蟹瀬誠一コラム「世界の風を感じて」

蟹瀬誠一(かにせ・せいいち)

国際ジャーナリスト/明治大学国際日本学部教授
(株)アバージェンス取締役
(株)ケイアソシエイツ副社長
1950年石川県生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、米AP通信社記者、仏AFP通信社記者、米TIME誌特派員を経て、91年にTBS『報道特集』キャスターとして日本のテレビ報道界に転身。東欧、ベトナム、ロシア情勢など海外ニュース中心に取材・リポート。国際政治・経済・文化に詳しい。現在は『リーダー&イノベーション・賢者の選択』(日経CNBC,サンテレビ、BS-12)、『マネーの羅針盤』(テレビ東京)のメインキャスター。カンボジアに小学校を建設するボランティア活動や環境NPO理事としても活躍。
2008年より2013年3月まで明治大学国際日本学部長。
趣味は、読書、美術鑑賞、ゴルフ、テニス、スキューバ・ダイビングなど。


書籍

Twitter

出演番組

おススメブログ

リンク用バナー

当ブログはリンクフリーです。
バナー画像はこちらをお使いください。

トレトレブログ

トレトレおすすめブログ

犯罪から市民を守る監視システムの理非曲直は?

  • 記事URL
  • はてなブックマーク

ある日、元米陸軍特殊部隊兵士だったリースは孤独な億万長者でコンピュータ技術の天才フィンチと出会い、殺人を未然に防ぐ手伝いをするようになる。

彼らが秘密裏に使ったのは9・11同時多発テロ後にテロ攻撃を予測するために米政府が国内の至る所に設置した監視カメラのデータを解析するシステム。

開発者であるフィンチはそのシステムが一般人を巻き込む凶悪犯罪も予測できることを発見し、被害者を救うことに人生を捧げる決意をした。それを実際に行う腕の立つ相棒がリースというわけだ。

じつは彼らは米国で大ヒット中のテレビドラマ『PERSON OF INTEREST犯罪予知ユニット』の主人公たち。もちろん物語はフィクションである。

しかし国民を密かに監視するシステムは現実に存在するのだ。米国西部にあるユタ州で今、巨大な国民監視システムが建設中だという。

国家安全保障局(NSA)によると、国防総省をサイバー攻撃から防衛することが目的の施設だと言うが、それだけだとは信じがたい。なぜなら来年9月に施設が完成した暁には、電話やEメールの通信内容はもとより、ネットでの検索、オンラインショッピングの記録、防犯カメラの画像など膨大な量の個人や団体の情報が集積される。まさに国民の活動が政府の監視下に置かれることになる。

政府はテロ防止のためには必要なシステムだと主張するが、人権団体などはプライバシーの「破壊」だと非難の声をあげている。

問題は集められた情報が誰によってどのように管理されているかだ。

ドラマに登場するフィンチはそのシステムを人命救助の為に使った。しかし権力の亡者と化した政治リーダーが己の私利私欲のために悪用しないという保証はない。それがまさに英国の作家ジョージ・オーウェルが小説『ビッグ・ブラザー』(1949年)で描いたタイトルと同名の独裁者の姿だ。

インターネットの普及によって私たちの生活は飛躍的に便利になったが、同時に日常的にプライバシーが脅かされる危険が存在していることを忘れてはいけない。ドラマ冒頭でフィンチは毎回次のように警鐘を鳴らしている。

「我々は見られている。政府の極秘システムによって常に監視されている」さて、日本はどうなのだろうか。

  • 記事URL
  • はてなブックマーク
トレトレ会員登録でもれなく3mBTCプレゼント!

国を憂う、領土を想う、政治に憂虞する

  • 記事URL
  • はてなブックマーク

尖閣諸島、竹島、北方領土。日本を取り巻く領土問題に変化が起きている。

理由ははっきりしている。

日本の政治経済が相対的に弱体化しているからだ。20年前には日本の8分の1程度のGDPしかなかった中国が今や米国に次いで世界第2位の経済大国に急成長し、お隣の韓国も破竹の勢いで経済発展を遂げている。

ソ連邦崩壊後に大混乱を極めたロシアも豊かなエネルギー資源をバネに急速に力を取り戻しつつある。対照的に、統治能力を失った日本の民主党政権は効果的な政策が打ち出せないまま、政治的にも経済的にも我が国を危機的状況に陥らせてしまっている。

その上、頼みの綱の米国との関係にも深刻なひび割れを起こし、隣国に付け入る隙を与えてしまった。ここは一日も早い政権交代を望むばかりだ。選択肢は自民党しかないから安倍晋三総裁の手腕が問われる。

国連演説で野田総理は領土問題に関して「どのような場合であっても国際法に従い平和的な解決を図る」と述べた。言葉は美しいが、現実には国際法で領土問題は解決しない。

ある国が国際司法裁判所(ICJ)に提訴しても提訴された側が「領土問題は存在しない」と一蹴すればそれまでだからだ。結局のところ、解決策は粘り強い交渉によって政治的合意を見つけ出すか武力衝突しかない。

憲法で国際紛争を解決する手段として武力威嚇・行使を「放棄」している日本にはしたたかな交渉しか選択肢がない。

ところが、歴史を振り返ると、これまでの交渉はほとんど政治家の思慮に欠けた発言で頓挫している。

北方領土交渉に関しては「面積等分論」も検討対象になるとロシアが柔軟姿勢を見せたにもかかわらず麻生首相が国会で北方領土をロシアが「不法占拠」していると述べたため振り出しに戻ってしまった。

メドベージェフ大統領が国後島を訪問した際には菅首相が「許し難い暴挙」と批判したためにロシア側が猛反発して、それまでの水面下での交渉が水泡に帰した。

国内向けの威勢のいい言葉はマスコミ受けするかもしれないが、外交交渉では百害あって一利なしということが多い。

反日デモなどの激しいテレビ映像に目を奪われるのではなく、ノンフィクション作家で歴史問題に詳しい保坂正康氏が指摘しているように、北方領土は歴史問題が中心、竹島は政治問題、尖閣諸島は資源問題、という本質的な違いを見極めて日本は戦略的な交渉を進めることが肝要だ。(終)


  • 記事URL
  • はてなブックマーク
トレトレ会員登録でもれなく3mBTCプレゼント!
300円相当ビットコインプレゼント
ビットコインクイーン名波はるか 2019年版・直筆サイン入り仮想通貨カレンダープレゼント
動画セミナー無料配信中!
アンケートに答えて500円相当のビットコインをゲット!
「これから始めるHSBC香港口座超入門書」2018年8月版
CCM香港 海外法人設立Wキャンペーン
トレトレ会員無料登録はこちら
トレトレLINE@公式アカウント登録
トレトレ公式facebookページ
TRADETRADE Twitter
香港ポスト
マカオ新聞
ビットコイン研究所

最近のブログ記事

月別アーカイブ

▲ TOPへ戻る

スマホサイトを表示