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コロナショックと株価【田嶋智太郎×川口一晃】
公開日:2020年9月24日

特別対談の2回目は、経済評論家の田嶋智太郎さんをお迎えしました。新型コロナウイルスによって注目されるニューノーマルの時代。そこで注目される企業、セクターは何なのか。米国の株高はいつまで続くのかといった点について伺いました。

コロナ禍は新たなスタイルをもたらした

川口:新型コロナウイルスのパンデミックは、世界経済、日本経済にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

田嶋:もともと主要国の金融政策が極めて緩和的だったところから、コロナの影響で超緩和に移行し、経済バブルの火種に一気に火がつけられた印象を受けています。恐らくこの先、世界中の経済がバブルの様相を呈していくと見ています。その1つの現象が、昨今の米国を中心とした世界的な株高だと思います。

川口:コロナの影響で世の中がもう元の状態には戻らないのではないかという意見もありますが、そこはどうでしょうか。

田嶋:良い意味で元に戻らないと思います。世の中で言われているニューノーマル、新常態の中で、私たちがこれまであまり注視してきたことのないようなところに、いきなりスポットライトが浴びせられました。テレワークの普及や、それを含めた抜本的な働き方改革が加速し、あの行政ですら判子文化を見直すのと同時に業務改革を進めており、それが国全体の経済にとってプラスになってきます。

そして何よりもDX(デジタルトランスフォーメーション)が進展し、小売業などはEC化の流れが強まっています。方向性としてはどの企業も目指していたのですが、現実を目の前にしてなかなか動けなかったところに新型コロナウイルスのパンデミックが起こり、一気に動きが加速しました。世の中は新常態のもとで良くなっていくと見ています。

大統領選と日本株

川口:米国の大統領選挙については、どのようにみてらっしゃいますか。

田嶋:勝敗を左右するのはやはり経済ですが現状、経済活動の浮沈はコロナの封じ込めとイコールです。コロナが封じ込められて初めて経済の再生が本格的なものになり、もともとあった経済発展の流れや、そこに追加されたマネーの動きが相乗作用を生んでいきます。

ですから、どこでコロナを封じ込めることができるのかが最大の関心事で、この点については現職のトランプ大統領がワクチンや血漿に関する話を次々と発信していますが、経済政策に関してトランプ大統領は一定の評価を得ています。



一方、バイデン氏になればコロナの封じ込めが早く進むのではないかとかいう期待もあります。そうすると、今のところどちらが勝つのかについては不透明です。ただ1つ言えるのは、株価の浮揚や雇用の安定について何でもありの政策総動員を、民主党側も共和党側も政策方針として打ち出してくるでしょう。

結果、選挙の結果がどちらに転んだとしても、経済はより一層重視されますし、コロナの封じ込めに向けて経済も徐々に回復、成長軌道に乗っていくと見ています。

川口:今後の日本株の行方を、どのようにみてらっしゃいますか。

田嶋:相当、強気でみて良いだろうと思います。それはマーケットに流れ込んでくるマネーの量そのものが、まさに異次元になっているからです。今の株高を説明するのに、不況下の株高や、低金利などいろいろ言われてはいるのですが、やはり一番大きいのはマネーの存在だと思うのです。株価の妥当性を説明するためのPERにしても、かつての常識では14、15倍が妥当と言われていましたが、過剰流動性によって、もはやそれが通用しなくなっています。

それともう1つ、日本の株式市場に大きな影響を及ぼしている外国人投資家が、8月の第2週だけで、現物と先物を合わせて1兆円ほど買い越しています。外国人投資家が日本株を見直しつつあるのではないでしょうか。とにかく大きなマネーの流れが日本株に向かい始めていると思います。

川口:注目銘柄や注目セクターはいかがですか。

田嶋:まず巣ごもり関連。たとえばホームセンターの収益が今、非常に伸びていて、株価の動きも好調です。巣ごもり関連でも、コロナ後に需要が無くなるものもあるので、そこは見極めが大事ですが、テーマとしては注目しています。

それとやはりITやハイテクですね。米国のGAFAMを中心としたこの流れは変えようもなく、むしろDXの流れのなかで一層強まっていくでしょう。もちろんIoTやAI、5Gの普及も見逃せません。たとえば5Gひとつとっても、それに用いられる超微細の半導体の需要が高まり、その製造工程のなかでEUVと称されている「極端紫外線」の技術が注目されています。

このEUV関連の技術を持っているのが、日本の電子部品を製造するメーカーや、半導体の素材を製造するメーカーだったりします。そこには注目しています。

川口:最後に米国株の見通しですが、強気ですか。

田嶋:そうですね。IT、ハイテク関連の企業中心に、新しい時代の訪れに即して、全く新しいイノベーションを開発し、その上に乗るサービスや製品を産み出していく流れが続いている限りは、そう簡単に株価が急落に転じることはないと見ています。もちろんその流れが止まると危ないのですが、米国のイノベーションへの流れはそう簡単に無くならないと思います。その意味では、株価の上昇余地を懸念する必要はないでしょう。

川口:ありがとうございました。





川口一晃プロフィール
川口一晃(かわぐち・かずあき)
金融ジャーナリスト・経済評論家
 

1986年銀行系証券会社に入社。資産運用業務に従事。その後も銀行系投資顧問(現・三菱UFJ国際投信)三洋投信会社で11年間ファンドマネージャーを務める。
その後、ブルームバーグL.Pに移りアプリケーションスペシャリストとして投信の評価システムを開発し、ブルームバーグL.Pを投信の評価機関にする。

1992年ペンタゴンチャートに出会い、方眼紙に手書きでペンタゴンチャートを描き始める。以降、現在に至るまで分析を続けており、国内第一人者として多数の著書を持つ。
そして外資系証券会社等を経て2004年10月に独立、オフィスKAZ 代表取締役に就任。

公式サイト:コレモナニカノ円

 
田嶋智太郎
田嶋智太郎(たじま・ともたろう)
金融ジャーナリスト・経済評論家
 

昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。

これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。

現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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