
国内外の銀行で為替ディーラーとして活躍され、その華麗な取引手腕から「貴公子」と称された酒匂隆雄さん。為替ディーラーの第一人者の顔とは別に、レーシング、海外旅行、ワイン・グルメに温泉旅行と、様々な趣味をお持ちで、人生を楽しく過ごすことに関しても一流人です。
このコンテンツでは、楽しい話題や日々の生活、たまには為替マーケットについて語っていただきます。
毎週月曜日に東京に出掛ける用事があるのだが、日曜日の夜になると「えーっ、明日はもう月曜日か?!」と憂鬱になってしまう。
そして恥ずかしながら記憶力減退の激しいこと!新しい電話番号なんて元々覚える気は無いから三桁しか覚えられないし、下手をすると一昨日の晩に何を食べたかを思い出せない。
「えっとー、先ず昨日何を食べたっけ?」と順番に手繰り出さないと記憶が出て来ない。
人の名前と顔も駄目ですね。どっかで会った様な記憶は有るが、何処の誰様かは分からない。まあ一番無難なのは取り敢えず「こんにちは」と愛想笑いをしておけば失礼は無い。
この前マイカル本牧に文房具を買いに行ったら前から知った顔の人が歩いてきたので咄嗟に会釈をしたら陶芸帰りのウチのカミさんだった。
「ばっかじゃないの!」と言われて普段は偉そうにしている亭主の面目丸潰れであった。

歳を取ると人間丸くなると言うが、どう言う訳か筆者はその逆である。元々若い頃からキレやすく物凄く短気であったが、最近益々よくキレる。断わっておくが最近話題の「わからんちん」のボケ親父(よく酔っぱらって暴れる親父が話題になりますよね)ではない。
若い頃もキレまくっていた訳ではない。これでも元銀行員、あるレベルまでは我慢に我慢を重ねるが、ある一線を越えるとブチ切れる。「ジキル博士とハイド氏」と言うあだ名を付けられたこともある。
注:ジキル博士とハイド氏・・・「二重人格を題材にした代表的な小説であるといわれる。そのため、解離性同一性障害(旧称・二重人格)の代名詞として、『ジキルとハイド』という語が使われる事もある
まあ一言で言うと理不尽なことが許せない。ルールを守らない奴(だからあちゃらの国の人達が嫌いだ)。挨拶を返さない奴(挨拶のみならずメールにも返事しない奴は許せん)。弱い者いじめする奴(サービスを提供してくれる人達に悪態付く奴も許せない)。馬鹿なくせに偉そうにする奴(某飛行機会社のファースト・クラス・カウンターでの出来事はお話しました)。
いっぱい居ますよね、こういう奴ら。こんな連中を見ると我慢出来なくなっちゃうんですよね。最近は物騒な物を持っている奴らが多いと聞くので、一応いざと言う時の護身術は心得ている。(でも実際に切った、張ったになるとやられちゃうかな?)
さてドル・円相場は100~102.50のレンジ相場から俄かにアメリカ利上げ&日本追加緩和期待が高まって金曜日には高値104.31を付けた。アメリカの長期金利が利上げ期待で急上昇して過去半年の相関関係を見ると106~107円くらいまで戻しても不思議ではない様な形に成ってきたが、此処で一部欧州銀行の金融危機問題が浮上してきた。
かつては超一流銀行と呼ばれたドイツやスペインの大手銀行が大量の不良デリバティブ商品を抱えており、Brexit後に更に損失が膨らんで、「にっちもさっちも行かなくなって」もしかしたらリーマン・ショックよりも深刻な状況となり、史上最悪の世界的な金融パニックを起こすとも言う人達も出てきたのである。
注:デリバティブ・・・「金融理論におけるデリバティブ(derivatives)とは、より基本的な資産や商品などから派生した資産あるいは契約である。金融派生商品(Financial derivative products)とも言われる)
こうなるとアメリカの利上げどころではなくなる可能性もある。日銀の追加緩和はよく分からない。あれだけ金融緩和を行っても物価は上がらず、景気は良くならず、これ以上の緩和を行ってもどれだけ効果が有るかは疑問だ。もし、もしですよ、アメリカの利上げが無く、日本の追加緩和が無ければそれを期待して上げたドル・円が下がると考えるのは難しくはない。暑い夏は終わったが、熱い相場は続きそうである。
皆さん、頑張りましょうね!!

酒匂隆雄 さこう・たかお
酒匂・エフエックス・アドバイザリー 代表
1970年に北海道大学を卒業後、国内外の主要銀行で為替ディーラーとして外国為替業務に従事。
その後1992年に、スイス・ユニオン銀行東京支店にファースト・バイス・プレジデントとして入行。
さらに1998年には、スイス銀行との合併に伴いUBS銀行となった同行の外国為替部長、東京支店長と歴任。
現在は、酒匂・エフエックス・アドバイザリーの代表、日本フォレックスクラブの名誉会員。
