日銀金融政策決定会合では大きなサプライズはなく予想通りの結果に終わりました。0%程度に誘導している長期金利を"柔軟"に調節することで、金融機関の収益悪化や国債市場の取引減への副作用軽減に配慮し、また、6兆円規模の上場投資信託(ETF)の買い入れ額を変動させること、TOPIXなどに連動したETFの購入を増やして日経平均株価に連動したものを減らすことなども決定しています。短期金利-0.1%、長期金利を0%程度とする政策金利は据え置いており、超低金利政策維持の姿勢には変わりありません。
ドル/円相場はこれを受けて一瞬110.75近辺まで円高方向への動きが見られましたが、長期金利が下げに転じたことや、長期的な金融緩和姿勢に変更がないことから、111.40台まで戻す展開となっています。現状は110.80-90の下値抵抗と111.40-50の上値抵抗を抜け切れていません。111.50超えで終え112.00超えの抵抗をトライする動きが強まり易くなります。
今日のドル買いは110.90-00で買って110.40で撤退としていますが、この時間からは押したところを買うのはやや危険でしょう。ドル売りは111円台を売って111.70で撤退するか112.20-30超えの戻り待ちとしています。この場合の損切りは113.10で撤退です。
一方向へ動く可能性が高くなっているので、売り買いともに慎重に。110.50割れで終えた場合は下方向へのリスクが高くなります。短期トレンドは113.10-20の抵抗をクリアしない限り、ドルの下落リスクにより警戒が必要です。
ユーロ/ドルはレンジ内から抜け切れていません。下値抵抗を守っていますが1.1810-20の抵抗を実体ベースで上抜けて来るまでは飛びつき買いにも注意が必要です。買いは1.1610-20の押し目待ちとしています。短期トレンドは1.1550割れでニュートラルな状態に戻します。売りは様子見か1.1760で一旦撤退です。
ユーロ/円は陽線引けとなり、この足が一旦下抜けた129.40-50の抵抗を上抜けて、下値リスクが改善されています。一方で132円超えで終えない限り、上値余地もまだ拡がり難いでしょう。買いは様子見です。売りは130.60-70で戻り売り。損切りは131.60で撤退です。
ポンド/ドルは小陽線で終え、上値トライの可能性に繋げていますが1.3200-10の抵抗を上抜け切れていないのでこれにぶつかる可能性にも注意が必要です。買いは1.3070-80の押し目待ちとしています。損切りは1.3000割れ。売りは1日様子見です。強い上値抵抗は1.3240-50、1.3310-20にあります。
ポンド/円は小幅続伸となりましたが、トレンドが弱気の中にあるので買いは様子見です。売りは147.60で一旦撤退としていますが、これが付いた場合でも150円超えで越週するまでは下値リスクにも警戒が必要です。
豪ドル/円は81.80-00の強い下値抵抗を守って上値トライの可能性に繋げていますが84円超えで越週するまでは基本は戻り売りの流れと見ています。買いは様子見です。売りは83.10で一旦撤退です。