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田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

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株価バリュエーションを考える!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

あまりにも本質的な疑問であるが、株価はどうやって決まるのだろうか?

財の価格は分かり易い。

たとえば、キャベツを例に取れば、天候要因で供給が減れば価格は上がる。しかし、価格が上がれば今度は需要も減る。消費者である主婦は高ければ買うのを控えるからである。こうして、価格が上がれば需要が下がり、価格はやがて元の価格に戻っていく。

キャベツの価値は安定している。キャベツが高ければ、他の野菜を買えばよい。どうしてもキャベツを食べたい人の数は限られる。

株価はどうだろうか?

何らかの理由で株価が上昇したとする。その時に、投資家はどう考えるだろうか。もし、その株の価値がこれまでと変わらないと思うのであれば、投資家は上昇した株を買わないだろう。もし、株を持っているとすれば、それを売るだろう。

つまり、株価が上がれば買い手が減り、価格が下がる。逆に株価が下がれば買い手が増え、価格が上がる。"価格メカニズム"が働き、株価はやがてもとの価格に戻っていく。

株価を安定させたければ、投資家が考える"株の価値"を安定させればよい。

では、株の価値とは何だろうか?

欧米でアナリストの資格を持っている人たちに関しては、共通した価値観を持っている。

将来の収益フローを現在価値に割り引いたものや、一株当たりの実質的な純資産などを以て企業価値と認識している。

企業の実態を正確に表したバランスシートと合理的な将来の収益予想によって株価の価値が決まる。あえて加えるならば、金利である。金利動向は割引率の変化として影響する。

株取引は個人の自由意思によって行われる。占いを信じて買おうと、その会社が好きだからといった理由で買おうと自由である。

しかし、大きく上がれば売り、大きく下がれば買うような投資家、すなわちアナリストとしての教育を受けた人々が、充分な数だけ市場に存在すれば、株価は急騰急落することなく、比較的簡単に均衡点に達する。

もちろん、そうした理性的な投資家が存在したとしても、企業業績や金利の見通しが難しかったりすれば、市場は不安定化する。もっとも、株価のボラティリティが高まるわけだが、そのボラティリティはそうした見通しの不確かさと正の相関を示す。それはそれで、"わかり易い相場"である・・・。

話は変わり、本土の株式投資番組についてである。

北京テレビ局(BTV)財経チャンネルの"天下財経"、"投資者説"はとても興味深い番組である。午後7時28分から9時までの間、北京出張中はテレビにくぎ付けである。

http://tv.brtn.cn/btvfinance/
(日本から、インターネットを通して見ることができる)

これらの番組は、徹底的に相場にフォーカスした番組で、上海総合指数、創業板指数の値動きやその要因分析、物色されたセクター、銘柄の解説、視聴者から寄せられた個別銘柄売買判断への回答などで構成されている。

出席者は、バイサイドのアナリストや著名個人投資家(ただし、多くが私募ファンドの運用者)など。彼らが本音で"今のマーケット"を解説してくれる。

注目すべき点は、経済指標や財務指標の細かい分析など一切しない点である。もちろん、景気の方向性を無視することはないが、それよりも、政策を中心とした相場の材料や、テクニカル分析が重視される。

たとえば、あるバイサイドのアナリストは17日の前場までは弱気であったが、その日の前場に上海総合指数が出来高を伴って上昇したことで買い転換した。出来高と指数の動向、セクターの動きをみて、テクニカルに株価の見通しを決めている。

日本でもテクニカルを重視するチャーチストは多いが、出席者たちがそれと少し違うのは、定量的なデータ、シグナルに従うというよりは、資金の流れに対する意識が強い。

零細投資家の売買ウエートは大きいが、彼らは"烏合の衆"である。大手金融機関の傘下が運用する公募ファンド、零細個人投資家の資金を小規模に集めた私募ファンドの売買動向が、結局は相場の方向を決めるようなところがある。かれらの現金比率、買いに入ったポイント、セクターなどへの見通しが時折、披露される。

公募ファンド、私募ファンドが、バフェットタイプの長期投資型なら良いが、そのほとんどがそうではなく、短期志向のヘッジファンド型である。彼らは、ファンダメンタルズをじっくり評価するのではなく、足元の需給や相手のポジションを探ることで、結果を残そうとしている。だから相場変動が大きくなるということが、この番組を見ていると良くわかる。

証券会社は相場見通しに関係なく、チャンスがあれば、信用取引業務を拡大させようと思っている。さらに、金融機関は当局の規制を掻い潜り、場外での融資により株取引をさせたいと思っている。投資家は当然、チャンスがあれば、レバレッジをかけて収益を最大化させようと思っている。そうした行動を抑えようと当局は監督管理を強化しようとしている。しかし、やり過ぎると株価が下がってしまい、そうなると買い支えが必要となる・・・。

中国市場の不安定性を問題視するのは簡単だが、日本もあまり大きな違いはない。円ドル為替の動向に大きく影響を受けるだけでなく、欧米ヘッジファンドによる超高速取引を通じた投機売買によって、株価変動は大きく増幅されている。外国人投資家の売り買いが株価の方向を決めるような状況である一方、国内ではgpifによる買い支え(?)が行われている。

結局、株取引は市場参加者全員による心理ゲームに過ぎない。

そのことが頭の中に入ってさえいれば、相場の後追いとなりがちなマスコミ報道に惑わされずに済むだろう。思い込みや一方的な相場観は危険である。

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28日の上海総合指数は0.73%下落、利益確定売りに押される!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

28日の上海総合指数は小幅高で寄り付いた後、小型材料株物色の動きも見られたのですが、出来高が膨らみません。後場に入ると利益確定売りに押され、大引けベースでは0.73%安となりました。

上海総合指数は21日に2.15%上昇した後は、下落する60日移動平均線に沿って下がるといった展開が続きました。28日の相場も結果的にはそういった動きとなりました。

この日の朝の材料としては、好材料、悪材料ともにありました。

好材料は27日に発表された2月(累計)の一定規模以上工業企業利益が4.8%増となったことです。半年以上マイナスが続いていたのですが、2月(累計)は15年5月(累計)以来のプラスとなりました。

企業業績の改善は当然、好材料です。

中国銀行国際金融研究所の高玉偉研究員は、「これは企業経営状態が改善していることを示しており、企業が積極的に借入を増やし投資を行うことに対して非常に有益である。全体的に言えば、中国経済は依然として下押し圧力がかかっているものの、足元のいくつかの経済指標をみる限り、景気は安定し始めているといった兆候が見られる」などと分析しています。

一方、悪材料は不動産規制の強化です。

深セン市政府は25日、「住宅保障体系改善を促進し不動産市場の穏やかで健康的な発展に関する意見」を発表しました。

これまで不動産を購入する際、1年以上深セン市に対して所得税納付、あるいは社会保障費用支払いの証明書が必要だったのですが、今後は3年以上の証明書が必要になることや、引き続き2件目住宅購入の制限が課せられるなど、規制が強化されたり、厳しい規制がそのまま残されたりしました。

そのほか、最近の一線都市では、頭金比率の引き上げ、地元戸籍を持たない住民に対する購入条件の引き上げ、仲介業者への管理強化、資金レバレッジのコントロールなどが強化されています。

不動産規制の強化は不動産銘柄への売り材料となるほか、素材や耐久消費財銘柄などに対しても悪材料となります。

ただし、規制の度合いについては、一方的に強化されることはないと見られます。

たとえば、中原不動産の張大偉氏は、「これは不動産政策が全面的に引き締めに向かうことを意味しているわけではない。一部の都市においては不動産価格が急騰しているものの、大部分の三、四線都市では在庫圧力が非常に大きく、市場は分化している。今後の政策は、一方的に緩和に向かうのではなく、地域によって、緩和と引き締めの両方が実施される」などと分析しています。

個人的にはもう一つ気になる悪材料があります。

それは"上場廃止規制の運用強化"です。

マスコミ報道によると、中国証券監督管理委員会は、問題企業30、40社のブラックリストを作成したそうです。2014年末(決算ベース)、証監会は厳しい上場廃止規定を発表しているのですが、それによれば、重大な違反行為のあった企業や財務指標や取引データが基準に満たない企業については強制的に上場廃止となります。

これまで厳しい運用がなされてこなかったのですが、2月に電撃的な主席交代があったばかりであり、規定通りの運用がなされ、上場廃止企業の数が増える可能性があります。

もっとも、1月の急落要因が解消されたこと、第13次五カ年計画の初年度とあって政策期待が強いこと、景気に回復の兆しが見えてきたことなどから、下値は限られると見ています。

今週中に下げ止まり、大きく下落トレンドに陥ることはないと予想しています。

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証監会主席の発言が本土株の底割れを救う!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

上海総合指数は3月11日(金)の前場、安値2772.55ポイントを付けた後、この日を含め、18日(金)に至るまで6連騰を記録した。

18日の高値は2971.55ポイントで、終値は2955.15ポイントである。11日の安値と比べると、それぞれ7.2%、6.6%上昇している。

テクニカルに見れば、重要なポイントが2点ある。

一つは、2月下旬、3月上旬の高値、正確に言えば2月22日の高値2933.96ポイントを超えてきたことである。

まだ3000ポイントを少し越えたあたりに1月中旬の持合い圏があり、そのあたりでは売り圧力が高まりそうだが、それを抜ければ3300ポイント超えが見えてくる。少なくとも、"下落トレンド継続、1月27日の昨年来安値2638.30ポイント割れ"は遠のいた。

もう一つは、18日の売買代金が大きく増えたことだ。

18日の上海市場における売買代金は3282億元であり、前日と比べると、1144億元も増えている。これは2度目のサーキットブレーカー作動後となった1月8日に次ぐ大商いである。様子見を続けた投資家の多くが買いに転じたことを示しており、今後の相場に期待が持てそうである。

11日以降の動きを振り返ってみると、小型材料株のウエートの大きな深セン総合指数では、15日(火)、16日(水)それぞれ0.93%下落、1.02%下落している。

この2日間について、上昇したセクターをみると、銀行、保険、石油化工、中央系国有企業などで、大型株が買われている。一方、出来高を伴い大きく上昇した18日には、これらのセクターはもっとも上昇率の低いセクターとなっている。

上海市場においても、上昇したのは大型株だけで、八割方の銘柄は下げるといった"二八現象"であった。

状況証拠を見る限り、国家隊の買い支えがあったから、上海総合指数は上昇トレンドを維持できたと言えよう。

投資家の間では、両会開催期間中である3月3日から16日までは"国家隊による買い支えによって相場は安定が保たれる"といった見方が大勢を占めていた。

両会開催期間について、毎年そうした安定化策が採られるわけではないが、今回は1月以降下げ相場が続いており、上海総合指数は2月29日、2.86%下落、一時は1月27日の場中に記録した安値2638.30ポイントにわずか0.66ポイントに迫るところまで
売り込まれた。

普段から、欧米マスコミは、中国経済のハードランディングや資金流出による金融危機などを喧伝している。

こうした外部要因がある中、共産党、国務院は、今後5年間の国家計画となる第十三次五カ年計画を審議する大事な会議開催期間中に株価が昨年来安値を切って下げるのはどうしても防ぎたかったはずだ。

ただし、国家隊がいつまでも相場を支えるわけにはいかない。一部の投資家は両会閉会と共に国家隊の買い支えが無くなるのではないかと懸念した。そうした懸念があるから、政治協商会議終了直後の15日、全人代終了の16日に一旦株を売る投資家が増えた。

それを国家隊が買い支えたことで、上海総合指数は形の上で上昇トレンドが保たれ、そうした状況を見て、投資家心理は回復、18日の急騰に繋がった。

李克強首相は全人代終了後の16日午後、定例の記者会見を開いたが、それが終わり退場するところで、華夏時報の記者が"首相、あなたは株式市場の先行きに自信はありますか?"と大声で質問したところ、"あなたが自信を持っているなら、私も自信があります"と答えている。
中国市場において、投資家心理の重要性が伝わってくる話である。

今回の両会開催を通じて、1月以降の急落要因はほぼ消滅した。

特に、12日午後に行われた全人代第4回記者会見における証監会の劉士余主席の発言が効いている。

「はっきりと皆さんに言いたい。中証金(国家隊の中核機関)の市場からの撤退について、私はまだ考えたことはない。今後、比較的長い期間、この点について語るのは時期尚早であろう」などと答えている。また、「今後、市場が完全に勢いを失い、急落するような状況では、果敢に市場救済の手を差し伸べる」と強調している。

証監会トップが自ら相場の下落を抑え、安定的上昇を誘導する考えを示したに等しい。

さらに、「株式発行登録制改革は必ず実行しなければならないが、単独でそれを行うことはできず、多層から成る資本市場の建設、改善、法治環境の改善などが、登録制改革を実行するための条件である」と発言している。

これで、当面の間、株式発行登録制改革は実施されないだろうといった見通しが市場に広く広がった。

海外のマスコミはしきりに中国経済の減速を話題にし、経済のハードランディング危機を強調しているが、本土の投資家でそのように考える投資家は皆無である。少なくとも、ハードランディングを懸念するような投資家は株など買うはずがない。

本土投資家のコンセンサスは政府見解と一致している。「景気減速はコントロールの範囲である。現状では供給側改革を加速する一方で、新規産業の発展を促すといった長期の経済政策をしっかりと実施すべきだ」と考えている。

表現を変えると、本土投資家は政策には敏感だが、景気の細かい動きには無関心である。

政策面では、李克強首相は自ら深セン香港ストックコネクトの年内開始を示唆している。

もう少し大きな視点でいえば、今年は第十三次五カ年計画の初年度である。政策情報は普段の年よりも多く発表されるだろう。

今年の本土相場は長い目で見れば上昇トレンドが出るだろう。

海外の投資家は、本土株式市場が上昇した際はほとんど話題にしない。今週がまさにそうである。上海総合指数は下げた時だけ海外市場の下げ要因とされる。

残念ながら、本土株式市場は構造的に不安定であり、今年も急落局面があるかもしれない。しかし、本土株の急落と中国経済の減速は無関係である可能性が高い。また、共産党、国務院は、実質的に株価の安定を政策目標としている。日本株を含め、中国株以外の株式を取引する際、これらの点をしっかりと意識しておいた方が良いだろう。

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21日の上海総合指数は2.15%上昇、7連騰!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

21日の上海総合指数は0.79%高で寄付いた後、前場の段階で2.48%高まで買われました。後場に入り一旦、利益確定売りに押されたものの、大引けにかけて再び買われ、終値は2.15%高となりました。

上海総合指数は11日(金)から7連騰です。2月下旬の急落前の高値については18日の段階で超えています。21日には下げトレンドの最中、1月中旬の持合い圏も超えています。合わせて、短期の相場の強弱を判断する際に本土投資家が重視する60日移動平均線も超えてきました。

この日はもちろん全面高となったのですが、中でも証券会社の急騰は突出しています。26社上場しているのですが、華泰証券(601688)が9.97%高、海通証券(600837)が9.70%、東方財富(300059)が5.36%高にとどまったのですが、この3社を除くと、すべてがストップ高といった状態でした。

上海市場の出来高は3808億元で、前営業日と比べ526億元増えており、昨年急落前高値を記録した12月23日以来の高水準です。

本土市場は大きな楽観に包まれつつあります。

証券会社が買われたのには理由が2つあります。

一つは、証券会社への資金融資規制の緩和です。

証券会社に対して必要な資金を貸し出す機関である中国証券金融股フェン有限公司は18日、証券会社向け融資業務を21日より再開すると発表しました。

貸出期日は182日、91日、28日、14日、7日で、それぞれの金利を順に3.0%、3.2%、3.3%、3.4%としました。

ちなみに、株価急騰を抑えるために昨年は、資金供給をストップしていたのですが、現在の金利は、その前に実施されていた当時の金利と比べ、182日で80BP低いそうです。その他の期間についてもほぼ50%程度、低く設定されています。

国務院が証券会社に対して、積極的に信用取引業務をやるように仕向けているのも同然です。

もう一つは、中国人民銀行の周小川行長の講話の内容(3月20日、2016年中国発展ハイレベルフォーラム年会)です。少し長いのですが、証券行政のスタンスが良くわかるので、あえて示しておきます。

「十三五計画を見る限り、金融制度改革の主な焦点は、金融機構システムを厚くすること、金融市場を健全にすること、金融監督管理のフレームワークを改革することなどの3点である。中国における昨年の貯蓄率は約46%で、諸外国が一般に20~30%であるのと比べると高すぎる。高貯蓄率が資金の流れを銀行による信用貸出や債券市場に向かわせることで中国の債務率はその他の国と比べ高くなっている。また、中国の株式市場の発展は比較的遅く、資本市場全体の資金調達比率は低い。改革開放以来、中国全体の富は比較的高速で伸びたものの、全体的に見れば、民間部門の富の蓄積は小さく、そのため、民間部門の富が株式投資に向かう余地は小さかった。これらの要因によって、中国の間接金融比率は高く、それがマクロ経済上のリスクを生んでいる。こうしたリスクを解消するために重要な方法の一つとして、資本市場の発展を加速し、国民貯蓄のさらに多くの部分を株式市場に向かわせ、GDPに対する債務比率を下げることが挙げられる・・・」

十三五計画では資本市場改革が重視されると言っているのですから、証券会社は"買い"といった発想になるわけです。

それにしても、日本のマスコミは、上海総合指数が下がると大騒ぎするのですが、上昇した時はほとんど注目しません。

先週の日本株は下げ基調が続いたのですが、本土とまったく方向感が違います。この点だけを取ってみても、日本株の変動と中国株の変動とは"本質的に大きな相関などない"ということがわかります。

マスコミや、市場関係者たちは、日本株が下げた際の要因として、なぜ他国の株式市場の変動を安易に指摘し、日本国内やアメリカ国内の要因で説明しようとしないのか、しっかりと考えてみるべきだと思います。

今後については、7連騰で戻りが少し急ピッチとなってきたので、いずれ押し目が入るでしょうが、出来高が大きく増えています。

政策面での後押しが強まっているので、しばらくは上昇トレンドが出るだろうと考えています。

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中国経済、景気対策は望み薄!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

12日、1,2月の経済統計が出そろった。

12月(累計を含む、貿易統計は2月と1月との比較)のデータと比べた方向感だけを示すと、鉱工業生産は下向き、固定資産投資は上向き、小売は下向き、輸出、貿易収支は下向きといった結果であった。

個別に少し詳しくみていこう。

まず、1,2月の鉱工業生産は5.4%増で、12月の5.9%増と比べ0.5ポイント悪化した。

エチレン(4.9%⇒12.4%)、原油加工量(2.7%⇒4.6%)の生産量が回復している。発電量(▲3.7%⇒0.3%)がプラスとなっている。また、鉄鋼(▲3.4%⇒▲2.1%)、非鉄金属(▲4.6%⇒▲4.3%)のマイナス幅が縮まっている。しかし、セメント(▲3.7%⇒▲8.2%)は更に悪化、これまで好調であった自動車(16,3%⇒5.3%)、内乗用車(5.7%⇒▲12.3%)は大きく悪化している。

国慶節明けの10月より、1600cc以下の排気量となる小型車に関して、自動車購入税を半減することや、政府機関、傘下企業が公用車、社用車を購入する場合、一定比率の新エネルギー自動車の購入を義務付けるなど、自動車産業支援策が実施された。その効果で11、12月の自動車生産量は二桁増となったが、1,2月には、早くもその効果が消えかかっている。

素材については、在庫や需要の出方に違いがあるため、方向感に多少の差はあるものの、エチレンを除き、動きは鈍い。

需要項目はどうなのか?

固定資産投資が回復しているが、今後の回復に期待が持てるだろうか?

全体の30.7%を占める製造業(8.1%⇒7.5%)は減速しており、全体(10.0%⇒10.2%)よりも伸び率は低い。

供給側改革を進める中で、石炭、鉄鋼、セメント、造船、電解アルミ、ガラスなどの産業について、遅れた設備の淘汰が今後さらに進むことになる。これらの産業について、最先端設備に限れば投資が行われるだろうが、全体としては減少が続くであろう。

たとえば、食品加工、医薬、輸送用機械や、スマホ、タブレット、ロボット、高度生産機械など電機機械の設備投資をどれだけ伸ばせるかが今後の投資拡大のカギとなろう。

第13次五カ年計画がこうした産業の高度化を推し進める方向にあるのは確かである。ただし、今知りたいのはどの程度の速度なのかといった点である。

現状では、次世代の投資を牽引するセクターが具体的に何なのか見えてこない段階である。

全体の23.8%を占める全国不動産開発投資(1.0%⇒3.0%)が回復している。これが再び二桁の伸びとなれば、投資を牽引することになるのだが、その可能性は低いと考えている。

春節期間を含め、1,2月における一線都市や一部の二線都市の不動産価格が急騰しているが、関連の地方政府や国務院の多数の部門が強い関心を以てこれを注視している。マスコミ報道によれば、ある業界関係者は、「北京、上海、深センの3つの一線都市では在庫調整政策が打ち出されているが、"両会"後にはコントロール措置が打ち出される可能性がある。具体的には、厳しい購入禁止政策、市場供給の拡大、売り惜しみの取り締まり、金融レバレッジの規範化など、価格の急騰を抑えるための政策が打ち出されるだろう」などと分析している。

共産党、国務院は必ずしも、不動産投資そのものを抑えようとしているわけではない。しかし、価格については、"急騰は許さない"といった姿勢である。こうした状況で不動産投機ブームの再燃は起こらないだろう。また、今年の不動産政策の重点は在庫整理の徹底である。投資拡大は"その次の段階"である。

こうして考えてみると、消去法で、鉄道建設や水利建設といったインフラ建設投資に頼るしかないということになるが、これらはここ数年平均より高い伸び率が続いている。ただし、1,2月は水利・環境・その他公共設備など(20.4%⇒26.6%)は加速しているが、鉄道建設が含まれる交通運輸・倉庫・郵政事業(14.3%⇒4.8%)などは減速している。

それぞれのウエートは、水利・環境・その他公共設備で9.2%、交通運輸・倉庫・郵政事業で8.6%に過ぎない。これらの投資の乗数効果は短期的には不動産などと比べ、ずっと低いはずだ。やはり、財政出動などによるインフラ投資の加速ではせいぜい景気を下支えすることしかできないだろう。

小売売上高(11.1%⇒10.2%)については伸びが鈍化している。理由がはっきりしないのだが、前年末と1,2月のデータには毎年、ある程度の段差があり、国家統計局は、その段差が前年(11.9%⇒10.7%)よりも小さくなっているから、今年の1,2月は安定していると強調している。

また、国家統計局は、実物商品の全国オンラインショッピングが全体の9.5%を占めており、それが25.4%伸びているとしている。確かにオンラインショッピングは全国レベルで急速に伸びている。しかし、少分と差し引いた上で考える必要がある。

消費の見通しはやはり個人所得の伸びによるだろう。月次ベースで有効な所得統計が見当たらないので、予想しにくいのだが、今のところ各地方の最低賃金の上昇率が低いこと、今年の企業業績見通しは減益の可能性があることなどから、所得の伸びは鈍いだろう。消費は景気の下支え程度にしかならないだろう。

需要項目でもっとも厳しいのは輸出である。

2月の輸出(ドルベース)は▲25.4%、1月は▲11.2%で1月の▲1.4%と比べひどく悪化している。

1、2月の累計でみると全体は▲17.8%。最大の輸出先であるアメリカ(全体のウエート:18.0%、以下同様)は▲15.7%で、EU(17.2%)は▲15.4%、中継貿易先の香港(12.2%)は▲13.1%、アセアン(12.1%)は▲24.8%、日本(6.5%)は▲12.2%で総崩れである。

中国は世界最大の輸出国であり、いろいろな分野の製品を輸出していることを考えると、世界経済の悪化が加速しているとみるべきであろう。この点についてもすぐに回復するとは予想し難い。

輸入も大きく減少しているために貿易収支は比較的高い黒字水準を維持しているが、今後その黒字幅が更に高まるとは考えにくい。

こうしてみると、共産党、国務院が、このまま自然体で経済を放置すれば、緩やかな減速傾向が続きそうである。

先進国では、中国政府が景気刺激策を取ることを期待しているようだが、その可能性は低いであろう。

5日の政府活動報告(全人代)において発表された実質経済成長率の目標は6.5%~7%で前年の7%前後、実績値である6.9%を下回っている。財政赤字については、赤字率(予算ベース)を昨年の2.3%から3%に引き上げており、積極財政を加速する見通しであるが、財政赤字額(予算ベース)は2兆1800億元で前年予算とくらべ5600億元増えているに過ぎない。

金融政策については、M2増加率を13%前後としており、昨年の12%前後よりは高いものの、実績である13.2%並みである。

都市部新規就業者数の目標は1000万人以上としており、昨年と同じであるが、実績である1312万人を下回っている。

共産党、国務院の意向ははっきりしている。現在の成長率は適正の範囲であり、今年の政策の重点は供給側改革や、長期の成長戦略としての広い意味での構造改革に置くということだ。

今年の景気は減速傾向が続くだろう。時折、景気の急減速を抑えるための金融政策、産業政策などが行われるだろうが、景気はV字回復することは
ないだろう。

中国の輸入は減少傾向が続き、素材を中心とした輸出攻勢も続くだろう。残念ながら、世界経済にとっては好ましくない状態が続きそうだ。

ただし、強調して言いたい点は、中国が長期に渡り中程度の成長を続けるためにはベストの政策である。"成長率が高ければ高い方がよい"
という考え方は間違っている。

株価について一言。企業業績についてはやや心配である。ただし、本土市場は需給や政策の影響を強く受ける。景気が緩やかに減速する中で金融緩和政策が継続され、長期の構造改革に絡む政策がたくさん出て来るだろう。また、業績不振企業の淘汰は業界トップ企業にとっては買い材料となる。これらは、株式市場にとって悪い話ではない。

景気減速と株式市場の動向は分けて考えた方が良いだろう。

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