酒匂隆雄の「為替ランドスケープ」 

ドル円相場は膠着状態

2026/04/13

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ここ数週間、158円の少し下と160 円の少し上との間でのレンジ取引が続いているドル円。理由として為替市場がアメリカとイランの交渉を見守りながら、停戦交渉が提案されると原油価格の低下と共にドルを売り、交渉が上手く行っていないと判断すると原油価格の上昇と共に“有事のドル買い。”と称してドルを買っている状況が挙げられる。

2026年4月13日号

ドル円相場はここ数週間、158円の少し下と160 円の少し上との間でのレンジ取引が続いている。

その理由としては為替市場がアメリカとイランの交渉を見守りながら、停戦交渉が提案されると原油価格の低下と共にドルを売り、交渉が上手く行っていないと判断すると原油価格の上昇と共に“有事のドル買い。”と称してドルを買っている状況が挙げられる。

ファンダメンタルズも何も有ったものではないが、今は両者の交渉継続の成り行きを見守るしか無い。

最新のニュースによると、週末に米国とイランの代表団が仲介国パキスタンの首都イスラマバードで行われた協議は決裂したが、交渉は続けると言われている。

イランはこの結果を見てホルムズ海峡を封鎖すると言うが、アメリカは今朝方ミサイル駆逐艦を2隻通過させたらしい。

イスラエルに乗せられて一方的に戦争を始めたトランプだが、思わぬイランの反撃と共和党やアメリカ国民の厭戦機運を見て、早々と戦争を終わらせたがっているのだろうが、最高指導者を殺され、国内の重要なインフラ施設を破壊されたイランとしては、そう易々と引き下がる訳にも行かないのであろうか。

イランはホルムズ海峡を封鎖すると言い、アメリカも自らが海峡を封鎖すると脅かす。

残念ながら、今はこのアメリカとイランの交渉状況を見守るしか無く、手の打ち様が無い。

すっかりファンダメンタルズは蚊帳の外になってしまったが、今日の午後3時15分に予定されている植田日銀総裁の、信託協会大会での挨拶内容に関心が高まっている。

3月に開催された政策決定会合の主な意見では、“基調的な物価上昇率が2%を超えて上昇し続けることは避けるべき。”としつつ、“経済・賃金動向に大きな崩れがなければ、躊躇なく利上げを進める必要がある。”とのタカ派的な見解が示されており、また赤沢経済産業相は12日、イラン情勢悪化に伴う物価高騰対策として、円高につながり得る日銀​の金融政策は“一つの選択肢としてあり得ると思‌う。”と述べた。

4月27日~28日に予定されている政策決定会合に於いて利上げに踏み来るか、或いは4月は兎も角近い内に利上げを行う事を仄めかすのかが注目される。

個人的には、今月利下げと共にドル売り&円買い介入を行えば、一気に現在の“行き過ぎた円安。”が是正されると思うのだが、これは筆者のポジション・トークとお取り頂きたい。

今朝、筆者も以前コメンテーターとして出演していたテレビ東京の“モーニング・サテライト。”に黒田元財務官、前日銀総裁が出演され、珍しく為替に関して発言されていた。

黒田さんはお偉いお役人にしては極めて洒脱な方で、時々お目に掛かると、“どう、儲かってる?”と平気で冗談を仰る方であった。

黒田さんは今朝の番組で、

-160円に近い為替レートは、やっぱり円安に振れ過ぎている。

-120~130円ぐらいが良いところ。

-利上げは円安に対応しているのではなく、物価に対応している。

-金利格差論は信用しない。

と述べられた。

僭越ながら、筆者も全く同意見である。

自らの経験から言うと、大蔵省、現財務省OB.、しかも大物の方々は、現職の財務官と大きく違う意見を述べる事は無い。

まあ、それが先輩としての礼儀と言うものなのであろうか?

筆者の介入待望論は変わらない。

どうやらシカゴ・IMM.は全く見方を変えておらず、先週は前週から16億ドル買い増して、ネットで73億ドルの買い持ちポジションを保持している。

162円を狙っているのであろう。

片や我が国個人投資家も160円台を目前にしてドルの売り持ちを6億ドル減らして4億ドルの売り持ちに減らしている。

介入期待で、恐る恐るドルの売り持ちを維持していると言う事か?

今週のテクニカル分析

先週と同じで膠着状態を反映してレンジを想定。

160.50を上切れば更なる上昇、158.50を下切れば更なる下落を見込む。

今週のレンジ

ドル円:155.50~160.50
ユーロ円:183.00~188.00

酒匂隆雄

酒匂隆雄 (さこう・たかお)

酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。


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