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田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
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中露急接近!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

中露関係は今後、急速に深まりそうである。習近平国家主席は20日、ロシアのプーチン大統領と会談を行ったが、これは両国にとって非常に有意義なものと なったはずだ。経済交流が深まることで、国家感の連帯も生まれよう。今後、世界が一気に多極化する可能性もあるのではないかと思わせるような内容であっ た。

中国とロシアは、G20だけでなく、BRICS会議、上海協力機構をはじめ、多くの国際会議、国際機構に参加している。そうした両国が参加する会議のひとつとして、アジア信頼醸成措置会議(CICA)というものがある。

これはアジア地域の安全保障を巡る問題を話し合う場を作るために、カザフスタンのナザルバエフ大統領が提唱し、1992年に設立したものであり、その第4回首脳会議が5月20~21日に上海市で開かれ、それに参加するためにプーチン大統領は中国を訪問したのである。

そうした目的で参加したので、20日の会談は表敬訪問に近いのではないかとみていたが、全くそうではなかった。 

会談において、「両国首脳は、“中露関係や重大な国際問題、地域問題などについて深く意見交換を行い、高いレベルで一致に至った。現在の中露関係 が、全方位、多層的、順調に発展していることに満足している。実質的な合作を不断に深め、中露間における全面的戦略協力パートナーシップ関係を更に高度な レベルに引き上げること”を決定した」とマスコミは報じている。

この会談で習近平主席は、中露合作について全方位、多層的であると指摘しており、2015年までに、双方の貿易額が1000億ドルに達するよう努力すると説明している。

また、中露投資合作委員会を設立し、専門グループなどの機関を作り、貿易、投資、エネルギー、ハイテク、航空衛星技術、インフラ設備、民生分野などの領域で戦略的な大合作プロジェクトを推し進めようと発言している。

更に、シルクロード経済ベルトからロシアを経由してEUに鉄道を建設し、両国経済貿易の往来、隣接地区の開発開放を牽引し、欧州アジアの大道路、欧州アジアの大市場を共有しようと提案している。

それに対してプーチン大統領は、「ロシア側としては、石油天然ガス、原子力、電力、高速鉄道、大型ジェット旅客機、金融などの分野で積極的に合作プ ロジェクトを立ち上げたい。中国に対する石油天然ガスの輸出量を増やしたい。双方が東線天然ガスプロジェクトの価格協議において重要な進展を得たことを大 変喜んでいる。互利互恵の原則に基づいて、中国側が最終協議に達することを望みたい。ロシア側はシルクロード経済ベルト建設 を支持し、交通インフラ設備を相互に建設し合い、中国方がロシア極東地区での開発に参加することを歓迎する」と発言している。

会談後には、“全面的な戦略協力パートナーシップ関係新段階に関する中国、ロシア共同による声明”を発表している。さらに、エネルギー、電力、航空、通信、地域開発などの領域で多項目に渡る協力プロジェクトに両首脳はサインしている。

声明では、中露貿易、投資、融資において中露通貨による直接決済規模を広げるなど、財政金融の領域において、密接な協力を推し進めるとしている。ま た、マクロ経済政策面で交流を持続し、双方貿易額を2015年までに1000億ドル、2020年までに2000億ドルに達するよう努力するといった数字目 標まで明らかにしている。

プーチン大統領の発言の中で、石油・天然ガス輸出契約に関する要求があったが、中国側の対応は非常に速い。

翌日である21日、習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は、上海市において、両国政府「中露東線天然ガス合弁プロジェクト備忘録」を承認。両首脳を前に、中国石油天然ガス集団とロシア天然ガス工業株式会社は「中露東線供気購入販売契約」にサインした。

この契約によれば、2018年までにロシア側は中露天然ガス管道東線を完成させ、中国側にガス供給を行う。契約期間は30年。完成後ガス供給量は 徐々に増え、最終的には年間380億立法メートルに達する。“このプロジェクトは両国のトップが自ら推し進めるもので、両政府による直接的な指導、関与の 下で、双方企業が長期に渡り、共同で取り組むことになる。これは、中露の全面的なエネルギー合弁パートナー関係の強化に繋がるものであり、全面的な戦略協 議合作パートナー関係を深めるための重要な成果であり、 お互いを信頼しお互いの利益になるといった原則を十分に体現するものである”と本土のマスコミは報じている。

ちなみに、ロシアから輸入する天然ガスは国内価格と比べ高く、輸入すれば大きな逆ザヤが発生する。中国がこれまで契約を渋ってきたのは価格が高すぎ たからである。現在でも輸入品と国内品との間には逆ザヤが発生しているが、ある欧米系アナリストの試算によれば、輸入による赤字額は、もし、国内価格を引 き上げなければ、ロシアからの輸入の 最盛期には年間ベースで赤字額が現在の6倍になるそうだ。国内価格を上げざるを得ないということである。中国はロシアに対して、しっかりと譲歩している。

ロシアにとって、これは非常にありがたい契約である。これで、ウクライナ問題においてウクライナや欧州に向けて天然ガス価格を引き上げる、あるいは供給をストップさせるといった脅しにぐっと凄みが加わった。

少し視点を変えてみたい。もし、ここで彼らが話しているようなことが実現するとしたら、アメリカの立場はどうなるだろうか?

中国、ロシア、欧州が経済圏として一体となる。更に、中国の戦略ではそこからアフリカに経済圏を伸ばそうとしている。

アメリカがその大経済圏で利益を得られるのなら良い。しかし、自由主義の原則から大きくかい離した原理原則を持つ中国やロシアが主体となる土俵でアメリカが商売をしていけるだろうか?そもそも中国もロシアもアメリカが荒稼ぎするのを許すはずはない。

あくまで思考実験であるが、もし、最も悪意を以て中国のこうした大構想を叩き潰そうと思うのであれば、何をすればよいだろうか?

今回の大構想の重要な柱となる新疆ウイグル自治区を破壊することであろう。

裕福で、均質で、ある程度教養の備わったほとんどの日本人にはわかりにくいかもしれない。貧困、無教養とは、怠惰であり、無気力である。国家に喧嘩を売るような面倒なこと、骨の折れることは、強靭な意志とよほどしっかりとした計画力、実行力がなければできるはずはない。

ただし、貧困は金に弱い。無教養は簡単に洗脳される。

一部で漢民族が少数民族を迫害しているような報道も見られるが、一般の漢民族は少数民族には無関心である。迫害して大きな利益が得られるならやるか もしれないが、搾取しようにも貧乏人から何を取るというのか?資源など個人で開発するものではない。アメリカの西部開拓ではないが、わざわざ新疆ウイグル自治区に移り住んでそこで富を得ようと考える漢民族は極めて稀である。

逆に今、なぜウイグル族が、何の罪もない多くの漢民族を無差別殺害するのか?目的は何なのか?なぜ中国政府の対応は極めて冷静なのか?危険分子の一掃に全力を尽くすことをしないのか?“やられたら倍返し”の中国共産党らしくない対応だ・・・。

事実は全く分からない。あくまで状況証拠によるスペキュレーションでしかない。

オバマの外交戦略は失敗したかもしれない。ロシアを敵に追いやり、中国に接近させてしまった。その中国に対して、アメリカは良好な関係を築けてはいない。

アメリカは20日、サイバー攻撃を行ったとして中国軍将校5人を起訴し、国際指名手配を行っている。一方中国は21日、政府内でウインドウズ8の使用禁止を通達している・・・。

最後に株の話である。現在のアメリカにおける最大の弱点は国債市場である。今中国に国債を売り込まれたら非常にまずいことになる。アメリカはウクラ イナ問題に対する制裁措置としてロシア政府高官のアメリカ内における資産の凍結を行ったが、これではロシアは米国債を売るしかないだろう。結果的にベル ギー保有の米国債が急増することで、市場はとりあえず安定を保っている。

3月のロシアの米国債保有額は2月と比べ20%減ったものの、1004億ドル残っているそうだ。直近のデータではないが、2月における中国の米国債 保有額は1兆2729億ドルである。僅差ではあるが、中国は日本を抑えてトップをキープしている。中国の米国債保有額はロシアとは一桁違う。

アメリカがもし仮に中国に対して悪意を持っているとすれば、アメリカの金融市場はこの先危ない。

もちろん、中国は感情が先に立って、自国が損するようなことをするはずはない。米国債を買わないようになるだろうが、簡単に売ることはしないだろ う。また、アメリカ金融当局はこれまで以上に市場の安定に気を配るだろう。表面上はQE縮小が進んでも、別のルートを暗に用意することぐらいは考えるだろ う。ならば、もうしばらく、金融は緩和された状態が続き、株価は上がるかもしれない。しかし、その先はどうなるのか?

アメリカ株を大量に長期保有していて大きな含み益のある方は、資産の一部で良い。資産防衛として、エネルギー絡みかインフラ関連の国策H株企業でも今から仕込んでおくことをお勧めしたい。

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昨年6月に起きた資金ひっ迫の再現はなさそう!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

昨年6月は理財商品発行に対する管理強化からそのロールオーバーが難しくなり、資金ひっ迫が起こりました。もっとも今は、既に大方問題は解決していて、少なくとも、発行額が償還額を大幅に下回るような事態は起きそうにありません。しかし、だからと言って、安心はできないと考えている市場関係者もいるようです。

毎年6月は中国人民銀行による金融機関に対する中間検査が入ります。また、中国人民銀行や、銀行、証券、保険、外貨を管理する主管部門は連名で5月16日、「金融機関の同業間業務に関する通知」を発表しています。金融機関への管理が厳しくなり、資金ひっ迫が起こるのではないかと心配する投資家もいるのです。

http://finance.qq.com/a/20140526/000949.htm

実際の資金需要に関してみると、微調整政策が幾つも発動されたことによって、資金需要が増大しそうです。たとえば、バラック地区の改造や、保障性住宅、鉄道、高圧送電ネット、大型水利設備などの建設が行われることになったのですが、総投資額は3兆元を超すそうです。

また、国家発展改革委員会は先週、80項目に渡る社会資本算入によるインフラ建設モデルプロジェクトを発表しています。それらは、交通、エネルギー、通信など多数の領域に渡っていて、今後、資金需要が大きく高まることになるでしょう。

さらに、不動産市場では信用リスクが高まっています。5月に期限が到来する不動産信託は1200億元に達するだろうと言われており、これは史上最大金額です。同業間業務に関する通知によれば、不動産融資に関する管理は非常に厳しくなっており、不動産業界全体で資金繰りが厳しくなると予想されます。

SOHO中国の潘石屹会長は自身のブログで“中国の不動産はタイタニック号だ!!間もなく氷山にぶつかる”といった見出しで意見を述べています。もっとも、衝突後大変なのは、不動産業界ではなく、金融業界であるとも記しています。

http://finance.sina.com.cn/leadership/crz/20140525/214619218726.shtml

不動産統一登記条例や、不動産税の導入、三中全会の決定による農村集体経営性用地の流動化などにより、土地の供給が急増すると予想しています。そのため不動産価格は下がると予想しているのです。

心配なのは銀行貸出の不良債権化ではありません。信託、第3者理財、委託預金など金利が高く、内容の良くない金融商品が危ないと指摘しています。

不安材料ばかりを並び立てて、少し心配を煽ってしまったようですが、そうした要因はあるものの、これから資金が大きくひっ迫すると予想する市場関係者は少数派のようです。

何故多くの市場関係者が楽観しているのかと言えば、中国人民銀行が上手く対処するだろうと考えているからです。

これらの問題について、細かい数字までしっかりと捉えているのは中国人民銀行です。また、問題意識もしっかりとしています。具体的な政策手段として、最近では公開市場操作における手段が多様化しています。また、中国人民銀行自体が公開市場操作に習熟してきたという点も大きいと見られます。

慢心は禁物ですが、昨年の6月のように、株価が急落し、株式市場がパニックになるようなリスクは小さいでしょう。

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上海総合指数がNYダウになる日!?

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

アメリカでも、日本でも、当局は市場との対話をとても大事にしている。株価の下落を放置しておく国はあまりないはずだ。

上海総合指数が2000ポイント割れ寸前であった9日、大引け後に国務院は資本市場改革に関する“意見”を発布した。

3月21日にも同様の“事件”があった。この日は前場で安値1986ポイントを付けているが、後場から急騰している。この日の大引け後、中国証券監督管理委員会は“優先株テスト管理弁法”を発表したが、情報が噂として事前に漏れており、それが後場からの急騰に繋がった。

もちろん、その場で突然、これらの発表ができるはずはない。事前の準備は必要であっただろう。しかし、その日に発表しなければならないようなことではない。発表のタイミングを図った上で、上海総合指数が2000ポイントを割れて、大きく崩れそうなところを見計らって、政策が打ち出されたと見るのが自然である。少なくとも、本土市場関係者の多くがそのように思っている。

アメリカでも、日本でも、投資家は金融政策にもっとも注意を払っている。株価は金融政策によって大きな影響を受けるからだ。あくまで需給要因ではあるが、金融政策の変更は、景気にも影響を与える。それは企業業績に変化が出て来るということでもある。金融政策はファンダメンタルズへの影響も無視できない。

中国の投資家は何にもっとも注目して取引をしているのだろうか。金融政策に注目しない投資家は少ないだろう。その点はアメリカや日本と変わらない。しかし、中国の投資家はそれ以外にも注目していることがある。それ以外というよりも、それ以上といった方が良いだろう。それは政策である。

市場経済国家では、政府の関与は最小限にとどめられる。経済政策は金融政策が中心で、必要なときにはしっかりと動かすが、あくまでもそれは景気の過熱、悪化を食い止めるための措置である。

社会主義市場経済国である中国では、政府の経済への関与が積極的である。共産党、国務院、そして限定的ではあるが地方政府は長期、短期の発展計画を綿密に策定し、その計画にそって経済を発展させようとしている。この部分はアメリカや日本と決定的に違うところである。

そこが違えば、株価の動きも違ってくるはずだ。しかし、わかりにくいのは、なぜ頻繁に政策が打ち出されているのに株価の上昇が長続きしないのかということである。

景気が悪いからではない。見通しが悪いからでもない。もともとバリュエーションは複雑である。市場平均PERで見ても、同じくPBRでみても、ボラティリティは高い。わかり易く言えば、景気が悪かろうと、上昇するときは上昇する。逆に、企業業績が好調であっても、下がるときは下がる。個別銘柄でみると、そこまで言い切るのはどうかとも思うが、市場全体の動きに関しては明らかに“妙な動き”をする場合が多い。

制度に問題があるのだろうか?あるかもしれない。手数料は高いし、税金(印紙税)は売買代金に比例してかかる。制度として、日計り(デイトレ)はできない仕組みとなっている。買い手は上がる見込みがなければ普通、買ってこないが、売り手はいろいろな理由で売ってくる。下がるから売るというだけではなく、利益が乗ったから売る人、お金が必要だから売る人、売り手は千差万別である。こうした制度の欠陥が指数先物取引において、売り仕掛けが横行する原因となっている。

機関投資家が育っていない点も問題である。長期投資家が非常に少ない。一般に、株価が割安になれば長期投資家がしっかり買ってくることで、株式市場は下支えされる。あれほどバフェットが好きなくせに、ほとんどの投資家は短期志向である。

一部の市場関係者などの中には、当局は意図的に株価を割安状態に据え置いているのではないかとみている者もいるようだ。

中国では現在、社会保障制度の構築を進めているところである。年金に対して株式投資を解禁する、解禁しないといった議論を当局は行っている最中で、試験的にごく限られた範囲で株取引が行われているような状況である。現段階で、年金(企業年金)が持っている株はIPO時に強制的に譲渡される株がほとんどである。

今後中国は急速に老齢化が進もうとしている。中国当局は日本の年金制度が破たん寸前であるのを良く知っている。年金で最も重要なことは、株式に投資して、その運用を上手くやることである。株価が安いときに年金に株を買わせたい。少なくとも、年金が安全に株式投資をできるような仕組みを作るまで当局は、株価の上昇を抑えたい・・・。かなり穿った見方であるが、そうした意見さえあるようだ。

政策は大事である。政府の支援によって伸びる産業と、逆に淘汰される産業が生まれる。経済全体の構造が政府によってデザインされるのである。当然、株式市場には大きな影響を与えることになる。しかし、その政策は必ずしも結果が伴うとは限らない。実際、恩恵を受ける企業の業績がドラスティックに変わるというケースがそれほど多くないということがわかってきた。

政策、あるいはもう少し規模の大きい改革で以てしても、世の中を大きく変えることはできないのではないか、国家の力にも限界があるのではないかといった見方もある。

そうかもしれない。自由こそ活力である。しかし、そうであれば、国家による関与を小さくすればよい。政策は多彩である。実際に、“国家の関与をできるだけ小さくする”といった政策が重要な政策の一つとなっている。

そのほか、有力な民営企業がA株には少ないのではないかといった見方もある。たとえば、IT業界では世界でも有数の規模を誇るテンセントは民営企業であり、A株に上場していない。アリババについても、国内ではなく、NY市場に上場しようとしている。最近の傾向として、本土以外に本社を置き、香港など海外市場に上場する有望な民営企業が増えている。本土市場の空洞化が原因といった声もある。もっとも、だからこそ、本土に中小企業板、創業板を置き、ベンチャー企業の育成を進めようとしている。それが現在行われているIPO改革における最大の狙いであろう。

A株が上がらない原因はいろいろ考えられるが、根本的なことをいえば、投資心理が冷え込んでいるというしかないだろう。もともと、中国の投資家は理屈など無視し、儲かるか儲からないかの一点に意識を集中させて投資するところがある。

今から8、9年前であるが、試験的に個別銘柄に関するプットオプション、コールオプションが取引されたことがある。どういうわけだか、マーケット全体が強いと、コールオプションだけでなく、プットオプションまで上昇してしまう。オプションの性質を知らないわけではない。値動きに飛びつく投資家が多いのである。ちなみに、こちらは日計りOKで、手数料も安かった。

随分前のことであるが、依然として本土投資家たちの心理にはそうした部分があるように思う。下がれば買ってこない。上がれば買ってくる。それが上海総合指数の大暴騰と長い停滞といったパターンを繰り返す最大の要因であろう。

これからどうなるのか。中国当局は、“NYダウのような動きをする市場”を欲していると言われている。そのためには、長期投資家を育成し、投資家の層を厚くしなければならない。国際化、自由化を進め、成熟した投資理論を持つ欧米機関投資家の力を借りて、市場を長期的に安定的に成長する市場に作り変えなければならない。

不動産市場が低迷し始めたが、不動産に回っていた資金が株式市場に回ってくるかもしれない。かつて相場の調子が良いときは、そういう話が市場に流れれば、まず不動産株が急騰、その後雨後の竹の子のよう発生する材料によって循環物色が起こり、株価は簡単に急騰した。今でも、当局がそうした動きを黙認すれば、市場は一変するだろう。しかし、今回はそんなことを容認したりしないはずだ。

上海総合指数は2000ポイントあたりを底値として反発するだろう。いま足元で進んでいる全面深化改革の成果が少しずつ表れて、中国経済の構造転換が進む。資本市場改革が進み、マーケット自体がバリュエーションを変え、現在の歴史的な超割安水準を脱する。バブルは起こらないかもしれない。時間がかかるかもしれない。しかし、関連ETFに5年投資できるならば、その間に何倍かになるチャンスは十分あるはずだ。長い目で大きな変化に注目すべきである。

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不動産価格下落へ、政府の対応に期待!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

不動産市場の変調が鮮明になってきました。

国家統計局が18日に明らかにしたところによると、70大中都市における4月の新築商品住宅価格は3月と比べ、8都市で下落、18都市で横ばいとなりました。ちなみに、前月は4都市での下落、10都市での横ばいに留まっています。

一方、中古住宅では3月と比べ、22都市で下落、13都市で横ばいとなりました。前月は14都市での下落、14都市での横ばいに留まっていました。中古住宅の方が、価格下落が進んでいると言えるでしょう。

先行指標とみなされる中古住宅市場の動きが弱いので、不動産価格の鈍化下落傾向はしばらく続きそうです。

他の統計も見てみましょう。国家統計局が13日に発表したデータによれば、1~4月にかけての全国不動産開発投資は16.4%増で、1~3月と比べ0.4ポイント低下しています。

また、1~4月の商品不動産販売面積は6.9%減で1~3月と比べ下落幅は3.1ポイント拡大しています。

また、商品不動産販売額は7.8%減であり、1~3月と比べ下落幅は面積同様、大幅に拡大しています。

マスコミ報道によれば、ある金融関係者は、「在庫が増え、不動産開発企業の資金繰りがひっ迫する中、今後も不動産価格には下落圧力が掛かるであろう。特に、在庫量の多い都市、人口流入の緩やかな都市では、不動産価格は今後も下がり続けるだろう」と指摘しています。

もう少し細かいデータも見てみましょう。

上海易居房地産研究院が12日発表したところによれば、4月末における35カ所の都市新築商品住宅在庫量は2億4891万平方メートルで、3月末と比べ2.6%増加、前年同月と比べ19.5%増加し、2010年以来の高水準となったそうです。35都市中、28都市で在庫が増えており、特に、南昌、済南、寧波ではそれぞれ前年同月比で68.6%、63.8%、56.8%増加しています。

在庫月数(月間販売量に対する在庫の量)を見ると、35都市平均で15.2カ月となりました。3月の13.9カ月と比べ、1.3カ月も増えています。最も多いのは温州で42.4カ月、12カ月を切っているのは35都市中、わずか10都市に過ぎません。

あるアナリストは、「在庫増加圧力が高まる中、一部の地方都市では市場救済策を求める圧力が高まっており、一部の在庫の多いディベロッパーでは、値下げによる在庫処理を営業戦略としているところも出てきた」と指摘しています。

これでは今後、不動産市況が景気の足を引っ張りかねません。政府の対策が待たれるところです。

中国人民銀行の劉士余副行長は12日、住宅金融サービスに関する座談会を開き、不動産コントロール政策について、1件目住宅を購入する世帯の資金借入需要をまず優先させるなど、住宅金融サービス業務に関する業界指導の方針を変更しています。これまでも、国務院は1件目住宅の購入については奨励する姿勢を示していました。それを金融面でもしっかりサポートしようということです。

地方政府のレベルでは、5月に入り、南寧、無錫、銅陵などの地方政府は、1件目住宅購入者に対する優遇措置などを打ち出しています。地価を高く保ちたい地方政府は中央が禁止しない限り今後、続々と政策を打ち出してくるのではないかと思います。

こうしてみると、政策発動によってまもなく不動産市場は回復すると予想したいのですが、市場をコントロールするのはそれほど容易ではありません。さらに、不動産バブルの発生だけは防がなければなりません。毎月出て来る統計を見ながらの微調整が続くことになりそうです。

いわば、“漢方薬を処方しながら、体力の回復を気長に待つ”といったような治療方法です。不動産市場の回復、ひいては景気の力強い回復には、少し時間がかかりそうです。

 

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今なら誰でもバフェットになれる!?

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

5月4日に開かれたバークシャー・ハサウェイ社の年次株主総会でバフェットはこんなことを言っている。

“中国人は我々と同様、いつも長期の物差しで計画を練っている・・・。”

バフェットは2003年、H株市場が低迷する中、中国のエネルギー産業を代表するペトロチャイナの株式を大量保有した。その後2007年に売り抜け、巨額のキャピタルゲインを得ている。

中国企業に関しては現在、積極的に電気自動車開発を進めるBYDなどに投資している。足元の業績悪化や、共産主義国家であることによる国家制度リスクなど、全く意に介さない。あくまで、長期の視点で投資を考えている。

バフェットが中国好きなら、中国の投資家もバフェットが大好きである。残念ながら、バークシャー・ハサウェイ社の総合的な事業成績はこの5年間でわずか1回しかSP500指数の伸びを上回っていない。にもかかわらず、「NYダウが史上最高値を更新するようなときはだめなんだよ」といった説明で多くの投資家は納得しているようだ。

足元の中国経済は四半期ベースでみれば、減速気味に推移している。視線が短期の動きに向いており、経済のディテールに敏感な欧米系金融機関などは、中国経済の見通しに悲観的である。

足元で不動産市況の変調が顕著になってきた。在庫がたまり始めている。この先不動産市場では大幅な調整が起きるのではないか、バブル崩壊が起きるのではないか。多くの市場関係者は、“アメリカや日本などの資本市場で起きたことは、かならず中国でも起きる”と信じて疑わない。

設備投資の主体でもっとも大きいのは、製造業、不動産である。全体に占める割合は年によって結構動くので正確には表現しにくいが、合わせて5割を超えていることが多い。

不動産については既に示した通り。製造業については、PPIが既に2年以上マイナス圏に沈んでいることからわかるように、素材産業を中心に多くの製造業は生産過剰状態にある。無理に製造業の設備投資を進めてきた反動が出ている。

保障性住宅、バラック地区改造、鉄道インフラ、水利、高速道路、空港、農業整備などへの投資加速だけで、これらの穴を埋めきるのはやや厳しい。

しかも、中国人民銀行はできる限り金融を中立に保とうとしている。これでは悲観的にならざるを得ない・・・。

果たして中国政府はどこを見て政策を打ち出そうとしているのだろうか?

あくまで記者の取材ベースであるが、新疆ウイグル自治区発展改革委員会は「シルクロード経済ベルトの枠組みの下での新疆対外開放経済発展計画」を起草したようだ。

もちろん、この“シルクロード”は歴史上のシルクロードである。シルクロードには、草原の道、オアシスの道、海の道の3本があるが、この内、オアシスの道が新疆を経由している。

このオアシスの道には、さらに、北道、中道、南道の3本がある。これら3本の道を通じて、本土内陸と中央アジア、南アジア、さらにその先の欧州、アフリカへと繋がっていこうという構想である。

鉄路、道路、空路を整備し、総合的な交通輸送体系を作り上げ、この地域を交通の要所として発展させようといった戦略である。

新疆と言えば、ウイグル族と漢民族との間で度々衝突が生じている中国で最も政治的に不安定な地域である。もちろん、日々起こる衝突に対処することも必要であるが、いくら監視を強化しても、危険分子を取り除いても、奥底に潜む問題の核心部分について、解決することはできない。

核心部分とはこの地域における発展の遅れである。“金持ちは喧嘩などしない”。この地域を発展させることで、ウイグル族やその他の少数民族が豊かになれば、かれらの不満は大幅に減る。後は少しずつ漢民族に同化させれば、民族の違いによる摩擦は無くなるだろう。

交通の要所になるのである。どうしても中国が嫌なら、同胞がすむ、中央アジアに出ていくことも今後は容易になるだろう。

地域の発展戦略として、最近もう一つ脚光を浴びているのが長江経済ベルト地帯発展戦略である。

李克強首相は4月28日、重慶において座談会を開き、上海、江蘇、浙江、安徽、江西、湖北、湖南、四川、重慶、雲南、貴州など11の長江経済ベルトを形成する省(市)の主要責任者たちと、長江経済ベルト地帯建設の考え方や建議などを報告し合った。李克強首相は、「長江デルタ、長江中域都市群、成都重慶経済区の産業、インフラ設備を連結させ、各要素を流動させ、市場を統一し、秩序のある産業移転を促進し、優位性を更に高め、新型都市を集中して発展させ、国土の5分の1以上、人口約6億人の巨大な発展の新動力とする」と強調した。

“貧乏人を減らせば政治は安定する”。長江の交通の便を良くし、上海、江蘇、浙江、安徽といった経済の発展した地域と結びつきを強めることで、中西部の経済を発展させるといった考え方である。

こうした大発展戦略で遅れた地域の発展を牽引する一方で、北京、天津、河北省を一体化させて、大都市圏を作り出すといった構想もある。

共産党や国務院が描く国家発展戦略は海外機関投資家の時間軸とは大きくかけ離れている。視線がまるで違う。

日本人の良さは緻密さである。細やかな点に気を配ることができる。また、損得勘定を超えた道徳観、美意識がある。しかし、大きな計画を立てるには神経が細かすぎる。また、日本人は、性格上、大風呂敷を広げる人を好まないようなところがある。国家の発展という面からいえば、それが、大きな制約となっているような気がする。

何も中国の真似をしろとは言わないが、細かい話には目をつぶり、大きな国家のグランドデザインを描くことの重要性をもう少し意識してみても良いのではなかろうか。

日本人の中にもバフェットファンは多い。かつて、株価が高かった2006年、2007年頃に中国株セミナーで講演すると、質問の際、次のようなことをおっしゃる方が多かった。

“バフェットのような投資をしたい・・・”。株価の高いときは難しい。しかし、現在のように株価の安いときはどうだろう?足元を見ず、遠く先を見て投資する。これから2年で株価は半分になるかもしれないがその後3年で10倍になる。もし、こんな投資スタイルが容認できるのならバフェットになれるかもしれない。長期投資家にとって現在の中国株はとても魅力的な商品だ。

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