川合美智子の為替相場と楽しく付き合う方法 kawai

日銀金融政策決定会合を受けて、ドル円、クロス円、乱高下。植田日銀総裁の会見待ち(3:30pm~)

2024/07/31

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日銀は本日の金融政策決定会合で0.25%の利上げ、債券買い入れ額を6兆円から3兆円に減額することを決定しました。金融政策正常化へ向けて動き出した日銀ですが、すでに昨日のNY市場では日経新聞の観測記事に反応しドル円、クロス円が急落しましたが、今日の結果を受けて再び上下に振れる展開となっています。この後、植田日銀総裁の記者会見が予定されており注目されていいます。

直近の日足は値幅のやや大きい陰線引けとなり、153.10-20の日足の抵抗を下抜けて終えています。またこの陰線の上ヒゲが長く、155.20-30の上値抵抗にぶつかって反落した形となっており、単体でも下値リスクの高いものです。現状は151.80~152.00にやや強い下値抵抗が控えており、これを守りきって反転、上昇に転ずる可能性を残しますが、151.50以下で終えた場合は新たな下落リスクが生じて148~150円をトライする動きへ。逆に強い下値抵抗を守り切って154.60-70の抵抗を上抜けて終えれば、日足の形状が改善して下値リスクが後退、155円台に乗せて終えれば底打ち、反転の流れに入ります。

下値リスクがより高いので買いは1日様子見可、151.90-00で押し目買い。損切りは151.40で撤退です。売りは153.90-00の戻り待ちとします。損切りは154.70で撤退です。

ユーロ/ドルは実体が小さい陰引けとなり、小幅続落して終えています。上値の重い感がありますが、1.0800-10が抵抗を終り値ベースで守っており、反発の可能性に繋げています。上値を切り下げる流れに入っており、1.0860-70,1.0910-20に圧強い上値抵抗をしっかり上抜けて来ないと上値余地も拡がり難い状態です。買いは1.0800-10押し目買い。損切りは1.0770で浅めに撤退するか、深い場合は下値リスクが点灯する1.070に置く必要があります。売りは1.0860-70の戻りを軽く売って1.0910で撤退です。上値抵抗は1.0860-70,1.0880-90,1.0910-20に、下値抵抗は1.0800-10,1.0870-80,1.0740-50にあります。全て下抜けて終えた場合は短期トレンドが変化します。

ユーロ/円は、直近の日足が陰線引けとなり、続落して終えています。またこの足の上ヒゲが長く、上値トライにも失敗して押し戻された形となっており、続落の可能性が高いものです。終値ベースでは165円台を守っていますが、日足、週足ともに形状が悪化しており、新たな下落リスクが点灯中です。短期トレンドは168円台を回復して終えない限り、下値リスクがより高い状態です。買いは164.90-00まで引き付けて。損切りは164.40で撤退です。これが付いた場合は新たな下落リスクが生じます。売り166.40-50の戻り待ちとします。損切りは167.20で撤退です。上値抵抗は166.10-20,166.10-20,166.40-50,167.00-10に、下値抵抗は164.90-00,164.40-50,163.50-60,162.60-70にあります。

ポンド/ドルは小陰線で終え上値を切り下げています。日足の形状が悪化しており、下値リスクがやや高い状態ですが、1.2800-10にやや強い抵抗があり、これを守り切れば反転の可能性に繋がり易くなります。買いは1.2800-10まで引き付けて。損切りは1.2770で浅めに撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は1.2860-70,1.2880-90,1.2910-20,12940-50に、下値抵抗1.2800-10,1.2770-80にあります。1.2800を割り込んで終えた場合は下値リスクが点灯、1.2740-50の抵抗を下抜けて終えた場合は弱気に変化します。

ポンド/円は値幅の大きい陰線引けとなり、トレンドは弱い状態です。直近の陰線の上ヒゲが長く、上値トライに失敗していることから、続落の可能性により警戒が必要です。買いは様子見か195.00-10まで引き付けた。損切りは194.40で撤退です。売りは197.30-40で戻り売り。損切りは198.10で一旦撤退です。上値抵抗は197.10-20,198.00-10に、下値抵抗は195.00-10,194.60-70,193.80-90にあります。

豪ドル/円は安値圏で引ける陰線引けとなり、100円台を割り込んで終えています。またこの陰線の上ヒゲが長く上値トライに失敗した形となったことから、下値余地を探る動きが先行しています。99.20-30にやや強い抵抗がありますが、99円を割り込んで終えた場合は98.00前後にある中期的な下値抵抗をトライする動きへ。短期トレンドは101円台に実体を戻せば下値リスクが軽減されますが、102円台を回復して終えるまでは下値リスクを残します。買いは様子見です。売りは99.70⁻80で戻り売り。損切りは100.30で撤退です。上値抵抗は99.70-80,100.10-20,100.40-50,101.00-10に、下値抵抗は99.20-30,98.80-90,98.40-50にあります。

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プロフィール

かわい・みちこ
川合美智子

旧東京銀行(現、三菱UFJ銀行)在勤の1980年より若林栄四の下で罫線分析を研究、習熟する。同行でカスタマー・ディーラーとして活躍した後、1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして抜群の人気を博す。罫線分析を基にした為替相場コメントには定評がある。外国為替ストラテジスト。オフィスフレア代表。
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