
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
まず、真面目な為替の話。
先週も為替相場は荒れた。
その理由はただ一つ。株式市場が荒れたから。
日経平均株価は終値ベースで火曜日はマイナス433円、水曜日はプラス1,343円、木曜日は一旦1,000円近く下げた後マイナス471円に戻したりと乱高下した。ドル/円相場は相変わらず株価の動きに連動して動く傾向が有り、高値121.32安値118.79でこちらも結構動いた。
そこそこ動いてくれるとそれだけ利益チャンスが増えるのだが、動く理由がファンダメンタルズ(経済的基礎要因)やテクニカル要因では無く、株価次第では性質が悪い。今週は注目のFOMC(※)が開催され、今月利上げ無し、或いは有りかが判明する。FOMCの後に少しは落ち着いてくれればいいのだが。
※FOMC 【Federal Open Market Committee】
連邦公開市場委員会。アメリカの中央銀行にあたる「FRB(連邦準備制度理事会)」が定期的に開く、金融政策の最高意思決定会合(機関)をいう。

先週の畢生遊楽三昧で昔の趣味をご披露し、今はワインだけが趣味と言えば趣味であると申し上げ今週はワインの話をする積りであったが、ひょんな事から車の話をもう一度。
古くからの友人であるS氏が金曜日に急遽来日されると言う。
彼が所有されているランボルギーニ・アヴェンタドールの走行会が開催されるのでそれに参加するのと、その後希少なモデルである「SVロードスター」のお披露目が行われるので"一緒に参加しませんか?"と誘われた。
もうスポーツカーへの興味は失せているのだが、ランボルギーニは違う。"私のランボに乗ってもいいですよ"とのお許しを頂いているのだが、恐れ多くていまだに運転した事は無い。
さてそのお披露目の場であるが、新宿に在る聖徳記念絵画館と言うどでかい会場で、その迫力にはたまげた。そこに50台くらいのランボルギーニが集まっており、"これ全部でナンボするんだろう?"と下衆な勘繰りをしてしまった。
さて、今回初お目見得したSVロードスターであるが、限定生産数500台で馬力は何と750馬力!
私が所有していたNISMO. 380 RS.は500馬力のNISMO.380 RS-C.と言うレーシング・カーを街乗り用に380馬力にディチューン(意図的に馬力を落とす)したもので、滅茶苦茶速かったが、これの約2倍の馬力を保有し、最高時速は350キロに達する。


販売価格はヨーロッパでは357,000ユーロ(約4,900万円)で、米国では53万75ドル(約6,400万円)だそうだ。何で75ドル?
はて、日本での価格はいくらなんだろう?
私のもう一人の友人はレクサスLFA.のニュルブルクリンク仕様を所有していて、それは4,500万円したそうであるが、どうせ車を買うならこの様なスーパーカーを買いたいな。そして買えないから"もう車は止めた"と開き直っているのである。
来週こそは唯一の趣味のワインの話を致します。


酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
