
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
表は名前と「JAPAN AIRLINES」とあり、裏は「JAL GLOBAL CLUB. JAPAN AIRLINES.」。そしてご丁寧に「純銀」と刻印してある。
同封されている手紙を見ると「グローバル・クラブにご入会されて以来、ご搭乗マイルが100万マイルを超えましたので、JGC Five Starメンバーとしてお迎えし、幾つかの特典を差し上げます。」と書いてある。
確かにホーム・ページを見ると、今迄に111万4312マイル搭乗しており、これは地球を約44.7周、月まで約2.3往復、そして搭乗時間は約2,971.5時間に相当するのだそうだ。
嬉しいのは、現在70万マイル超あるマイレージの有効期限を廃止し、そのマイレージを家族に継承させてくれると言う点である。

ご存知の様に、通常マイレージは年間10万マイル以上飛んでダイヤモンド会員にならないと、確か搭乗後2年までだったと思うが期限切れしてしまう。それを、「有効期限はありません、しかも家族が使えます。」と言ってくれているのだ。最近は出張が減って年間10万マイルを達成するのは難しくなっている筆者には実に嬉しいオファーである。
JAL.さん、有り難う!
ところで注目の次期米大統領を選ぶ選挙が約ひと月弱に迫り、クリントン氏とトランプ氏とのテレビ公開討論も白熱を帯びてきたが、今のところクリントン氏が優勢を保っているらしい。先々週アメリカに居て、友人のアメリカ人たちの意見を聞いてきたが、どうもはっきりしない。彼らのほとんどが金融関係に携わっていて共和党員なのだが、「トランプは嫌だ。」と言う。そして勿論「クリントンはもっと嫌だ。」と言う。
「だけどどっちかに投票しなくっちゃいけないんだろ?」と聞くと「That is the problem.」(それが問題なんだ。)と言う。こう言った一般人のみならず、有力な国会議員を含む共和党員がトランプ氏に投票しないと言う事で、「トランプ大統領は無し。」と市場は判断して、金融市場は「危機的状況にはならない。」と判断して株価は上昇し、ドル円も多少上げたが英国のEU離脱の国民投票のケースもあり、未だ予断は許さない。
クリントン氏とトランプ氏共に嫌われていて、「あっちの方がより美しくない。」と言う『不美人投票』の感がするが、何れにせよ何方かが次期米国大統領になると言う事は我々も無関心ではいられまい。次の公開討論でのバトルに注目致しましょう。

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
