
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
世の中、ゴールデン・ウィークの真っ最中。
今年は5月1日(月)と2日(火)に休みを取ると9連休となって『大型連休』と呼んでいるそうだ。
テレビのニュースでも東名高速や中央道の下り線の混み具合を紹介しているが、(悪いけど)皆さん何であんなに混んでいるのにわざわざ出掛けるのか不思議でしょうがない。渋滞に嵌まりに行く様なものだけではないのかなあ?(もし皆さんの内何方かがそうであればご免なさい。)
そうか、考えてみると日本の会社にお勤めだと好きな時に休暇が取れないと聞くので、つい皆さん一緒のタイミング(例えばゴールデンウィーク)で出掛けざるを得ないのか?
筆者は永らく外資系の金融機関に居たので休暇を取るのは何時でも自由。もちろん、皆が一斉に同じ時期に休暇を取ると仕事に支障を来たすので、年初に回覧板を回して休暇を取りたい日にちを確保する。記憶が定かではないが、確か休暇は合計4週間で少なくとも2週間は連続して取らなければならない規則があった。
「2週間も連続して休暇が取れていいなあ!」とお考えであろうが、なーにこれは銀行が性悪説に則って決めており、その背景には「社員が悪い事をしていても2週間留守をすればその間にその悪い事を見付ける事が出来る。」と言うもので、決して社員の事を思っての事ではないのだ。
筆者はトレーディング・ルームで一番偉かった(?)ので、まず自分で大体6月と12月頃に2週間ずつマークして先取りした。なので、世の中が混むゴールデンウィークやお盆に休暇を取る事は無かった。そして「休暇を取るのは労働者の権利だ!」と主張して合計4週間分きっちり休暇を消化し、一日たりとも翌年に繰り越すことは無かったな。
部下にも「必ず休暇を取る様に。」と勧めていた。ある時若くて独身の男が「一人で家に居ても何もすることが無いので来年まで休暇を繰り越しても良いですか?」と聞いて来た時は「駄目。近くの公園にでも行ってぼーっとしていろ。」と言ったら暗い感じになっていた。彼奴、本当に公園でぼーっとしていたのかなあ?
ところで、昨日用事があって東京に出掛けたのだが、このゴールデン・ウィーク中に困ったことが起きる。それはペーパー・ドライバーがここぞとばかりに我が物顔で高速道路(首都高速を含む)を走ることである。この人達、本当に運転が下手である。レーンの真ん中を走らないで右に寄ったり、左に寄ったりしている。危なくて仕方ない。それと無駄に車間距離を取ったり、逆に車間距離を詰め過ぎたりしてこれまた危なくて仕方ない。無駄に車間距離を取っているドライバーは例外無く後ろを見る為のルーム・ミラーを見ていない。
『我が道を行く。』運転をしているのでこの様なドライバーが運転する車には成るべく近寄らない方が宜しい。そうだ。普段も『サンデー・ドライバー』と言って日曜日にだけ運転するドライバーも危ない。皆で気を付けましょうね!
さあ、今日も暇だなあ。近所の中華料理店にサンマーメンでも食べに行くとするか...

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
