新規設定ファンドは買わない方が良い?
> 無料のFX口座開設でお肉・お米のいずれかゲット!
経済ジャーナリストの鈴木雅光氏が、新規設定ファンドを購入する際の注意点を解説。既発ファンドとの違いや、テーマ型ファンドに潜むリスクを踏まえ、投資判断で確認すべきポイントを分かりやすく紹介します。
この記事で分かること:新規設定ファンドと既発ファンドの違い/アクティブ型ファンドの選び方/テーマ型ファンドを購入する際の注意点

投資信託を購入する場合、新規設定ファンドを買うのか、それとも既発ファンドを買うのか、という選択があります。既発ファンドとは、運用がスタートして一定期間を経ているファンドのことです。
現在、国内で設定・運用されている投資信託の多くは「追加型」といって、運用開始後も自由に追加購入ができるタイプが主流となっています。そのため投資信託を購入する際は、新しく設定される新規設定ファンドだけでなく、過去から運用されている既発ファンドも選択肢に入ってくるのです。
では、新規設定ファンドと既発ファンドのどちらを選べば良いのでしょうか。
これはファンドのタイプによって違ってきます。
日経平均株価などの株価インデックスをベンチマークとして、それに連動するポートフォリオを組んで運用するパッシブ運用型のファンドであれば、新規設定ファンドを選んでも特に問題はありません。同じベンチマークのパッシブ型ファンドで若干、運用成績に差が生じるケースも見られますが、基本的には誤差の範囲内に収まるのが普通です。同じベンチマークであれば、運用会社が違うことでリターンに大きな差が生じることも、ほとんど起こりません。
一方、問題になるのがアクティブ型ファンドのケースです。アクティブ型ファンドは、運用会社によってリターンに大きな差が生じます。同じ日本株を投資対象にしたファンドでも、運用コンセプト、テーマ、組入銘柄、リスク管理、トレーディング技術など、リターンを左右する要素が数多くあり、その違いがリターンに影響を及ぼします。

とはいえ、これは誤解のないように強調しておきますが、どれだけ優れた運用能力を持つアクティブ型ファンドでも、マーケットが大きく下げている時にプラスのリターンを維持するのは、基本的に不可能です。ベンチマークの下落率に比べて若干、ファンドのリターンの下落率を小さく抑えることは可能ですが、マーケット全体が下落すれば、アクティブ型ファンドのリターンもマイナスになります。
このようにアクティブ型ファンドは、さまざまな要因でリターンに差が生じます。したがって、自分のポートフォリオにアクティブ型ファンドを組み入れる際には、候補となっているファンドが過去、どのようなリターンを上げてきたのか、リターンがマイナスになった時、損失は自分が許容できる範囲で収まるか、あるいは同じ資産クラスに投資する他のファンドに比べて、過去のリターンは高かったのか、それとも低かったのか、といった点をチェックする必要があります。
つまりアクティブ型ファンドを選ぶ際には、過去の運用データが必要不可欠であり、だからこそ既発ファンドを選ぶことが肝心になります。
逆に、アクティブ型ファンドを新規設定時に買うとどうなるでしょうか。
一番の問題点は、過去の運用成績が全く分からないことです。まだ運用がスタートしていないファンドを買うのですから、過去の運用成績などあるはずがありません。つまり、そのファンドが、どの程度のリスク・リターンのプロファイルを持っているのかが分からないまま、購入するかどうかを判断しなければならないのです。これは、投資対象を選ぶうえで、かなり危険です。
とはいえ、金融機関も商売ですから、あの手この手で新規設定ファンドを販売しようとします。
そのひとつの方法がテーマ型ファンドの新規設定です。

テーマ型ファンドとは、「エンタメ・コンテンツ」とか「人口知能」、「半導体」といったような、特定のビジネスや業種、あるいはマーケットで話題になっているテーマに関連した株式だけでポートフォリオを構築して運用されるアクティブ型ファンドです。新規設定ファンドの場合、過去の運用成績を示すことはできませんが、テーマ型ファンドは今、マーケットで話題になっているテーマをファンド名に掲げて販売できるため、期待感から買いやすいという面があります。そのせいか、ここ最近、新規設定されるファンドのなかに、テーマ型ファンドがちらほら顔を覗かせるようになりました。
ただしテーマ型ファンドは、そのテーマがマーケットで話題にならなくなった時点で、成績がピークを打つ恐れがあります。株式市場は常に新しいテーマを物色していますから、話題になっている間は高いリターンが期待できる反面、そのテーマが材料出尽くしになると、リターンが上がりにくくなるのです。
リターンが上がらなくなると、今度は解約が増えてくる恐れがあります。解約が増えて資金流出が止まらなくなると、場合によっては繰上償還されてしまい、長期保有が出来なくなることも考えられます。そういう意味でも新規設定ファンド、とりわけテーマ型ファンドについては、慎重に購入の是非を考えるべきでしょう。

鈴木雅光(すずき・まさみつ)
金融ジャーナリスト
JOYnt代表。岡三証券、公社債新聞社、金融データシステムを経て独立し(有)JOYnt設立し代表に。雑誌への寄稿、単行本執筆のほか、投資信託、経済マーケットを中心に幅広くプロデュース業を展開。
> 無料のFX口座開設でお肉・お米のいずれかゲット!
