有言実行。
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ゴールデンウィーク中の為替市場では、日銀会合とFOMCを通過してドル円が一時160.72まで上昇した直後、日本政府・財務省による大規模な円買い介入が炸裂し、一気に155円台まで急落する大波乱となった。
片山財務相と三村財務官による度重なる警告が“有言実行”となる中、市場では今後の追加介入と日米協調の行方に注目が集まっている。
ゴールデン・ウィークも終わり、世の中は普段の生活に戻りつつあるが、為替市場ではこのゴールデン・ウィーク中に大波乱が起きていた。
先週終了した日銀政策決定会合とFOMC.では市場の予想通り、両者とも政策金利の変更は無く、3会合続けての据え置きとなった。
前者に於いては現状維持に対して反対票が3票投じられ、又物価見通しが大幅上方修正、という2点でタカ派的内容となったものの、成長見通しが下方修正という点ではハト派的とも取られ、又会合後の記者会見で植田総裁が、“中心見通し確度とリスクをもう少し確認したい。”などと慎重な姿勢を示したことを受けて、ドル円相場はじり高となり高値159.78と節目の160円に迫る勢いとなった。
1日後に終了したFOMC.に於いてもイラン情勢に伴うガソリン価格などの急騰を受け、物価高への懸念を強め、将来の緩和姿勢を示すことに反対する意見も出るなどしてタカ派的と取られ、両会合を終えて日米金利差縮小の思惑が薄れてついに節目の160円を上切ってゴールデン・ウィーク初日の29日には、160.45の高値を付けた。
そして此処から我が国政府・財務省の逆襲が始まる。
片山財務相は連休前の28日、閣議後の記者会見で、“為替について断固たる措置にかねてから言及している。日米財務相声明に従って一層緊密に連携し、行動する時は行動する。”と発言し、“大型連休中の為替対応の在り方について“ずっと24時間対応だ。”と述べて、ゴールデン・ウィーク中の介入を示唆した。
又、先週のレポートでも触れた、
“為替ディーラーの親睦団体である日本・フォレックス・クラブの夏の例会で、当時の為替責任者であった榊原元財務官(Mr.Yen.)が、“そろそろお盆が近付いて皆さんも夏休みをお取りになると思いますが、お盆で市場が薄くなった時でも介入を行う可能性が有りますから、心しておいて下さい。”
のエピソードを知ってか知らずか、
“外出の時もお休みの時もスマホを離さずに、と言うことだけ申し上げる。”と警告を発していた。
ついつい、笑ってしまった。
そして30日の午後、片山財務相が“いよいよ断固たる措置とるタイミング近付いている。”と第一弾を発し、そして三村財務官が
“常に投機的な動きが高まっている。
いよいよ断固たる措置をとる時が近付いている。
為替、最後の退避勧告。
米国のカウンターパートと連絡を取り合っている。”
と述べるとドル円相場は直ぐに160円を割り込んだが、そこにすかさず介入が入り、ドル円相場は暴落して155.57の安値を示現した。
当日の高値160.72から実に5円15銭の急落である。
実に天晴れな介入であった。
介入総額は約5兆円(約320億ドル)とも言われている。
現在、我が国の外貨準備は約1兆4千億ドル有り、その約2.3%を使ったことになる。
昔に比べれば、微々たるものであろう。
ドル円相場は介入後じり高となり157円台迄回復したが、恐らくみどりの日で休日の4日月曜日に少額、そして昨日の振り替え休日の6日に恐らく30日の半額位の介入を行い、何れも155円台にドル円をぶち下げた。
今までは“やるやる詐欺。”との揶揄も有ったが、今回はどうやら相当やる気の様である。
シカゴ・IMM.は先週28日の時点で前週から6億ドル買い持ちを増やして80億ドルの巨額のドルの買い持ちを保持しており、相当痛い目に遭った筈である。
一方我が国個人投資家は先週27日の時点で前週の8億ドルの買い持ちから10億ドル売り戻して2億ドルの少額のショートとなっていたが、聞くところによると多くが160.50で損切りを行って、介入で暴落が始まった折にはポジションは無かったと言われている。
此方は、相当がっかりした事であろう。

ゴールデン・ウィーク明けの本日の東京市場では連休明けの輸入決済手当のドル買いで156.52を付けた後156.03迄反落し、午後2時現在で156.30近辺で取引されているが、現在は正に財務省にとっては正念場であろう。
“介入は出ない、出ても効果は知れている。”と言っていた連中の怨嗟の声が聞かれるが、そんな物は知った事ではない。
片山財務と三村財務官が有言実行を行っただけである。
来週月曜日に米国財務長官のベッセント氏が来日して、高市首相と片山財務相と会談する予定である。
間違い無く為替問題も討議される筈である。
今回のゴールデン・ウィーク介入に関しては、当然ベッセント財務長官の了解も得ている筈で、会談後に長官がどの様なコメントを発するかが注目される。
今回の介入に対してネガティブな発言が為されるとは考えられず、ベッセント財務長官が“米国も今回の日本の財務当局の行為(介入)をEndorse.する。(支持する。)と発言すれば、大きくドル安&円高が進む可能性が有る。
その時に追い掛けて介入を行えば、年初に付けた152円台迄の回復は難しくはなかろう。
是非とも頑張って頂きたいものだ。
今週のテクニカル分析
見立てはドルの更なる下落を予想。158.50を上切ったら要注意。
今週のレンジ


今週のレンジ
ドル円:153.00~158.00
ユーロ円:181.00~186.00

酒匂隆雄 (さこう・たかお)
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
公式ブログ:酒匂隆雄が語る「畢生の遊楽三昧」
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