若林栄四 ニューヨークからの便り

若林栄四(わかばやし・えいし)

1966年東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツ(本邦法人)の代表取締役を務める。

【著書】
・黄金の相場予想
・世界一やさしい図解FXの教科書
・異次元経済 金利0の世界
・富の不均衡バブル
・etc

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米国株の限界

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米国のメディアでは、景気が良いのに株安とはこれいかに。尻尾(株)が犬(経済)を振り回していると言っている。

株価が落ちると景気が悪くなるというのは結構高い確率で起こる。エド・ハイマン(著名マーケット・エコノミスト)によると2010年、2011年、2012年と株価急落の後には必ず弱い経済指標が見られた。

さて今回の米国の景気回復は一体誰が引っ張ってきたか。2012年には所得トップ5%の人たちが国内消費の38%を占めている。1995年には同じグループの国内消費の割合は28%であった。もっと凄いのは2009年のリセッションが終わってからインフレ調整後の消費はこの5%グループが17%の伸びを示している。

あとの95%はたったの1%の伸びである。もう少し範囲を広げると2009年から2012年までのインフレ調整後の消費の増加の90%は所得トップ20%の家計が行っている。その結果高級ホテル、高級レストラン、高級デパートは絶好調である。

また貧困層相手の安売りのチェーンもそこそこ頑張っている。駄目なのは中産階級を相手にしてきた中級ホテル、中級レストラン、中級デパートで軒並み業績がガタ落ちである。80%の家計が落ちこぼれてきている中で、景気が強く回復できるのは難しいだろう。

このトップ5%の家計はいわゆるDiscretionary Spending(不急不要の支出)を資産価格の上下動とスライドさせることから株価、不動産などが好調のときは消費が増大するが、資産価格が下落すると消費が止まる。株価は何時までも上昇するわけではない。

したがって株価の上昇が止まると、この層の消費が止まる。したがって景気が悪くなるということで、この極めて限られた層に引っ張られる景気回復は意外と脆いことが考えられる。株価が上昇し、消費が増えるというスパイラルは永遠には続かない。特にその消費の伸びが5%の富裕層に限られている米国の場合は、景気が大きく失速するリスクも高いだろう。

株価下落によって景気が悪化するというのは以上のようなメカニズムでありうるのである。景気が良いのに株価が下落するのはおかしいというのは株価には一定の時間で上がれる限度があるという相場の特性を理解せず、株価は経済の変数であると考える誤った概念に毒された人たちの妄言であろう。

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