若林栄四 ニューヨークからの便り

若林栄四(わかばやし・えいし)

1966年東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)入行。シンガポール支店、本店為替資金部及びニューヨーク支店次長を経て勧角証券(アメリカ)執行副社長を歴任。現在、ニューヨークを拠点として、ファイナンシャル・コンサルタントとして活躍する傍ら、日本では株式会社ワカヤバシ エフエックス アソシエイツ(本邦法人)の代表取締役を務める。

【著書】
・黄金の相場予想
・世界一やさしい図解FXの教科書
・異次元経済 金利0の世界
・富の不均衡バブル
・etc

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ドナルド・ジョン・トランプという恐怖

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ヒラリー・クリントンが先週のウォール・ストリートのファンドレイザー(選挙資金集めのパーティー)でトランプ支持者のことを"the basket of deplorables"(嘆かわしい人たち)と呼んだことが問題になっている。

クリントンはそれに続いてこの人たちの半分はracist(人種差別主義者)、sexist(性差別論者)、xenophobia (外国人排斥者)、obamaphobia(オバマ大統領排斥者)だと口をきわめて非難している。

このファンドレイザーでは献金してくれる身内の人たちの集まりなのでどうしても気が緩み失言が多くなる。

共和党支持者から猛烈な抗議の声が上がり、さっそく"I am deplorable"と大書したTシャツを着て街を歩くトランプ支持者がテレビで報道されている。

クリントンも言いすぎた-候補者をけなすのは良いが選挙民を侮辱するのはまずい-と反省、その後謝罪を余儀なくされた。

一部選挙プロの間では、これがクリントン苦戦(あるいは敗北)の決定打となるのではないかとコメントする人もいる。

2008年にはオバマ候補がやはりサンフランシスコのDonor (献金者)の集まりで、ラストベルト(錆びついた工場群が並ぶペンシルバニアあたりの不況の町)の人々(主に白人)について"cling to guns or religion or antipathy to people who aren't like them"(銃規制に反対―狩猟と称して銃にしがみつく、また仲間内の教会の集まりに熱心で、自分たちと違う人種に反感を持つ―黒人排斥の集団)とコメントして大問題になり、謝罪に追い込まれている。

仲間内ではどうしても油断してしまうのである。

2012年の選挙ではロムニー候補がフロリダのDonorの集まりで、"47%の人々は政府に依存して生活している。彼らは犠牲者だと自分たちのことを思っている。(主に黒人貧困層を示唆した発言)私の仕事はこれらの人々について心配しないことだ。(政府援助を切り捨てるとの暗示)"の発言を隠しテープで取られ、それが公開されて一気に彼の敗北を決定づけたこともある。

こうしてファンドレイザーは、候補者の鬼門となる可能性があるが、選挙資金を集めるためにはこれをやらざるを得ない。

トランプは選挙戦の初めは他人の金に頼らないと言っていたが、選挙戦が本格化して、やはりファンドレイザーに頼り始めている。プレスは完全にシャットアウトである。

仲間内だけではなく公開の席上でありながら、ありとあらゆる暴言をまき散らすトランプが、報道陣をシャットアウトした席上でどんなにひどいことを言っているのか、想像しただけでも寒気がする。

そんな奴が決勝戦まで残る今回の米国大統領選挙の怖さは今まで、初めて経験する恐怖である。

トランプが、クリントンとの差を縮め始めた途端の金融市場の動揺は、常識的な一般人が感じる恐怖の現れだろう。

因みに9月15日現在の選挙専門ウェブ"fivethirtyeight"による候補者の勝利確率はクリントン65%、トランプ35%である。


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