20260806 英国新政権でポンドはどうなる?松崎美子さんが見る10月予算案とユーロ高の条件【マーケット女史Q&A】
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2026年8月6日に配信された「マーケット女史24時」では、英国の新政権や欧州の政治・経済情勢、ユーロ相場の見通しについて解説しました。
今回は、番組視聴者から寄せられた「英国新政権によってポンド相場はどう変わるのか」「現在のユーロ高は今後も続くのか」という質問に、ロンドン在住の松崎美子さんが回答します。
英国新政権でポンド相場はどう変わる?
質問
新しい英国首相の政策や政治手法について、まだ全体像が見えてきません。新政権によって英国の政治・経済、ポンド相場はどのように変わると見ていますか?
松崎さんの回答
まだ政権発足から1カ月弱なので、現段階でバーナム政権の全体像を断定するのは早いと考えています。
すでに生活コストの軽減や地方分権、公共サービスへの関与強化など、一定の方向性は見えています。しかし、それをどのような財政政策で実現するのかについては、まだ十分に明らかになっていません。
その意味では、9月27~30日に開催される労働党年次党大会が一つの重要な節目になると思います。ここで政権の政治的な優先順位がより明確になるでしょう。
その後、10月28日に発表される予算案と予算責任局(OBR)のマクロ経済見通しによって、政策が財政面で持続可能なのか、市場がどのように評価するのかが見えてくると考えています。
ポンドについては、単純に「労働党政権だからポンド安」あるいは「成長重視だからポンド高」と判断することはできません。
財政規律、国債発行、税制、成長率、インフレ、そしてそれらを受けた英中銀の利下げ見通しを総合的に見る必要があります。特に10月28日の予算案は、ポンドにとって大きな材料になる可能性があるでしょう。


ユーロ高を支えるスイスフランのキャリートレード
質問
ユーロの強さには、スイスフランが新たな調達通貨として使われていることも関係しているとのことでした。この流れは今後も続くのでしょうか? ユーロ高が崩れる兆候も教えてください。
松崎さんの回答
スイスフランを調達通貨とするキャリートレードは、ユーロを支える一つの要因になります。ただし、それだけでユーロ高が持続すると考えるのは、少し無理があるかもしれません。
ユーロドルを見る場合、最終的には米国側の金融政策とドルの方向性が非常に重要です。
「ドル安・ユーロ高」が続くためには、FRBの利上げ観測が後退する、あるいは米国の金利低下とドル安が続くことが、大きな条件になると考えています。
ユーロ高が崩れる兆候としては、次のような動きに注目しています。
・米国の雇用やインフレが再び加速し、FRBの利上げ観測が強まる
・ECBの利上げ観測が後退する
・リスクオフによって、スイスフランを使ったキャリートレードの巻き戻しが起こる
・欧州への資金流入が鈍化する

ポンドとユーロの今後を判断するポイント
英国では、9月の労働党年次党大会と10月28日の予算案が、新政権の方向性を見極める重要な機会になります。財政規律に対する市場の評価は、ポンド相場や英中銀の金融政策見通しにも影響を与えそうです。
ユーロについては、スイスフランを調達通貨としたキャリートレードだけでなく、FRBとECBの金融政策、米国の金利、欧州への資金流入をあわせて確認する必要があります。
ポンドとユーロのいずれも、一つの材料だけで方向性を判断せず、財政政策や金融政策、市場のリスク選好を総合的に見ていくことが重要です。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
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