酒匂隆雄の「為替ランドスケープ」

酒匂隆雄の「為替ランドスケープ」
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酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年11月号
2022/11/01日銀政策決定会合が終了し、予想通り日銀は大規模な金融緩和政策を維持する方針を決めた。
2022年度の物価上昇率の見通しを前年度比2.9%とし、これは政府・日銀が掲げる物価目標である2%を上回るが、黒田総裁は現在の物価上昇は一時的として"今すぐ金利引き上げや出口が来るとは考えていない。"と言い切る。
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酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年10月号
2022/10/013月から一方的にドル高&円安の動きが続く中、ついに日銀(正確には財務省。)が9月22日(木)に24年ぶりとなるドル売り&円買い介入を実施した。
その額は2兆8382億円でドル売り&円買いの1日の介入額としては過去最大規模であった。
その効果は絶大で介入当日、ドル・円相場は高値145.90から安値140.35へと5円55銭暴落した。
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酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年9月号
2022/09/01ドルの上昇が止まらない。
ドル・円相場は今朝の東京市場で24年ぶりの円安水準となる高値139.66を示現した。 -
酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年8月号
2022/08/017月は6月に引き続きFOMC(公開市場委員会)による二度目の0.75%の大幅利上げが行われ、日米金利差拡大によりドル・円相場はさらなる上昇を遂げるのかと思いきや、7月14日に付けた139.39を高値としてずるずると値を下げ、月明けの本日安値132.07を示現した。
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酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年7月号
2022/07/016月10日に発表になった5月の米国消費者物価指数(CPI.)を受けて、市場に激震が走った。
市場予想の+8.3%を大きく上回る+8.6%となり、3月の+8.5%から4月の+8.3%への下落を見て米国のインフレ傾向は頭打ちしたのではないかと思われていた矢先の大幅な物価上昇であった。 -
酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年6月号
2022/06/013月まで暫く続いた115円を挟んでのレンジ取り引きから抜け出して5月に入って一気に凡そ20年ぶりのドル高水準となる高値131.34まで上昇し、"135円、いや140円もあり得る。"と騒がれたドル・円相場が調整に転じ、一時126.36の安値まで下落した。
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酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年5月号
2022/05/02先週号で"有事の際の円買い。"が通用しなくなり、ゲーム・チェンジが起きて円安が進んでいると述べたが、その勢いは止まらず先週ついに130円の大台をも突破して高値131.25を示現した。
3月からの日足チャートを見るとこの2ヶ月間に何日かは陰線(終値が始値を下回る。)が見られるが、じわじわと114円台から130円台まで値を上げていることが分かる。
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酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年4月号
2022/04/01ドル・円相場が大変なことになっている。
ファンダメンタルズ(日米金利差や景況感の違い)に則ったドル高&円安の動きと地政学的リスクの増大(特にウクライナ情勢の悪化)によるリスク・オフ(投資家が保有債権の圧縮と新規投資を控える。)による円買いから来るドル安&円高の動きが拮抗して年初から115円を挟んでのレンジ相場が続いていたが、3月11日にレンジの高値であった116.50を上切ると3月28日に高値125.08を付けるまで2日間を除いてあれよあれよと言う間に16日間上昇した。 -
酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年3月号
2022/03/01ついにロシアがウクライナに侵攻した。
中国・習近平国家主席とロシア・プーチン大統領との間に"北京オリンピックが終わるまではウクライナへの武力侵攻はしない。"との密約があるとの憶測があったが、正に北京オリンピックが終了した翌日の21日にロシアが新ロシア派武装勢力が独立を宣言していたウクライナ東部の二つの人民共和国の独立を認めたことにより一気にリスク・オフの動きとなり、世界中の株式市場で株価が大幅に下げ、"有事の買い"と言われるドル、スイス・フラン、そして円が買われた。 -
酒匂隆雄の為替ランドスケープ 2022年2月号
2022/02/01先月、日米中央銀行が金融政策を決定する日銀政策決定会合とFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催され、前者では既存の超金融緩和政策の継続が決定され、後者では
-テーパリング終了後の3月のFOMCから利上げを開始する。
-1回に0.5%の大幅利上げや5月のFOMCでの連続利上げを否定するものではない。
-毎回のFOMCでの利上げの可能性も排除せず、QT(Quantitative Tightening)=量的金融引き締めを開始する。
などが決定された。