蟹瀬誠一コラム「世界の風を感じて」

蟹瀬誠一(かにせ・せいいち)

国際ジャーナリスト/明治大学国際日本学部教授
(株)アバージェンス取締役
(株)ケイアソシエイツ副社長
1950年石川県生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、米AP通信社記者、仏AFP通信社記者、米TIME誌特派員を経て、91年にTBS『報道特集』キャスターとして日本のテレビ報道界に転身。東欧、ベトナム、ロシア情勢など海外ニュース中心に取材・リポート。国際政治・経済・文化に詳しい。現在は『リーダー&イノベーション・賢者の選択』(日経CNBC,サンテレビ、BS-12)、『マネーの羅針盤』(テレビ東京)のメインキャスター。カンボジアに小学校を建設するボランティア活動や環境NPO理事としても活躍。
2008年より2013年3月まで明治大学国際日本学部長。
趣味は、読書、美術鑑賞、ゴルフ、テニス、スキューバ・ダイビングなど。


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貧困層を生み出す資本主義、しかたがないことなのか?

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現在の日本や世界経済の最大の問題は何か。その答えは貧困だろう。厚生労働省の最新の発表によれば、日本の「相対的貧困率」(大多数の国民より著しく貧しい人々の割合)は2012年時点で16.1%まで上昇し、過去最高を更新している。

実数にして約2000万人。経済大国日本の国民のじつに6人に1人が貧困層なのだ。高齢者が増えるこれから貧困層はさらに増加し、近い将来3000万人を超えても不思議ではない。ちなみに、2012年の世界の貧困率は(1日1.9ドル以下で暮らす最貧民層)は12.7%で、8億9600万人だった。

 これらの数字の背景にあるのは拡大し続ける貧富の差である。一握りの大金持ちだけが豊かになり、大多数の庶民の生活は苦しくなっているのだ。経済的不平等は必然的に政治的不平等を生む。大企業や金持ちは献金などを通して政治により大きな影響力を及ぼすことができるからだ。

その証拠に、政府は国民全体の生活を豊かにすることよりも富裕層向けの減税と企業助成を行なってきている。これはもう政治的犯罪行為なのだが多くの国民がそのことに気づかないままでいる。大企業や富裕層がまず利益を受ければやがて中流層や最下層まで恩恵にあずかれるという"えせ経済理論"を唱える経済学者や政治家にまんまと騙されてしまっているからだ。トリクルダウン効果など幻想であることはアベノミクスの現状を直視すれば明らかである。

 「お金持ちは政治家になってはいけない」そう喝破したのは今年2月末に惜しまれながら任期切れで退任したウルグアイのホセ・ムヒカ大統領だった。彼は世界で最も貧しい大統領として知られている。1935年、貧国家庭に生まれたムヒカ氏は幼い頃は家畜の世話や花売りをして家計を助けていた。

1960年代に反政府ゲリラ組織に加入したが軍事政権に逮捕され13年間も収監されたこともある。軍事政権崩壊後の2009年の大統領選に立候補してみごと当選。今年初めまで大統領を務めてきた。

大統領になってもつつましやかな生活をし、給与の90%を慈善事業に寄付。理由は、貧しい人や困っている人を助ける企業家に自分のおカネを役立ててもらいたいからだという。個人資産は18万円相当のポンコツ自動車と郊外の質素な家だけ。大統領専用機など持たず、国際会議にはエコノミークラスを利用するか隣国の大統領機に便乗させてもらっていた。

 ムヒカ氏曰く:「おカネが好きな人は、ビジネスや商売のために身を捧げ、富を増やそうとするものです。しかし、政治とはすべての人々の幸福を求める闘いなのです」

なんとも素晴らしい発言ではないか。国民から絶大な支持を受けていたのも頷ける。年間に何千万円もの給与をもらい銀座の料亭で舌鼓を打っていてもさらにカネ集めに血眼になっている日本の政治家には彼の爪の垢を煎じて飲ませたいものだ。

ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツも「不平等は20世紀の資本主義の問題ではなく、むしろ20世紀の民主主義の問題である」と分析している。不平等は、経済と政治の領域でいずれも失望感を生みだしているのである。

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蟹瀬誠一著「60歳になった長男のお仕事」プレゼント企画

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みなさん、こんにちは。トレトレ編集部よりお知らせです。

トレトレブロガーでおなじみ、蟹瀬誠一さんの書籍出版を記念して、今回執筆された最新書籍「60歳になった長男のお仕事」を10名のトレトレ会員にプレゼントいたします。

蟹瀬誠一著書「60歳になった長男のお仕事」プレゼント

<内容紹介>
親の一人暮らし、認知症、介護、そして親が亡くなれば葬式から相続の手続き、墓、実家の片付けまで、60歳を過ぎた長男の「仕事」は大変だ。しかも自分自身の終活問題まで。
自身もそんな長男のひとりである著名な国際ジャーナリストが、自己の体験を背景に現代の家族と社会の問題を分析・整理し、深い共感をもって綴る新タイプのノンフィクション・エッセイ。

<応募方法>
・トレトレ会員に登録されている方は、プレゼントお申し込みフォームより必要事項をご記入の上、お申し込みください。

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※「応募企画」は『蟹瀬誠一「60歳になった長男のお仕事」プレゼント』を選択してください。

・まだトレトレ会員に登録されていない方は、こちらの専用フォームより会員登録を済ませたのち、上記のフォームよりプレゼントにお申し込みください。

<応募締切>
2015年10月28日(水)

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