酒匂隆雄の「為替ランドスケープ」 

為替相場は動かず。

2025/09/22

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FOMCと日銀会合を経てもドル円は146~149円の膠着レンジを維持。円安要因への注目度が増すなか、自民党総裁選やミラン理事の影響が今後の相場を左右しそうです。

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2025年9月22日号

日米の政策金利を決定するFOMC.と日銀政策決定会合が終了した。

FOMC.では市場の大方の予想どおり政策金利の0.25%引き下げが決定され、政策金利見通しでは年内の利下げ回数があと2回に増加したことから、発表直後にドルは一時145.49まで急落したが、パウエルFRB.議長が、新しく任命されたトランプ大統領寄りと目されるミラン理事の主張した0.5%の利下げについて“広範な支持がなかった。”と発言、さらに“今回の利下げ再開は景気下振れリスクへの保険でリスク管理の一環で、我々は長期的視点に立っており、政治的配慮で決定を下すような状況になるとは思わない。”と発言したため、過度な利下げ期待が後退し、ドル買いが優勢となって直ぐに147円台へ戻すと言う荒い展開となった。

日銀政策決定会合に関しては政策金利の変更は無かったものの、二人の委員が利上げを主張し、又ETF.(上場投資信託)とJ-REIT.(上場不動作投資信託)の売却が決定され、日経平均株価が急落したことで一時148円台迄上昇していたドル円相場は再び147円台のLow.迄下落することとなった。

だが、植田日銀総裁は政策決定会合後の記者会見で米国の関税政策が金融・為替市場や経済・物価に及ぼす影響について“不確実性が高い状況が続いている。”などと発言したことから、利上げに慎重と受け取られてドルは再び買い戻されることとなった。

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結局147.65で週を始めたドル円相場はFOMC.後に145.49の安値を付けた後日銀政策決定会合には148.27の高値を付け、147.96で週を終えて相変わらず146~149のコアのレンジを抜けきれないでいる。

ユーロドルも1.1600~1.1900のレンジを抜け切れずにレンジ相場が続いており、3指数とも連日高値更新が続くニューヨーク株式市場の活況が嘘の様である。

ドル円相場が膠着してレンジ相場が続く理由として、市場に存在するドル安要因と円安要因との拮抗が挙げられるが、今回ドル安要因の筆頭と目されていたFOMC.、そして円高要因の一つとして意識されていた日銀政策決定会合が終了して、今後は円安要因により注意を払う必要性が有りそうである。

その一つとして自民党の総裁選の行方は気になるところである。

下馬評通りの5人が正式に総裁選に立候補を表明し、物価高対策を含む経済政策や党改革の有り方が争点となりそうだが、有力候補と目される高市氏は減税と現金給付を組み合わせた“給付付き税額控除”の制度化を掲げ、小泉氏は物価や賃金上昇に連動させる所得税制改正などで手取り増を目指す方針を示しているが、両候補者共に現時点では日銀の金融政策に対しての言及は無い。

過去の言動から推察して、高市氏当選なら財政拡大と金融緩和期待で円安、小泉氏当選なら現状維持で円高とのイメージを持つが、これからの両氏の言動には留意すべきであろう。

奇しくも本日9月22日(日本時間では9月23日)は1985年のプラザ合意から丁度40周年に当たる。

日本は秋分の日の祭日であったが、たった一人で銀行に出掛けて日銀の指示の元、一生懸命ドル売り介入を行ったことをつい昨日の事の様に思い出す。

あの頃市場には協調介入などの意識は無く、海外の友人から“何でドルを売ってんだ?”と訊かれて、“G5.で協調してドルを売ってんだよ。ドルは爆下げするぞ!”と言っても相手にされず、当日18時頃に帰る頃はドルは1円くらい上昇していた。

(その数日後には50円くらい落ちたが….)

今回新たにFOMC.メンバーとなったスティーブン・ミラン氏はトランプ大統領の経済ブレーンであり、強烈なドル安論者として知られる。

4月のトリプル安に恐れをなして為替に関しては現在は沈黙を守るトランプ大統領であるが、“第二のプラザ合意。”とも言われる“マー・ア・ラーゴ。”の提唱者であるスティーブン・ミラン氏がいよいよ金融政策決定の場(FOMC.)に現れたことは頭の片隅に入れておく必要が有りそうである。

さて前週割合大きくドルを売り戻したシカゴ・IMM.は先週は逆に26億ドル買い戻して、ネットで52億ドルのショートにポジションを縮小させた。

その真意は不明である。

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我が国の個人投資家は4億ドル売って、ネットで5億ドルの買い持ちにこちらもポジションを縮小させている。

今週のテクニカル分析

今週のテクニカル分析の見立ては、依然としてレンジを意識。

今週のレンジ

今週のレンジはドル円が147.00~149.50で、ユーロ円が172.00~175.00。


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