【20260728 ゴールデンアワー】ドル円165円突破も視野?円安が止まりにくい3つの構造と為替介入の効果
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2026年7月28日(火)配信の「第64回 酒匂×川口のゴールデンアワー」では、元東京銀行の為替ディーラーで、現在は個人投資家として活動する野村雅道氏をゲストに迎えました。
今回の中心テーマは、163円台まで上昇したドル円相場です。
なぜ円安は止まりにくいのか。為替介入が行われた場合、どこまで円高が進む可能性があるのか。さらに、豪ドル、メキシコペソ、金、日本株についても解説されました。
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円安が続く最大の理由は「実際の資金の流れ」
野村氏は、為替相場を見るうえで最も重要なのは「需給」だと説明しました。
日本の財政不安や政治家の発言が円安材料として取り上げられることはありますが、実際に相場を動かすのは、輸出企業や輸入企業、年金、機関投資家、個人投資家などによる売買です。
貿易赤字が円売りを生みやすい
日本では長期間にわたり貿易黒字が続き、輸出で得た外貨を円へ戻す需要が円高を支えていました。
しかし、原油や天然ガスなどの輸入が増え、貿易赤字が定着すると、輸入代金を支払うために円を売って外貨を買う需要が増えます。
この貿易構造の変化が、長期的な円安を支える大きな要因になっているとの見方です。
NISAや海外投資も円安要因に
現在は、NISAを通じた海外株式やオール・カントリー型投資信託への投資、企業による海外投資も増えています。
海外資産を購入する際には、円を売って外貨を買う取引が発生します。
こうした継続的な円売り需要があるため、ドル円が一時的に下落しても、円高が長く続きにくい状況になっていると説明されました。

為替介入があっても円安の流れは変わりにくい?
番組では、ドル円が165円を超える可能性と、政府・財務省による為替介入について議論されました。
野村氏は、円安による物価上昇への不満が強まれば、為替介入が行われる可能性はあるとしています。
一方で、介入は相場の流れを完全に反転させるものではなく、急激な円安のスピードを抑える防衛的な措置になりやすいとの見方です。
介入後も再び円安へ戻る可能性
仮に介入によってドル円が7円から8円程度下落し、155円前後まで円高が進んだとしても、貿易赤字や海外投資による円売りが続けば、再び円安方向へ戻る可能性があります。
円安の流れが変わるには、次のような変化が必要になります。
・貿易収支が黒字へ転換する
・原油などの輸入価格が大きく下がる
・海外投資への資金流出が減る
・海外資産から日本へ資金が戻る

川口氏のペンタゴンチャートでは、ドル円をはじめ複数の市場で7月30日前後が変化日として示されました。
日銀金融政策決定会合やFOMCとあわせて、月末の値動きには注意が必要です。
豪ドルとメキシコペソが比較的強い理由
野村氏は、通貨の強弱を判断する際にも貿易収支を重視しています。
貿易黒字国では、輸出企業が得た外貨を自国通貨へ交換するため、通貨が買われやすくなります。
一方、貿易赤字国では、輸入代金の支払いによって自国通貨が売られやすくなります。
豪ドルは資源輸出が支え
オーストラリアは資源輸出によって貿易黒字を維持しており、それが豪ドルを支える要因になっています。
2026年の通貨市場では、豪ドル、中国人民元、メキシコペソなどが比較的強く、円とトルコリラが弱いとの見方が示されました。
メキシコペソも堅調
メキシコは、米国との通商交渉や関税を巡る不透明感がある一方、輸出入が拡大し、貿易収支も改善しています。
番組内で紹介されたメキシコペソ円のチャートでも、上昇基調が続いていました。
ただし、高金利通貨は値動きも大きくなりやすいため、金利の高さだけでなく、政治情勢や貿易収支を確認する必要があります。

金は4000ドル、日本株はNISAと年金が焦点
視聴者からは、金相場の今後についても質問が寄せられました。
野村氏は、中国やインド、トルコなど、自国通貨に不安を抱える国では金需要が強くなりやすいと指摘しました。
特にインドでは、金が主要な輸入品の一つになっており、実物需要が金価格を支える要因になっています。
金は4000ドル付近が重要
川口氏はチャート面から、4000ドル付近が重要な分岐点になるとの見方を示しました。
4000ドルを維持できれば反発の可能性が残りますが、明確に割り込んだ場合には弱気の動きが広がる可能性があります。

日本株は年金資金が下支え
日本株については、NISAを通じた個人投資家の資金と、GPIFなどの年金資金による買いが下支えになっていると説明されました。
AI関連銘柄だけに集中せず、複数の業種へ分散し、優良企業の配当利回りが上昇した場面を検討するという考え方も紹介されています。
今回の重要ポイント
・貿易赤字と海外投資による円売りが、円安を支えている
・ドル円が165円を超えれば、為替介入への警戒が高まる
・介入後も需給が変わらなければ、再び円安へ戻る可能性がある
・豪ドルやメキシコペソなど、貿易黒字国の通貨は比較的強い
・金は4000ドル付近、日本株はNISAと年金資金が注目点
なお、これらは配信時点での登壇者による見通しであり、将来の値動きを保証するものではありません。
動画で確認したい注目シーン
・07:05 円安が続く理由と為替市場の需給
・10:30 NISA・海外投資による円売り
・23:45 ドル円のペンタゴンチャート分析
・31:45 ドル円165円と為替介入の可能性
・42:30 豪ドル・人民元・メキシコペソの強さ
・49:00 野村氏が注目する債券と日本株
・56:15 金相場と4000ドルの重要ライン
まとめ
今回のゴールデンアワーでは、円安が止まりにくい理由を、金利差や政治発言だけでなく、貿易収支と海外投資による資金の流れから整理しました。
現在は、輸入代金の支払いや海外資産への投資によって、継続的に円を売る需要があります。
そのため、為替介入によって一時的に円高が進んでも、需給構造が変わらなければ再び円安へ戻る可能性があります。
ドル円では165円と為替介入、金では4000ドル、日本株ではNISAと年金資金の動向が今後の注目点です。
配信では各通貨のチャート分析も詳しく紹介されています。ぜひアーカイブ動画もあわせてご覧ください。
▼第64回 酒匂×川口のゴールデンアワー
https://youtube.com/live/jsqGoIXTsFQ
次回のゴールデンアワー
次回の「酒匂×川口のゴールデンアワー」は、2026年8月27日(木)20時から配信予定です。
ゲストには武者陵司氏を迎える予定です。
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