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田代尚機(たしろ・なおき)

TS・チャイナ・リサーチ代表。
1958年愛知県出身。大和総研勤務時代、北京に9年間駐在し、引受リサーチ、中国エコノミスト、中国株担当アナリストなどを担当。その後、内藤証券、リード・リサーチ・アンド・プロダクツ(株)を経て独立。個人投資家、機関投資家向けに中国株投資に関する助言・情報提供などを行う。社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。現在、マネックス証券で「田代尚機の注目5銘柄」を掲載中。その他、SBIサーチナ、日経CNBC、ストックボイスなど、メディアへの出演・寄稿多数。

【著書】
・中国株二季報
・人民元投資入門
・中国株「黄金の10年」
・レッド・センセーション好機到来!

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投資家保護政策、発表される!!

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  中国株投資家のみなさん、こんにちは。

 国務院は27日大引け直前のタイミングで、「資本市場における中小投資家の合法的な権益を保護するための業務に関する意見」を発表しました。

 その内容が9か条から成り立っているので、市場関係者の間では“国九条”と呼ばれています。ただし、中国では九という数字が好まれるからなのでしょうか、同じような九条からなる政策は過去にもあります。ですから、正確には新“国九条”と呼ばれています。

 その内容を羅列すると、以下の通りです。

1.今後予想されるいろいろな金融商品に対して、どういう投資家に取引を認めたらよいのか決めなければならないが、そのために、投資家のグループ分けを行う。

2.投資回収メカニズムを改善する。

3.中小投資家が知識情報を得る権利を保障する。

4.株主総会でネットによる投票方式を採用するなど、中小投資家の投票メカニズムを健全なものとする。

5.多元的な紛争解決メカニズムを打ち立てる。

6.中小投資家の賠償・補償メカニズムを健全なものにする。

7.違反者に対する監督管理部門の攻撃力を強化する。

8.中小投資家に対する教育を強化する。

9.投資家保護組織体系を改善する。

 こうしてみると、7など如何にも中国らしい部分もありますが、ほとんどが日本でも適用できそうな内容です。

 特に4、5、6などは、株主にもっと目を向けた経営を企業に強いることで、企業経営に緊張感が出て来るでしょう。投資家の株式購入意欲を高める効果もあるでしょう。日本でもこうした政策を参考にしたらよいと思います。

 ちなみに安倍政権は企業側にばかり目が向いているようです。是非とも投資家をもっと気遣う政策を打ち出していただきたいものです。

 せっかく、素晴らしい政策が発表されたのですが、30日の本土市場はほとんど反応しませんでした。

 上海総合指数は高寄りしたものの、買いが続きませんでした。上海市場の出来高は前営業日よりも減少、0.18%下落しました。

 市場が反応を示さなかった最大の要因は、短期的に株式需給に影響を与える政策ではなかったからだと思います。また、何をするかは決まったのですが、どうするのかまでは決まっていません。その点で市場に対するインパクトが弱かったのかなと思います。

 ただし、今回の意見は三中全会の決定に基づいた意見であるといった点が重要です。しっかりと実行しなければならない重要な政策なのです。

 実際に中小投資家の保護が進めば、市場参加者は徐々に増え、株価は上昇に向かうでしょう。

 2014年は1999年と似た年になるのではないかといった見方をする市場関係者もいます。この年は朱鎔基首相(当時)によるマクロ経済政策、資本市場改革など8つの政策・改革が打ち出され、低迷していた相場はそれから2年続く上昇相場へと移行しました。

 “政策に売りなし”です。2014年の本土市場、さらに言えば、本土の影響を受けやすくなった香港市場は、期待が持てるでしょう。

 もっとも、改革には株価を押し下げるものもあります。一方通行の強い上昇相場ではないだろうと予想しています。しかし、売り買いを適切に行うことで、大きな利益が得られる環境ではあると思います。

 今年は今回のブログが最終となります。

 1年間、お読みいただきありがとうございました。

 来年もよろしくお願いいたします。

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改革の進展が株価下落要因!!

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

12月に入り、上海総合指数は下落トレンドを辿っている。

12月の高値は4日の場中に記録した2260.87ポイント。6月の急落後における戻り高値は9月12日の場中で記録した2270.27ポイントであるが、この時点では、そこまであと0.4%に迫っていた。

4日に高値を付けた後、4日間は高値圏でのもみ合いとなったが、上値の重いことが確認されると、上海総合指数は下げ始めた。商いが細ると共に、ずるずると下げるといった展開になった。

9月12日に高値を付けた後の最安値は11月14日場中で記録した2078.99ポイント。12月20日の終値は2084.79ポイントであり、抵抗ラインとみられる11月14日の安値まであと0.3%に迫っている。

何故下げたのだろうか?

12月3日には中国共産党中央政治局会議が開かれた。さらに、その内容を受けて10日~14日、中央経済工作会議が開かれた。これら一連の会議によって来年の政府活動方針が定まった。経済成長について、「合理的な伸びをしっかりと保ち、後遺症をもたらすような速度とならないようにしなければならない」ことが強調された。来年も今年と同様、金融政策は中立からやや引き締め気味のスタンスが取られるだろうといった見方が強まった。

11月に開かれた三中全会では、「全面的に改革を深掘りしていくこと」が決まったものの、総枠として、経済の拡大には上限が課せられてしまいそうだといった懸念が市場に広がった。

中国共産党中央政治局会議、中央経済工作会議の内容がネガティブサプライズとなったわけではない。しかし、少なくともポジティブサプライズではなかった。

また、改革への期待が一通り織り込まれたといった見方もできよう。その改革の一つとして、IPOに関する新制度が発表され、1月早々にはIPOが再開されることになった。また、未上場企業に対する資金調達に関する規制緩和が進み始めた。皮肉にも、期待された改革によって、株が売られるといったことが起きている。

もっとも、こうした理由はあくまで補足的なものである。12月に入り、好材料がまったくないわけではない。先週も、国家新型都市化計画の主要任務が発表されたり、重大生態環境保護工事プロジェクトが発表されたり、上海市では国資改革に関する意見が公布されたり、細かい政策なら幾つも出ている。にもかかわらず、投資家は株を買ってこない。出来高は減少、市場は閑散としている。資金不足が株価下落の最大の要因である。

12月に入り、Shibor(上海銀行間取引金利)の動きに異変が起きている。6月、7月の大変動後、ずっと横ばいを続けてきた3カ月物が5日あたりから上昇し始めたのである。さらに、6月、7月の大変動期ですら全く動かなかった1年物が6日以降上昇し始めたのである。

短期のShiborを見ると、1カ月物は17日以降、2週間物、1週間物は18日以降、急騰している。6月初めの状態とほぼ同レベルである。オーバーナイト物については、急騰はしていないが、18日以降、上昇傾向にある。

銀行間で調達される短期資金が直接株式市場に流入するわけではない。しかし、銀行間取引市場で起きている金利上昇は、株式投資に回るだろう資金の需給状況をある程度表しているはずだ。出来高が減って相場が枯れているといった現状は正に資金不足が原因であろう。

それでは、何故Shiborは急騰し始めたのか?

中国人民銀行はオペレーションを通じて、銀行間取引市場の資金供給を調整している。

銀行間取引市場で資金需要が増えているのは確かである。まず、決算期末を控え、企業の資金需要が増えている。金融機関においては、理財商品の償還が増えることから、こちらも資金需要が旺盛である。しかし、前者は毎年恒例である。また、後者は理財商品に対する取引が強化された3月後半以降、6月末、9月末において大量償還を経験している。予想通り資金需要が増えているに過ぎない。そう考えると、市場をコントロールできる中国人民銀行が資金ひっ迫を容認していることが、今回のShibor急騰の本質的な要因であると言えよう。

公開市場操作の状況を見ると12月3日、180億元のリバースレポ取引(7日後反対取引、4.10%)を行ったのが最後である。ちなみに、公開市場操作は通常、火曜日、木曜日の週2回行われる。合計5回分が見送られている。

20日の報道によれば短期流動性オペレーション(SLO)によって2000億元程度の資金が個別銀行に対して供給されたようであるが、20日のShiborは大きく上昇しており、依然として中国人民銀行は資金を出し渋っているようだ。

では、なぜ中国人民銀行は資金供給を絞ろうとしているのか?

11月末におけるM2は14.2%増である。10月と比べ0.1ポイント下がっているものの、全人代で決めたM2の伸び率目標は13%増である。目標を1.2ポイントもオーバーしている。

また、1~11月累計の人民元新規貸出純増額は8兆4100億元で、前年同期よりも6600億元多く、既に昨年1年間の8兆2000億元を超えてしまっている。政策目標が定められていたわけではないが、現在の水準は望ましい水準とはいえないだろう。各行の貸出額は既に年間貸出目標額に達していると予想され、中国人民銀行としては年間の管理目標達成のためには資金供給を絞りたいはずである。

足元で海外からの資金流入が加速している。11月末の為替資金残高は28兆3575億元で、10月末と比べ3979億元増えている。8月以降、4カ月連続で増加しており、7月末との比較では9932億元も増えている。これに対して中国人民銀行はこれらの資金を吸収して不胎化しなければならない。

これらの要因に加え、中国人民銀行はもう一つ資金供給を抑えたい理由がある。中国人民銀行は2日、「中国(上海)自由貿易試験区建設に対する金融面からの支持に関する意見」を発布、4項目の具体的な支持を決めた。その内容は以下の通り。

1.投資融資に関する兌換の利便性を高めること。資本項目の自由兌換に向けた取り組みを推し進め、試験区の対外開放を一歩進め、企業の「走出去」を支持する、

2.人民元の国境を超えた利用を拡大し、区内の企業と個人が活発に人民元を利用することで国境を超えた取引を行わせしめ、為替兌換コストを引き下げ、為替リスクを減らす、

3.金利の市場化を緩やかに進め、改革のペースを速め、実体経済の発展を支える、

4.外貨管理改革を深掘りし、行政審査許認可を減らし、相応の外貨管理体制を順次打ち立てるなどである。

具体的な政策が発動されている。中国人民銀行は来年、まず、上海自由貿易試験区に場所を限定しつつも、急速に金融市場の国際化、自由化を進める意向である。そのほか、全体として、金利、為替の自由化、資本市場改革などが進み、海外から資金が大量に流れ込む可能性がある。こうした時期を前に、中国人民銀行は金融市場をしっかり管理しておかなければならないのである。

簡単に行ってしまえば、改革の進展が株価を押し下げる要因となっている。

しかし、ここで示したように、これから始まろうとする改革・政策の多くは中国金融市場に対して、資金を流入させるような効果が強い。

少なくとも、金融不安から下げているのではない。改革が進み始めたことで下げている。ならばここでの下げは絶好の買い場となるはずだ。

12月末までは資金ひっ迫が続きそうである。しかし、1月になれば銀行が資金を供給しやすい状況となる。ただし、春節休暇前は資金需要が高まり易い。上海総合指数は12月下旬に底打ち。1月の戻りは弱いかもしれないが、春節明けの2月中旬からは3月上旬の全人代開催にかけては、上昇トレンドが出るのではないか?このように予想している。

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中国の学者が指摘する世界経済4つの不確定要素

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 中国株投資家のみなさん、こんにちは。

 年末もそろそろ押し迫ってきたこの時期、来年の予想がマスコミの紙面を賑わせています。

 これから世界経済はどうなるのでしょうか?今回は中国のある学者(中国世界経済政策研究センターの趙偉主任)の意見を紹介したいと思います。

http://zjrb.zjol.com.cn/html/2013-12/18/content_2462951.htm?div=-1

 世界経済には4つの不確定要素があるといった内容です。

 2014年の世界経済全体の成長率は今年よりも少し高くなるだろうと予想しています。しかし、不確定な要素がたくさんあって、特に4つほど大きなものがあると指摘しています。

 一つ目はアメリカのQE縮小とそれが世界全体に与える影響です。これまで、FRBは、失業率が6.5%以下になれば、QEの縮小を開始し、インフレ率見通しが2.5%以上になれば金利を引き上げるといった方針を示していました。しかし、そうなる前にQE縮小が始まりそうだと指摘しています。言外ではありますが、早すぎる可能性があると言いたいのではないかと思います。

 ちなみに、この記事は12月4日に書かれたものですが、実際には12月18日、FRBは1月よりQEを縮小すると発表しています。

 さらに、アメリカが超金融緩和を中立に向けて変更し始めると、世界中の先進国がそれに追従し始める可能性があると懸念しています。それによって、世界の景気が腰折れしてしまうリスクがあると考えているのです。

 2つ目はアメリカの財政赤字を巡る問題です。オバマケアについて両党が激しく対立、10月から始まる新年度 予算が批准されないといった事態がおきましたが、10月16日に協議が成立し、問題が来年まで持ち越されました。

 しかし、その先延ばしされた期限が迫っています。1月15日で暫定予算の期限が切れてしまいます。また、2月7日で債務上限引き上げの期限が切れてしまいます。その時点までに両院で合意がなされないと10月の混乱が再現されることになると指摘しています。

 ただし、この点については、12月10日、連邦議会の超党派委員会による財政協議が合意に至っています。15日以降政府機関が閉鎖されるといった事態は回避される可能性が高まっています。2つ目については杞憂と言えるかもしれません。逆に言えば、4つある懸念の内、一つは既に消滅したとも言えるでしょう。

 3つ目は欧州債務危機の変質です。表面上は、危機は去ったかのようですが、本質的な問題は何も解決していません。足元では、EU経済は回復に向かっていますが、それは中核国においての話であって、周辺国では依然として厳しい状態が続いています。そのことが潜在的な危機であると指摘しています。

 4つ目の指摘は日本についてです。アベノミクスは円安とインフレ誘導が中核の政策です。経済は足下では回復していますが、依然として不安定要素があると強調しています。

 それは貿易赤字の恒久化です。日本も双子の赤字(財政、貿易)時代に突入したと見ています。日本経済の低成長(あるいは衰退)は続くと予想しています。

 その上、中国との間で、尖閣諸島問題を抱えています。両国間の貿易が更に停滞することで、中国も、日本も悪い影響があると指摘しています。東アジア経済に不安があると分析しているのです。

 これら4つの不確定要因の内、私がもっとも懸念するのは一つ目です。QE縮小が早すぎるのではないか、世界各国が連鎖反応を起こし超金融緩和を止めてしまうのではないかといった懸念です。

 QE縮小が時期尚早な段階で、金融政策を中立に戻してしまい、世界各国がそれに追従、世界景気が腰折れを招いてしまうことが心配です。そうなれば、またQEのやり直しです。

 世界の金融政策、とりわけアメリカの金融政策が一番のリスクだと思います。

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来年の目標成長率は7.3%、あるいは7.5%?

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中国株投資家のみなさん、こんにちは。

中国の経済情報を長年追い続けているが、日本の経済情報と決定的に違うと感じることがある。それは“計画”に関する情報の差である。

中国の“計画”には5か年計画や10年先を見据えた長期計画から、1年の計画まである。あらゆる時間区分において、共産党は中国という国家をどのように発展させていきたいかを考えている。

日本では、そもそも国家が日本経済を牽引するといった発想が希薄である。

財務省が9日発表した10月の国際収支(速報ベース)を見ると、貿易収支とともに経常収支も赤字となった。原発稼働停止の影響もあって原油、天然ガスなどの輸入が構造的に増えている。消費税引き上げ直前といった特殊要因もある。さらに、円安によるJカーブ効果もあるだろう。しかし、貿易収支はトレンドとして悪化傾向にある。その背景には産業の空洞化が進んでしまったこと、企業自体の競争力が落ちてしまったことなど、構造要因がある。

自民党と中国共産党を比べることには抵抗があるだろう。しかし、国家の発展に責任を持つべきだといった観点からは、両党は変わらない。もし、中国経済が現在の日本経済と同じような状況に陥ったとしたら、共産党は全力を挙げて改善に取り組むだろう。

何も共産党が優れていると言いたいわけではない。共産党がそうしなければ、人民が決して納得しないからである。経済成長が止まり、人民の生活が悪化しはじめたら、共産党の一党独裁が揺らぐ。それがわかっているから、共産党はどんなことがあっても国家の発展に責任を持とうとするのである。

中国人民は徹底した個人主義で性格の激しい人が多い。自分が不利益を被るならば、相手がだれであろうと、あらゆる形で反発する。見方を変えれば、彼らのそうした性格が経済発展の原動力になっていると言えそうだ。

話が大きく脱線してしまった。とにかく、中国は徹底して“計画”を練り上げ、次に現状を注意深く観察、分析し、さらにそれをフィードバックし計画の修正を行うということを繰り返している。

今年の秋には三中全会において、新政権が今後5年、10年に渡り、実行するだろう国家発展のための大方針が示された。ちなみに、この内容は2016年から始まる第13次五カ年計画、長期計画に反映されることになるだろう。この大方針に従って12月3日に開かれた中央政治局会議において、来年の国家運営について方針が固まった。それをもとに、日本の内閣にあたる国務院を交え、12月10日から13日にかけて中央経済工作会議が開かれ、来年の国家運営方針が更にはっきりと決まった。

こうしたプロセスの過程を考えると、今回の中央経済工作会議の内容は来年の中国経済の見通しを行う上で非常に重要である。ちなみに、これが最終的な決定ではない。最終的な決定は3月上旬に開かれる全人代の場で行われる。提出された原案が修正を経て最終決定となる。ただし、その内容はよほどのことがない限り、今回決まった中央経済工作会議の内容と大きく変わったりしない。

全体の大まかな内容は、日本のマスコミでも紹介されている。ここでは市場関係者が最も関心を持っている点、つまり、来年の成長率目標はどうなるのだろうかという点に絞って、解説しておこう。

本土の各マスコミは13日、習近平国家主席が会議で発表した内容を全文掲載している。来年の経済活動について、核心となるのは、「穏中求進(安定の中で前進を目指す)」、「改革創新(イノベーション)」を堅持することであると示している。穏中求進は2011年12月に行われた中央経済工作会議で使われた言葉である。2012年、13年の2年に渡り、中央経済工作会議において同じ方針が示されているが、来年も同じ方針だということである。ちなみに、改革創新という言葉は2004年以来、頻繁に使われている言葉である。

会議では更に、「健全な発展と国内総生産の伸びとの関係を全面的に意識する必要がある。発展を総生産の伸びで簡素化して計ってはならず、国内総生産の合理的な伸びをしっかりと保ち、経済構造調整を推し進め、経済発展の質と効率を引き上げ、後遺症をもたらすような速度とならないようにしなければならない」と強調している。

こうした表現について、ポイントが2つある。“合理的な伸びとはどの程度の水準を指すのか”といった点、“後遺症をもたらさないようにするとはどういう意味なのか”といった点である。

これらの点について、本土の市場関係者、研究者などは次のように解説している。

まず、前者についてであるが、申銀万国の李慧勇チーフエコノミストは、「成長(実質GDP成長率)と発展は同じではない。GDPは発展を図る唯一の指標というわけではない。経済を安定成長させるといった観点からは、就業問題からの制約により7.2%前後の成長(実質経済成長率)が必要だ。来年の目標は7.5%と予想しているが、これは合理的な水準であろう。指導層は“GDPを以て英雄を論ずるな”と度々発言しているが、これは地方政府を評価する際の基準として、GDPのウエイトを減らし、その他の要素を増やすことを意味している」などと分析している(12月14日、新京報、以下同じ)。

また、興業銀行の魯政委チーフエコノミストは、「“後遺症をもたらさない速度”を強調しているが、これはGDP成長率を僅かに引き下げる可能性があることを暗示している。来年の成長率目標は7.3%に設定される可能性がある。そうであれば、積極的な財政政策、金融政策は共に必要ないことになる」などと分析している。

来年3月に開催される全人代で経済成長目標は最終的に決まることになるが、7%ならネガティブサプライズ。7.5%のままなら、わずかにポジティブサプライズといったところであろう。

次に後者であるが、後遺症としてすぐに頭に浮かぶのは、設備過剰、高濃度のPM2.5を含む濃霧などの環境汚染であろう。

中国銀行の曹遠征チーフエコノミストは、「後遺症をもたらさない速度に保つということは、政府と市場との関係をもう一度改めて定めるということだ。過去の経済成長は投資主導であり、投資の主体は往々にして政府であった。こうした成長モデルが地方政府において多額の負債を作り出し、重複投資、設備過剰、環境汚染などの問題を引き起こした」と説明している。

北京大学国家発展研究院の廬峰副院長は、「後遺症をもたらさないようにするといった表現は、今回の会議のポイントの一つではあるが、広い意味があるわけではない。合理的な成長速度さえ守ればよいのであって、経済を過度に拡張しないことである。後遺症とは高水準の地方債務などによる金融リスクであり、設備過剰であり、環境汚染などである。これらはすぐに解消できる問題ではない。しばらくの間、同じような政策が続くことに
なるだろう」と分析している。

はっきりしているのは、2005年夏から2007年秋にかけて、あるいは2009年前半のような過剰流動性による大相場は期待できないということだ。

とはいえ、上海市場における市場平均PERは13日現在、11.35倍である。来年の本土市場は割安水準を脱することなく、緩やかな上昇トレンドを辿ることになりそうだ。しかし、産業構造自体は大きく変化する。セクター間では株価に大きな差が出るだろう。こうした考え方はA株だけでなく、H株でも同様だ。来年は、銘柄選択さえしっかりすれば、十分投資収益が得られる環境となるはずだ。

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嫦娥3号、月面着陸に成功!!

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 中国株投資家のみなさん、こんにちは。

 昨日、嫦娥3号が月面着陸に成功、続いて探査機“玉兔”の切り離しにも成功しました。昨日の深夜から今朝にかけて、テレビやネットではこの話題で持ちきりでした。

http://news.baidu.com/z/change3/zhuanti.html

 習近平主席、李克強首相、馬凱副首相など共産党幹部が勢ぞろいする中、嫦娥3号が月面着陸に成功する瞬間が実況中継されました。何の演出もなく、日本で言えば国会中継を見ているような感じではありましたが、共産党がとても重視しているプロジェクトであることはよくわかりました。

 以下のサイトには、嫦娥3号が月面に着陸する様子をカメラで捉えた映像があります。距離感が良くわからないのですが、逆にそれが月の真の姿を現しているようで一見の価値はあると思います。

http://tv.sohu.com/20131216/n391829786.shtml

 大きなイベントがあったので、株式市場も今日ぐらいはご祝儀相場があってもいいだろうと思ったのですが、上海総合指数の終値は1.6%安となりました。

 個別セクターを見ると、携帯ゲームや創業板の一角が買われているほかは全面安といった展開でした。上海自由貿易区関連、公共事業、物流、証券、セメントなどが大きく売られています。今回の成功で、もっとも買われて良さそうなのは衛星軍事関連ですが、セクターでみると全く反応していません。

 日中関係が悪化した時などは、衛星軍事関連は敏感に反応します。先日、中国が防空識別圏を設定した際には、ミサイル関連がストップ高となりました。

 中国市場は政策や材料で動きやすいといった特徴を考えると、今回の無反応はちょっと意外な気もします。

 しかし、よく考えてみると、今回の件はどこにもサプライズがありません。月面着陸成功で、関連グッズが売れたり、書籍が売れたり、全体として消費が拡大するようなことも想像できないのでしょう。短期的にみれば、経済に影響を与えるようなことはなさそうだといった見方が市場の評価です。

 経済に影響がないなら、共産党はなぜこうしたプロジェクトを行うのでしょうか?国威発揚を狙ったのではないかいった見方もあるでしょうが、それにしては株式市場の反応は冷ややかです。

 個人のブログをいろいろみると、月面探査はできても、就職難は解決できないとか、私の給与は増えないとか、汚職は無くならないとか、過剰設備は解消しないとか、冷めた意見が目立ちます。社会保障などもっと別の事に資金を使った方がいいのではないかといった意見もあります。中国人の気質を考えると、自分に利益がないことには興味がないということなのでしょう。

 ただ、そうした個人の意見の中にも、もっと建設的なものもあります。それはアメリカの発展を見ればよくわかるといった意見です。

 コンピューター、インターネット、核磁気共鳴設備、液晶テレビなどの技術開発は、宇宙開発事業が基礎になったといった見方です。

 中国が今直面している最大の課題は、経済を内需主導型に転換させることです。そのためには、技術力を高め、戦略的新興産業を育成発展させ、国家全体として生産性を高めなければなりません。

 宇宙開発事業は短期的には大きな効果はないかもしれませんが、長期の発展といった観点からは、とても意味のある事業だと思います。このように考えるから共産党は宇宙開発事業に力を入れているのでしょう。

 中国はどこまでも冷静で計画的なのです。

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