基本的にすべて無料で遊べるが、進歩の速度を上げたり、着ている衣服をきれいに着飾ったり、武器を手に入れたり、いろいろなメニューが用意されている。

15歳から25歳あたりの若者が中核であり、支払いは、テンセントが独自に持つ決済システムを利用できるので、至って簡単である。この分野が収益の柱となっており、売上は対前年同期比では39%、1-3月期比では5%伸びている。

次にウエートの高いのは、SNSで、売上構成は23%である。SNSはネット映像、音楽などのデジタルコンテンツ収入、AR関連製品収入などである。

中国ではインターネットテレビが普及しており、すべての番組がPC、スマホを通じて、自由に見ることができる。 中央テレビ局から地方の衛星テレビ局まで、その数は多く、主要テレビ局では独自にいろいろなドラマ、情報番組などを制作している。

それらは、テンセントや百度といったネット系企業が提供するSNSに接続し、そこから好きな番組を探し出せば、過去に遡って無料で見ることができる。

だから、中国でテレビ番組を録画するニーズはほぼない。コマーシャルを入れないで見たかったり、きれいな画像で見たかったりすれば、料金を払えばそれで済む。

このサービスは、PC、スマホどちらも存在する。音楽もほとんどが無料だが、一部の楽曲には料金が必要である。ただし、会員になれば、それが聞き放題となる。

AR映像が既に商業化されており、特殊なメガネを使えば見ることができる。 それから得られる収益もある。SNS売上は対前年同期比では51%、1-3月期比では5%伸びている。

この2つの分野が付加価値サービスで構成比は65%、対前年同期比では43%、1-3月期比では5%伸びている。

次にウエートが高いのは、その他部門であり、売上構成は17%である。こちらの内容は決済、クラウドなどである。対前年同期比では177%、1-3月期比では28%伸びている。強烈な勢いであるが、オンライン取引での決済業務が急増している。

クラウド業務は、ゲーム、インターネット放送などの強化に加え、国際化を進めており、TMT(テクノロジー・メディア・通信)、金融の分野で市場シェアが高まったと会社側は説明している。

この分野では人工知能(AI)の開発に力を注いでいる。顧客全体の活性を引き上げ、自分たちの特定の技術を引き上げたり、同じ生態系における協力者たちの能力を引き上げたりするのに役立つとしている。

現状では、囲碁の分野や、顔識別、医学映像などの分野で成果を上げている。AIの開発は戦略的な措置であり、長期投資でもある。機械学習、コンピューター視覚、言語識別、自然言語処理能力の高めるための研究などを行っている。

最後に残ったのは広告である。

この内、スマホ用の対話アプリである微信(朋友圏、公衆アカウントなど)上の広告や、その他スマホ上での広告収入が11%である。対前年同期比では114%、1-3月期比では39%伸びている。

こちらも驚異的な伸びであるが、これは収益基盤の中核がスマホに移りつつあることを示している。

メディア広告の売上構成比は7%で、対前年同期比では10%、1-3月期比では62%伸びている。こちらは、ゲーム、ネット映像(テレビドラマや映画など)、テンセントニュースサイトの情報などにおける広告が中心である。

なぜこんなに儲かるのだろうか?こんなに急成長するのだろうか?その答えははっきりしている。 中国本土において、スマホ、PCユーザーのほとんどが、対話アプリ「微信(海外ではWeChat)」、インスタントメッセンジャー「QQ」を使うからである。

大量の顧客が毎日、頻繁に使うサービスを提供していることの強みは計り知れない。 この内、微信は二次元コードを使って簡単にスマホからPCに展開できるため、今はテンセントの中核プラットフォームとなりつつある。

とにかく、微信は使い勝手が良い(ちなみに、海外展開バージョンのWe Chatは日本でも利用可能)。 1対1の対話で使えば、世界各国どこにいてもテレビ電話として使うことができる。写真も、映像も、ドキュメントも簡単に送ることができる。

電話、チャットはもちろんだが、その中間の音声をチャットのように張り付けて使う機能がとても秀逸である。 通信環境の悪い僻地であっても、また、Wi-Fiが繋がらない状況であっても、話ができる。

しかも、会話が残るので、後で聞き返すのにとても便利である。 中国ではほとんどの都市で、Wi-Fi環境が揃う。Wi-Fiさえつながれば、追加コストはゼロ(通信会社との契約分は除く)である。

中国の人的つながりの強さは日本人にはわかりにくいかもしれない。朋友圏は友人関係の多い中国人にとってとても有用である。友達間、兄弟間、親戚間、学校のクラス間などで、情報を共有するのに非常に便利である。

国家統計局によれば、2016年の総人口は13億8271万人。16~59歳の人口が9億747万人を占める。このほとんどの人が微信を利用している。

2017年6月30日現在の微信(We Chatを含む)の活動アカウント数は9億6280万人に達しており、対前年同期比では19.5%、1-3月期比では2.7%伸びている。

これだけの数の顧客がいるのだから、ほとんどのユーザーに対して無料でサービスを提供しようとも構わない。顧客数が増えても、コストがそれほど増えないビジネス構造だからこそこういうサービス形態が可能なのである。

今は、ゲームや音楽、テレビドラマや映画など、若者向けのビジネスで収益を上げているが、今後、オンラインショッピング、銀行、証券、保険、リース業務などに拡張したりするといった道筋が簡単に見えてくる。

強固な財務体質により、機動的なM&Aがいつでも可能である。 成長の限界はどこにあるだろうか?中国国内における微信アカウント数は、一通り行き渡りつつあり、伸び率は鈍化するだろう。

今後は、東南アジア、中央アジア、中東、アフリカ、欧州など、一帯一路に沿って、中国圏に近いところから放射線状に拡大するのであろう。

期待されるのはサービス内容の拡充である。 現状はゲーム中心の若者が中心ターゲットとなっているが、これをいかに広げ、深く掘り下げるかが成長速度に大きな影響を与えるだろう。

長期投資を考えるなら、この株価でもまだ「買い」である。

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21日の上海総合指数は0.56%高、3300ポイント越え目前!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。21日(月)の上海総合指数はわずかに高寄り後、中小型材料株がけん引する形で上昇しました。終値は3286.91ポイント、0.56%高で引けています。

11日(金)は欧米株式市場の急落や、その背景にあるアメリカと北朝鮮の軍事衝突への懸念などから、1.63%下落しました。

しかし、先週は、売買代金こそやや低調でしたが、ほぼ一本調子で上昇しました。今週に入っても、しっかりとした戻り相場が続いています。

20170821A.png

21日(月)の創業板指数は0.41%高となりました。

7月中旬を底に回復基調をたどっている創業板指数ですが、14日(金)に75日移動平均線を突破、その後も上昇トレンドが続いていますが、ここ3営業日は7月上旬の高値水準が意識され、上値の重い状態が続いています。

20170821B.png

上海総合指数は3300ポイントの関門に差し掛かっています。昨年11月末、今年4月上旬、8月上旬と3回に渡り、この関門前後で打ち返されています。

今回は4回目となるわけですが、3回目との時間が短く、この時の押し目はそれほど深くありませんでした。出来高が少ないことが気になりますが、今回こそは関門越えの期待が高まっています。

テクニカルにはこの水準を超えると大きなトレンドが出てきそうです。4月上旬と8月上旬の押し目は300ポイント弱でしたので、今回の大よその目標は3600ポイントあたりでしょうか?

この水準は20156月を天井とする下げ相場で、リバウンド後の高値となる20151112月あたりの水準に近づきます。

ここを超すにはかなりの買いエネルギーが必要となりそうです。

先週は7月の経済統計について説明しましたが、ほぼすべての伸び率が6月を下回っており、また予想を下振れするといった弱い結果となりました。

ただ、金融統計については、予想より良い結果が出ています。

7月末のM29.2%増で前月末、或いは市場予想よりも0.2ポイント低いのですが、7月の人民元新規貸出純増額は8255億元で、前年同月を3619億元上回りました。市場コンセンサスは8000億元で255億元上振れしました。

7月の社会総融資純増額は12200億元で、前年同月を7415億元上回りました。

しかし、全体的にいえば、株価は反応しなかったと言えそうです。本土投資家は足元の景気について完全にスルーしています。

企業業績は好調です。21日の中国証券報は、「820日現在、上海深セン両市場に上場する株式の内、1004社のA株企業が20176月中間期決算を発表、合計の増益率は21.2%増となった。740社で利益が増加している。石炭、鉄鋼、非鉄金属、化学工業、エンジニアリング機械など景気敏感セクターの業績回復が顕著である」と伝えています。

ファンダメンタルズについてはこちらの方が、関心が高く、8月に入って本格化した業績発表が投資家の安心感を高めているといえましょう。

秋には5年に1度の共産党人事を決める共産党大会が実施されます。経済、金融市場の安定が政策目標の一つとなっています。

北朝鮮情勢が再び緊迫化したり、米中貿易摩擦が激化したりとか、外部環境の急変がない限り、本土市場の自律的な動きを考えれば3300ポイント越えの可能性が高いでしょう。

 

 

 

 

 

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世界の株式市場、北朝鮮情勢に振り回される!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

11日の本土市場は急落、相場は転換期へ?!

8月11日(金)、上海総合指数が急落した。 この日の終値は1.63%安で引けているが、0.73%安で寄り付いている。上海総合指数にしては大きなギャップが発生しているが、これは寄付き前に大きな材料があったことを示している。

前場は大型株が大きく売られた。後場後半になると小型材料株も崩れた。ほぼ全面安の展開である。

5月下旬を底として8月上旬にかけて、鉄鋼、石炭、非鉄金属、新素材を中核として、石油・鉱業開発、化学、港湾海運、一部のインフラ関連、銀行、証券、保険、飲料が支える形で上昇相場が形成されたが、この日はこうしたけん引役がすべて売り込まれている。

20170817_たっしー(上海総合指数).png

一方、園区開発関連、国防軍事、医薬、農業、通信などの下げが比較的緩やかである。

何が起こったのか?

普段は国際市場の影響を受けにくい本土市場だが、ファンドマネージャー、市場関係者の声などから判断する限り、外部要因の影響が大きいようだ。

アジアを除く、主要国市場における前日の騰落率を示すと、ロンドンFTSE100指数は1.42%、ドイツDAX指数は1.15%、NYダウは0.93%、ナスダック総合指数は2.13%、S&P500指数は1.45%それぞれ下落している。 アジアの夜時間に取引のあった主要市場はアルゼンチンを除きすべて下落している。

グローバルで株価が下落しているのだが、その要因は何だろうか?

10日のNY市場の状況をみると、金融株、ハイテク株を中心に幅広い銘柄が売られている。朝鮮中央通信は10日、北朝鮮のグアム周辺へのミサイル発射計画の内容を報じている。

それに先駆け8日、トランプ大統領は「北朝鮮には世界がみたこともない炎と激怒で対抗する」と警告、10日には「(8日の警告は)は不十分だったかもしれない」と発言している(以上、日経新聞などの記事より)。北朝鮮情勢を巡り、緊張が高まっていることが最大の要因である。

これまでは、日本とは対照的にこの問題でほとんど影響を受けてこなかった韓国市場であるが、今回ばかりは大きく下げている。11日の韓国総合指数は1.67%下落しており、8日以来4日続落、相場は崩れている。

もう一つ、重要な材料がある。それは当局が鉄鋼価格の急騰について、問題視し始めたことである。

中国鋼鉄工業協会は9日、最近の鉄鋼関連先物市場、上場鉄鋼メーカーの株価に関する異常変動などについて、鉄鋼メーカー、先物関係者、研究者などを招き、研究分析を行った。

中国鋼鉄工業協会は11日(早朝)、HP上で会議の内容を発表した。

それによれば、「足元における鋼材先物価格の大幅上昇は、市場の需要が引き上げているわけでも、供給が減少しているわけでもない。 一部の機関は生産能力削減、地条鋼(廃品鉄鋼製品を溶かして固めただけの粗悪な鉄鋼)製造の制限、環境保護監督検査、2+26都市大気汚染防治計画実施などを過度に解釈、或いは誤解している。

とくに、下半期は環境保護の影響で鉄鋼製品の供給力が大幅に減少し、鋼材価格は暴騰するといった極端な予想をしているところがある」などと指摘している。

また、ある研究者は、「協会組織は今回の研究会を通じて、事実上態度を明らかにしている。鉄鋼価格が急上昇することを望んでおらず、同時に現在の鋼材市場において内部協調によるマーケットメイクをしようとしている。

もし、効果が上がらないのであれば、今後、もっと上層の部門が干渉に乗り出すだろう」などと分析している。当局が価格急騰を問題視し始めたことで、これまでの相場の柱であった鉄鋼、石炭、非鉄金属、新素材といったところが総崩れとなったのである。

そのほか、マスコミは11日早朝、「MSCIが中国A株の指数算入条件を厳しくし、50日以上取引停止となる株式については、いかなる理由があっても、指数採用銘柄から外すことを提議した」と伝えた。

今回の相場における上昇銘柄を見ると大型株が目立つ。6月20日に発表されたA株のMSCI新興市場指数構成銘柄入りが相場を支えたといった面もある。少なくともこれも相場に対してネガティブな材料である。

上海総合指数の動きについてテクニカルにみると、5月下旬を底に始まった上昇相場も8月上旬にピークを打っている。 一通りいろいろな好材料を織り込んで、相場は煮詰まり、利益確定売りに押されていた矢先に、こうした悪材料が出たことで大きく下げてしまったと考えている。

今後の見通しについてだが、下落要因を中心に考えてみたい。アメリカ、北朝鮮問題については予想がつかなくなってきた。今回ばかりは、韓国、中国の証券市場も反応しているだけに、軍事衝突の可能性がごくわずかではあろうが、あるのだろう。

これまでよりは事態はより深刻である。地政学リスクを気にしての投資が続くのであれば、力強い上昇相場は望みにくい。 また、国内要因についても、相場の柱となってきた石炭、鉄鋼、非鉄金属といったところに下落リスクが生じている。

当局は価格急騰を望んでおらず、コントロールに乗り出す構えを見せている。 この先も価格上昇が続けば、当局のコントロールは大きく強まり、それは価格が下がるまで続くだろう。相場の流れは変わると考えた方がよさそうだ。

ただ、景気、企業業績は全体として悪くない。創業板についてはようやく割高感が薄れてきた。好業績銘柄には資金が流入しそうである。

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