日銀の利上げ先送り観測で円独歩安の流れ。
ドル/円は直近の日足が、大陽線の出現となり大幅続伸となりました。また、この陽線が144.10-20にあった日足の上値抵抗を上抜けており、短期トレンドに変化が生じています。強い上昇エネルギーが働いた状態にあるので、目先は下値余地が限られ易く、一段の上昇に繋がり易くなっています。
一方で、中期トレンドがまだ弱いことや、月足を見ると、5月足が2021年1月に付けた102.59を基点とする長期的なサポートラインを下抜けた位置で終えており、長期トレンドが変化し始めています。このサポートラインは147円半ばに位置しており、これをしっかり上抜けて越月しない限り、“ダマシ”の可能性を排除できません。このため引き続きドルの下落リスクにも注意が必要です。
本日は米雇用統計が日本時間21:30に発表されます。米追加関税発令後の影響も反映される可能性があり注目されています。(市場予想は失業率:4.2%、非農業部門雇用者数(NFP):130千人)
短期トレンドが強い状態にあるので、短期戦略はドルの押し目買い方針が有効と見ています。但し、143円を割り込んで終えた場合は“ニュートラル”な状態に変化、142円を割り込んで終えた場合は短期トレンドが“ドル弱気”に変化します。
ドル買いは1日様子見か、144.20-30の押し目があれば買い狙い。損切りは143.40で撤退です。売りは様子見か147.00-10まで引きつけて。損切りは147.50で撤退です。日足の上値抵抗は145.70-80,146.30-40,147.00-10,147.40-50に、下値抵抗は144.40-50,144.10-20,143.60-70,143.00-10にあります。
ユーロ/ドルは小陰線で終え、小幅続落して終えています。下げエネルギーの強いものではなく、調整下げの範囲内にありますが、日足の形状が若干悪化しており、下落余地がもう一段拡がる可能性が生じています。買いは1日様子か1.1200以下まで引き付けて。損切りは1.1150で撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は1.1310-20,1.1340-50,1.1370-80,1.1410-20に、下値抵抗は1.1250-60,1.1200-10,1.1160-70にあります。
ユーロ/円は大陽線で終え、実体を164円台に乗せて終えています。揉み合い状態から頭一つ上抜けており、一段の上昇の可能性が生じています。短期トレンドは162円を割り込んで終えない限り、“ユーロやや強気”の流れを維持します。買いは163.60-70で押し目買い。損切りは163.00で一旦撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は164.40-50,165.00-10,165.30-40,165.60-70に、下値抵抗は163.70-80,163.30-40,163.00-10、162.60-70にあります。
ポンド/ドルは小幅続落し上値を切り下げていますが、1.32台の下値抵抗を守っており、トレンドの変化は認められません。若干下押す可能性が生じているので、買いは1日様子見か1.3230-40まで引き付けて。損切りは1.3190で撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は1.3320-30,1.3370-80,1.3410-20に、下値抵抗は1.3260-70,1.3230-40,1.3200-10にあります。1.3200を割り込んで終えた場合は短期トレンドが変化します。
ポンド/円は大陽線で終え、短期トレンドは強い状態を維持しています。短期トレンドは190円を割り込んで終えない限り、大きく変化しません。一方で上値も193.50超えに強い抵抗が控えており、上下動を繰り返す可能性があります。短期トレンドが強い状態を維持しており、押し目買い方針継続とします。買いは192.10-20以下の押し目待ちとします。損切りは191.40で撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は193.50-60,194.30-40,194.70-80に、下値抵抗は192.80-90,192.50-60,192.00-10,191.50-60にあります。
豪ドル/円は直近の日足は陽線引けとなり、続伸して終えています。上値トライの流れを変えておらず、押し目買い方針継続としますが、94~95円ゾーンに強い上値抵抗が控えており、簡単には上抜けないでしょう。但し、対ドルで0.6450-60の抵抗を上抜けて終えれば強い抵抗を上抜けた反動で、上値余地が拡がり易くなります。買いは92.20-30で押し目買い。損切りは91.80で撤退です。売りは様子見です。上値抵抗は93.10-20,93.50-60,94.00-10,94.40-50に、下値抵抗は92.20-30,91.90-00,91.70-80,91.50-60にあります。90.50以下で終えた場合は下値リスクが点灯、90円を割り込んで終えた場合は“弱き”に変化して下落余地が拡がり易くなります。
さて、5/17(土)豊トラスティ証券主催の会場セミナー(会場:大阪淀屋橋)で講師を務めることになりました。「2025年後半のマーケット展望」と題し、為替、株式市場を展望します。川合は為替相場についてお話しする予定です。当日、お時間がありましたら是非ご参加ください。
『識者が徹底解説!2025年後半の日米マーケット展望』 in 大阪 – 豊トラスティ証券マーケット情報
では皆さま良い週末をお過ごしください。