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20260903|ドル円160円から156円台へ急落――「円安相場」は転換したのか?注目ラインと9月相場のリスク【マーケット女史】

2026/09/04
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2026年9月3日(木)に配信された「マーケット女史24時」では、川合美智子氏と松崎美子氏が、急速に円高が進んだドル円相場を中心に解説しました。

配信当日、ドル円は160円台から156円台前半まで下落。日銀の利上げ観測や米国側からの円安是正圧力、ドル全面安など、複数の材料が重なったとみられます。

今回の配信では、ドル円のトレンド転換を判断する価格帯に加え、米国株・日経平均・欧州政治・円キャリートレード解消のリスクまで幅広く取り上げられました。

見逃した方は、こちらからアーカイブをご覧いただけます。

今回の結論

今回、最も重要なポイントとして示されたのは、ドル円が短期だけでなく、中期的にもトレンド転換の可能性が出てきたことです。

川合氏は、これまで下値を支えていた159円前後をドル円が明確に下回ったことから、「159円台へ戻せるかどうか」が今後の重要な分岐点になると解説しました。

一方、松崎氏も、これまでのように「ドル円が下がったら買う」という見方ではなく、値動きそのものが変化している可能性を指摘。円が再び為替市場の中心になる局面に入りつつあるとの見方を示しました。

今回の重要ポイントは次の4つです。

・ドル円は159円を回復できなければ、短期的には155円方向が意識される
・155円を明確に割り込むと、150~152円台が次の下値候補になる
・米国株は上昇トレンドを維持できるか重要な局面
・円キャリートレードの解消が進むと、株式やクロス円にも影響が広がる可能性がある

ドル円は159円が上値抵抗へ

配信当日のドル円は、160円台から156円台前半まで大きく下落しました。

川合氏によると、背景にあるのは単独の材料ではなく、次のような複数の要因です。

・日銀による継続的な利上げへの警戒
・米国側からの円安是正要求
・日米金利差が縮小するとの見方
・ドルインデックスの下落
・これまで進んできた円安・ドル高の巻き戻し

ドル円の日足では、安値を結んだサポートラインを下回り、短期的なトレンドが変わった可能性があると分析されました。

週足でも、139円台から続いてきた上昇のサポートラインを割り込みつつあります。

川合氏が示した主な価格ラインは次のとおりです。

・159円前後:今後の上値抵抗として意識される水準
・155円前後:目先の重要な下値支持
・150~152円台:155円を割り込んだ場合の次の下値候補

今後159円台へ戻せなければ、これまでの「下がれば買われる相場」から、「上がれば売られる相場」へ変化する可能性があります。

円安是正は日米共通の課題か

配信では、米国が日本の円安を問題視する背景についても取り上げられました。

円安が続けば、米国にとっては貿易赤字の拡大につながる可能性があります。また、日本の長期金利上昇が世界の債券市場へ波及することへの警戒もあると川合氏は指摘しました。

1998年以来とされる日米協調介入後も、ドル円は一時160円台まで戻しています。そのため市場では、円安是正が日米の共通認識であることを改めて意識し始めた可能性があります。

これまで反応が鈍かった市場が、日銀関係者の発言をきっかけに一気に円買いへ傾いた形です。

米長期金利は4.8%が重要ライン

米国10年債利回りは、一時4.8%付近まで上昇しました。

川合氏は、4.8%が過去にも上昇を止められた水準であり、今回も重要な節目になると解説しています。

今後、米長期金利が低下するためには、次のいずれかが必要になると考えられます。

・インフレ率の低下
・雇用市場の悪化
・景気減速
・米国債の買い戻しによる需給改善

松崎氏は、米財務省による米国債の買い戻しについて、規模だけを見れば公的債務全体に対して限定的である一方、市場の反応を確認するうえで初回実施予定の9月9日が注目されると説明しました。

米国株は下値リスクに注意

米国株について、川合氏は「すぐに急落する形ではないものの、短期的な上昇トレンドが崩れ始める可能性がある」と指摘しました。

NYダウ

NYダウは52,500ドル前後が重要な下値支持とされました。

この水準を割り込むと、5万ドル前後まで調整が深くなる可能性があります。さらに49,800ドル付近を下回った場合は、中期的な下落局面へ入るリスクにも注意が必要です。

S&P500

S&P500は、現時点では比較的強い形を維持しています。

ただし、7,500ポイントを明確に割り込むと、7,000ポイント前後まで調整する可能性が示されました。一方、7,700ポイントを上回れば、上昇トレンド継続の余地が残ります。

NASDAQ

NASDAQは、27,000ポイント前後で上値を抑えられ、ダブルトップを形成している可能性があります。

25,000ポイントを割り込むと下落リスクが強まり、23,800~24,000ポイントも重要な支持帯になるとの見方です。

日経平均は調整が深くなる可能性

日経平均は、米国株よりもチャート形状が弱いと川合氏は分析しました。

急上昇を支えていた短期的なサポートラインを下回り、上値も切り下がっています。配信内では、64,000円を割り込むと6万円付近まで大きな支持帯が見当たらないため、調整が深くなる可能性があると説明されました。

ただし、年間を通した大きな流れでは押し目買いの範囲にあるとの見方も示されています。

今回の日経平均の下落については、単純な円高よりも、金利上昇や金融政策の変化による影響を重視すべきとのことです。

欧州ではドイツ州議会選挙に注目

欧州市場では、ドイツの州議会選挙が大きな注目材料として取り上げられました。

松崎氏は、反移民・反ユーロを掲げる政党の支持が伸びており、選挙結果によってはユーロ売りやドイツ長期金利の上昇につながる可能性があると指摘しました。

また、ドイツだけでなく、フランスやイタリアを含めて欧州全体で政治的な分断が広がるリスクにも注意が必要です。

一方、アイスランドのEU加盟交渉をめぐっては、「EUへ加盟するか」ではなく、「加盟交渉を再開するか」が争点である点に注意が必要と説明されました。

アイスランドはすでに欧州単一市場などの枠組みに参加しているため、EU加盟を急ぐ必要性が乏しいという国内事情があります。

円キャリートレード解消が次のリスクに

松崎氏が今後の大きなリスクとして挙げたのが、円キャリートレードの巻き戻しです。

円キャリートレードとは、低金利の円で資金を調達し、金利や収益性の高い海外資産へ投資する取引です。円高が進むと、こうした取引を解消するための円買いが増え、さらに円高が加速する場合があります。

巻き戻しが本格化すると、影響はドル円だけにとどまりません。

・ユーロ円・ポンド円などのクロス円が下落する
・ユーロドルやポンドドルがドル安でも上昇しにくくなる
・海外株式やコモディティから資金が引き揚げられる
・株価下落と円高が同時に進む

特に株式市場が20%以上下落し、弱気相場入りするような場合には、円キャリートレードの解消が加速する可能性があると指摘されました。

今後確認したい重要イベント

次回配信までに確認すべき材料として、次のイベントが挙げられました。

・米雇用統計
・9月9日の米国債買い戻し
・米消費者物価指数(CPI)
・米連邦公開市場委員会(FOMC)
・日銀の金融政策
・FOMC参加者の金利見通し
・ドイツ州議会選挙

ドル円については、米雇用統計が強い結果となっても、159~160円台までそのまま戻るとは限らないとの見方です。

川合氏と松崎氏はともに、相場の主役がドルから円へ移り始めている可能性を指摘しており、上昇した場面では戻り売りが入りやすくなることにも注意が必要です。

まとめ

今回の配信では、ドル円が159円前後のサポートを割り込んだことで、短期・中期のトレンドが変化し始めた可能性が示されました。

目先は155円を維持できるかが焦点です。155円を明確に下回れば、150~152円台が次の下値候補として意識されます。

さらに重要なのは、今回の円高が一時的な調整で終わるのか、それとも円キャリートレードの本格的な巻き戻しへ発展するのかという点です。

為替だけでなく、米国株・日経平均・債券金利・欧州政治を含めて確認する必要があります。

詳しいチャート解説や、配信中に動くドル円を見ながら行われたリアルタイム分析は、アーカイブ動画でご覧ください。

次回の「マーケット女史24時」は、2026年10月1日(木)20時から配信予定です。

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