
今年もあと3カ月で終わります。今年は新型コロナウイルスの世界的なパンデミックにより、世界中で経済活動が大きく停滞しました。果たして、この影響はいつまで続くのでしょうか。また、マーケットに及ぼす影響はどうなのでしょうか。
今回は新型コロナウイルスが経済に及ぼした影響と、今後の外国為替相場などへの影響について、金融ジャーナリストの川口一晃氏が、エモリキャピタルマネジメント代表取締役の江守哲氏に伺いました。
新型コロナウイルス感染拡大の爪痕
川口:まず、新型コロナウイルスのパンデミックが世界経済や日本経済に及ぼした影響について、江守さんはどう考えていますか。
江守:一応、新型コロナウイルスの経済に及ぼす影響は一旦、落ち着いたかなと見ています。世界中で経済活動が止まり、主要国が財政出動や流動性供給を行ったことで、徐々に元の水準に戻りつつあります。
ただこれから先、もう一度経済活動を止めるのは難しいでしょう。したがって次のリスクとしては、二次感染が想定以上に広がって再びロックダウンになるのかどうかだと思います。
川口:元の水準に戻りつつあるということですが、完全に戻るにはまだ時間がかかると思います。
江守:100%戻ることはなさそうですね。大事なのは以前の状態に戻るかどうかではなく、新しい生活様式で経済構造が大きく変わるなか、それに応じた人材配置などをしっかり行うことでしょう。そうすれば100%は無理だとしても、9割くらいまでは戻せると思います。
当然、痛みは伴いますが、抜本的なリストラを断行した企業は、コストが下がる一方で生産性が向上し、株価の上昇などにつながると思います。
11月の大統領選
川口:今年、米国では大統領選挙が行われますが、新型コロナウイルスの影響で演説や集会の様式がいろいろ変わりました。果たして票に影響があるのかどうか。大統領選挙の行方をどう見ていますか。
江守:私は最終的にトランプ大統領を勝たせる方向に行くと思っています。2016年はブレグジットを決めるイギリスの国民投票の後に米国大統領選挙があり、トランプ大統領が勝ちました。イギリスは途中、メイ首相になり、EUとの対話がうまくいかなくなって、現職のジョンソン首相が誕生しましたが、ジョンソン首相もトランプ大統領もトリッキーな性格であり、ひょっとしたら裏側で米英同盟の流れが出来つつあるのではないかと思うのです。ターゲットはもちろん中国です。
江守:今、米国はファーウェイ排除など、中国とハイテク分野で覇権争いをしています。中国を放っておくとすべて持っていかれてしまうという危機感の表れですが、それは逆に見ると、ハイテク分野ではもう米国は中国に負けたことを意味します。恐らく中国を相手にして徹底的に戦えるのはトランプ大統領以外にはいないでしょう。
川口:中国をどのように見ていらっしゃいますか。
江守:中国は頭がいいですね。日本は戦後、短期間でのし上がった国ですが、最初は米国の製品を模倣するところから始まりました。それをブラッシュアップして、安い価格で売りまくって米国を超えようとしました。しかし、それが貿易紛争を引き起こし、さらに日本のバブルが崩壊して日本の地位は大きく後退したわけですが、今、中国はそれと同じことをハイテク分野でやっています。
加えて中国は歴史を非常に勉強しています。日本のバブルの歴史、アメリカの歴史、通貨の歴史など全部理解した上で、中国共産党は動いているはずです。そして、いつの間にか中国を中心とした世界秩序が出来上がるというのを、彼らは目論んでいるのではないでしょうか。
マーケットはどうなっていくのか?
川口:今、注目しておくべき通貨は何でしょうか。
江守:財政出動や金融緩和で桁違いのお金が市中にありますから、普通に考えればドルを持つリスクがかなり高まっていると考えています。したがって、ドルが暴落するなかで円の価値が相対的に上がるのではないでしょうか。
また欧州経済の実態からすれば、ユーロはさほど良い通貨とも思えないのですが、ドルと比べればユーロを持っていた方が有利だと思います。ドル安の流れがしばらく続くのではないでしょうか。
川口:暗号資産については、どう考えていらっしゃいますか。
江守:実際に暗号資産を持っている方々の意見を聞くと、ドルの先行きに不安を感じて、安全資産として持つ人が増えているように思います。金も安全資産のひとつであり、だからこそ大きく値上がりしているのですが、それに近い役割の資産として認識されていく可能性は十分にありそうですね。
川口:金価格の上昇はしばらく続きますか。
江守:続くと思います。金価格が上がる背景はさまざまですが、世界が混沌としている中で、安全資産として買ってる人もいらっしゃいますし、米国の財政赤字拡大や金融緩和によってドルが減価することを見越して買ってる方もいらっしゃいます。特に2019年あたりから、株価が上昇するなかで金価格も上昇してきました。これは今までにない現象として注目しています。つまり株価が上がっても金を買おうという投資家が増えてきたということです。
これは私の推測ですが、おそらくポートフォリオを分散させるために金を買おうと決めた投資家が世界で相当増えてきたのではないでしょうか。そういう人たちが金を持つとそう簡単に売らないので、金価格は下がりにくくなります。したがって、金価格はこの先も上昇する可能性が高いと見ています。
資産運用の新しいカタチとは
川口:最後に、こうした状況下で、個人投資家は何に注意をして運用すれば良いでしょうか。
江守:資産運用については株、金、現金という3つに分ける。そうすれば値動きに一喜一憂せずに済みます。その分、株価が暴騰して大儲けといったことにはなりませんが、資産運用で大事なのは、安定的に少しずつ増えていくことなので、日々の値動きが気にならないような資産配分にしておくことが大事でしょう。
あとは現金を3割程度持つこと。マーケットが大きく崩れた時に、余裕資金がないと買いに行けませんし、一定の現金を持つようにすれば、心理的に余裕を持たせることが出来ます。
川口:ありがとうございました。

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