蟹瀬誠一コラム「世界の風を感じて」

蟹瀬誠一(かにせ・せいいち)

国際ジャーナリスト/明治大学国際日本学部教授
(株)アバージェンス取締役
(株)ケイアソシエイツ副社長
1950年石川県生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、米AP通信社記者、仏AFP通信社記者、米TIME誌特派員を経て、91年にTBS『報道特集』キャスターとして日本のテレビ報道界に転身。東欧、ベトナム、ロシア情勢など海外ニュース中心に取材・リポート。国際政治・経済・文化に詳しい。現在は『リーダー&イノベーション・賢者の選択』(日経CNBC,サンテレビ、BS-12)、『マネーの羅針盤』(テレビ東京)のメインキャスター。カンボジアに小学校を建設するボランティア活動や環境NPO理事としても活躍。
2008年より2013年3月まで明治大学国際日本学部長。
趣味は、読書、美術鑑賞、ゴルフ、テニス、スキューバ・ダイビングなど。


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パレスチナ地域は誰のもの?

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「祖国を失うほど、この世に深い嘆きはない」 古代ギリシャの悲劇詩人エウリピデスはそう言った。いったいパレスチナ地域は誰の祖国なのか。毎度お騒がせのトランプ米大統領がその疑問とともに中東の火種を一気に燃え上がらせてしまった。

5月14日はイスラエルが独立宣言をした日だ。しかしそれは同時にパレスチナ人にとっては「ナクバ(破局9)」が始まった日でもある。よりによってそんな日に、かねてから「イスラエルの首都はエルサレムだ」と宣言していたトランプ氏が、国際世論の反対を押し切って、在イスラエル大使館のエルサレム移転を決行した。

たちまちパレスチナ各地で抗議のデモが続発。パレスチナ自治区ガザでは、イスラエル治安部隊の発砲で59人が犠牲になり、負傷者は2000人以上という大惨事となった。しかし、大使館移転でなぜそんな大騒ぎになるのだろうか。

その答えは、イスラエル建国の歴史を溯ると見えてくる。大昔、ユダヤ人はパレスチナ地方に王国を持つ民族だったが、紀元前586年に新バビロニアに滅ぼされた。それ以来、流浪の民となって世界に離散、欧州などで迫害を受け続けてきた。その間にパレスチナ地方に住み着いたアラブ人がパレスチナ人である。

第一次世界大戦時、パレスチナはオスマントルコの支配下にあった。敵対していた英国は、現地のアラブ人を武装蜂起させようとこの地域に「アラブ人の国」を建国することを約束。その裏で、ユダヤ財閥に戦費の援助を受けた見返りに、同地に「ユダヤ人の国」を建設することも約束した。

さらには、仏・露と大戦後に中東地域の「領土分割」をしようとも約束したという。この英国のあきれた"3枚舌外交"がパレスチナ問題の始まりなのだ。

その後、1947年の国連総会でユダヤ人とパレスチナ人の間でパレスチナの土地を分割する決議が採択された。だが、決議では全人口の31%しか占めていないユダヤ人に全土の57パーセントを割り当てるというパレスチナ人にはとうてい受け入れがたい不平等な条件であったため、反対する周辺のアラブ諸国を巻き込んで中東戦争が勃発した。

不平等決議の背景には米国の国内事情があった。大統領選挙を控えたトルーマン大統領が国内のユダヤ人の支持を獲得しようとイスラエルを強力に後押ししたのである。アメリカは昔から「アメリカ・ファースト」なのだ。

その結果、イスラエルがパレスチナ地域のほとんどを支配。今も激しい対立が続いている。イスラエルはエルサレムが首都だと主張しているが、3大宗教の聖地であるため国際的には認められていない。

ところが、トランプ大統領が大使館移転を強行しイスラエルの主張を一方的に支持したため、アラブ側の怒りが爆発したわけだ。イスラエルとイランの軍事衝突も激化し、中東情勢はまたも火薬庫に逆戻りしてしまった。

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