トランプの最後のあがきが波紋を呼んでいる。
18州の司法長官と、100人の共和党下院並びに上院議員が、一部州の選挙前の手続法の改正を違憲であるとして、最高裁に訴えを出したということである。
まず違憲かどうかは最高裁の判決次第だが、それが選挙の結果を大きく左右することはあり得ないだろう。いくら最高裁の9人の判事中6人が保守派になり、保守有利の状態になったとは言え、すでにここまで進んでいる選挙の事後処理の段階で、その種の政治的な判断を党派的な流れで決定するほど、最高裁は腐っていない。
所詮はごろつき大統領の負け惜しみで世の中を騒がせるだけだろう。
もしトランプの望むようなことを最高裁がするならば、最高裁の権威は地に落ち、米国の一番ましなブランチである司法ブランチも、崩壊の危機に面するだろう。
最高裁の判事はそんなことはわかっているので、この件については、受理を拒むか、あるいは検討しても、選挙結果を覆すような判決はあり得ないと思われる。
共和党なるものが、ここまで堕落したというのが今回の選挙で明らかになった。
放っておけばどんどん不利になる白人のための共和党は、ありとあらゆる機会にその流れをせき止めようとする。しかし黒人に対する投票抑圧その他のポリシーはなるべく少ない人に投票させるという方針で、あるべき民主主義を捻じ曲げるありかたである。
所詮不正義そのものの共和党が、米国選挙制度のゆがみを利用して、大統領選挙、並びに上院議員選挙を自らに有利に遂行するのには限度がある。それは大統領選挙の投票者数にはっきり表れている。バイデン81百万票、トランプ73百万票で大きくバイデンがリードしている。
また、米大統領選の選挙人による投票が14日にアメリカ各地であり、ジョー・バイデン氏が当然ながら過半数の票を獲得した。
特殊な選挙制度の結果、一部の州での接戦が問題になったが、フェアーな総得票数で行けば話にならない。
ごろつきは早く尻尾を巻いてホワイトハウスから退散すべきである。
そうでないともうすでに相当地に落ちた米国民主主義の声価はさらに下落することになる。
国賊トランプを排除しよう。