川合美智子の為替相場と楽しく付き合う方法 kawai

ドル円、クロス円、反発余地を探る動き。

2024/05/06

直近の日足(5/3)は、アジア市場で前日足から大きく下寄りのスタートとなりましたが、下値を攻めきれずに、実体が小さく下ヒゲの長い陰線で終えています。下値トライに失敗した反動で上値トライの動きが強まっていますが、4/29以降の日銀介入の影響で上値を急角度で切り下げる流れにあることから、急反発にも繋がり難く、下値リスクがより高い状態です。一方で、昨年12月に付けた140.25を基点とする中期的なサポートラインの下値抵抗が151.00-10に控えており、これを守り切れば、反転・上昇に繋がる可能性が高くなることから、続落した場合でも151円台からの突っ込み売りにも注意が必要です。短期トレンドは154円台に実体を乗せて終えるか、154.60-70の抵抗を上抜ければ“ニュートラル”な状態に戻しますが、157.40~158.40ゾーンは大きな壁となり158.50超えで終えない限り、下値リスクを残します。

ドル買いは様子見か151.00-10まで引きつけて。損切りは150.40で撤退です。ドル売りは153.60-70超えで売って(これはアジア市場で付いています、154.20で一旦撤退です。

ユーロ/ドルは直近の日足が続伸しており、下値をゆっくりと切り上げていますが、上値を切り下げる流れに変わりなく、また直近の陽線が上値トライに失敗して押し戻された形で終えており、上値余地が限られる展開が予想されます。買いは様子見か1.0650-60まで引き付けて。損切りは1.0620で浅めに撤退です。売りは1.0790-00で戻り売り。損切りは1.0860で撤退です。上値抵抗は1.0790-00,1.0810-20,1.0840-50に、下値抵抗は1.0680-90,1.0650-60,1.0610-20にあります。1.0600を割り込んで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。

ユーロ/円は、前日足から下寄りした位置に実体の小さい陽線が出て続落を食い止めていますが、上昇エネルギーに欠けるものであることや上値を急角度で切り下げる流れにあるため、上値余地が限られやすい状態です。一方で、今年3月に付けた160.29を起点とする短期的なサポートラインの下値抵抗が163.80-90に位置しており、これらを守り切って反発に転ずる可能性を残しています。短期トレンドが変化して日が浅いため、下値リスクがより高い状態ですが、163円台の抵抗を守り切れば反転・上昇に転ずる可能性に繋がります。買いはトレンドの変化を確認するまで様子見か163.40に損切りを置き、163.80-90で軽く試し買い程度に。売りは165.50-60の戻り待ちとします。損切りは166.20で一旦撤退です。165.10-20,166.10-20,167.00±10銭、167.40-50に、下値抵抗は、163.80-90,163.50-60,162.00±10銭、161.00-10にあります。

豪ドル/円は小陽線で終え、続落を食い止めていますが、上昇エネルギーの強いものではないことや、上値を急角度で切り下げる流れに入っており、反発余地がまだ限られる可能性が高いと見られます。一方で3/11に付けた96.90を直近安値として下値を切り上げて来たサポートラインの下値抵抗が99.60-70に位置しており、ここまでの下げは調整的な下げの範囲内と見ることが出来ます。突っ込み売りにも注意が必要でしょう。買いは1日様子見か、100.00-10の押し目待ちとします。損切りは99.60で撤退です。売りも1日様子見か101.80-90の戻り待ちとします。(これはアジア市場で付いています)損切りは102.30で撤退です。上値抵抗は101.80-90,102.20-30に、下値抵抗は100.30-40,100.00-10,99.60-70にあります。全て下抜けて終えた場合は下値余地が98円台前半までもう一段拡がり易くなります。

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プロフィール

かわい・みちこ
川合美智子

旧東京銀行(現、三菱UFJ銀行)在勤の1980年より若林栄四の下で罫線分析を研究、習熟する。同行でカスタマー・ディーラーとして活躍した後、1989年より在日外銀でカスタマー・ディーラーとして、また、外国為替ストラテジストとして抜群の人気を博す。罫線分析を基にした為替相場コメントには定評がある。外国為替ストラテジスト。オフィスフレア代表。

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