若林栄四 ニューヨークからの便り

若林栄四(わかばやし・えいし)

1966年東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツ(本邦法人)の代表取締役を務める。

【著書】
・黄金の相場予想
・世界一やさしい図解FXの教科書
・異次元経済 金利0の世界
・富の不均衡バブル
・etc

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米国経済はなぜ本格回復しないのか考える

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株価、失業率等明るいニュースもあるが、全体として米国経済の回復が遅々としてはかどらない。いったいその原因はどこにあるのか。少なくとも原因ではないが、いったい経済のどの部門が足を引っ張っているのかという調査を8月5日付のNY タイムズが公表している。

1993年から2013年までの20年間のGDPの各部門の構成比を出し、それに議会予算局の2014年第2四半期の潜在的総生産を掛け合わせて試算したものである。過去20年間の数字から類推すると、米国のGDPは完全に健康な状態に比べてほぼ8000億ドル(80兆円)ほど少ない。

どのセクターが足を引っ張っているかというと大きい順番に
住宅投資――マイナス2394億ドル
州政府および地方政府支出 マイナス1892億ドル
耐久消費財消費 マイナス1787億ドル
企業設備投資 マイナス1199億ドル
連邦政府支出 マイナス1185億ドル
非耐久消費財消費 マイナス 744億ドル
企業構造? マイナス153億ドル

一方GDP の増加に貢献しているセクターは大きい順に
サービス消費 626億ドル
企業在庫  531億ドル
知財投資  289億ドル
ネット輸出 213億ドル

となっている。過去20年間の傾向を踏襲すればという架空の数字に比べて以上のように大きく数字がぶれている。合計ではマイナスの8450億ドル、17兆ドルのGDPの5%に達している。圧倒的に目立つのは住宅投資である。これが足を引っ張っている。

さらに州政府、地方政府、連邦政府の支出が財政健全化の魔女狩りで合計3000億ドルも減少している。サービス以外の消費支出も合計2500億ドルのマイナスである。企業の設備投資も大幅マイナスで、企業は先行きに自信を持っていない。

こうしてみると、住宅投資は構造的な変化に見舞われているように見える。共和党、茶会党の小さい政府政策が、財政支出の削減でGDPの足を引っ張っている。GDPの71%を占める消費支出は不振である。

という構図が浮かび上がってくる。この内訳をみると、今すぐに米国経済のこれらの不振の部門が回復することは難しいと思われる。FRBのテ―パリングから金利上昇というシナリオは難しいように思えるが。

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