(20250805号)関税ショックで物価は?円高リスクや欧州旅行事情を専門家が解説【マーケット女史Q&A】
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2025年8月5日(火)に配信された「マーケット女史24時」では、日々の暮らしや投資判断に直結するテーマが取り上げられました。
関税問題がどこまで続くのか、ドル円相場は今後どう動くのか、「ヨーロッパ旅行者は本当に減っているのか?」といった視聴者の疑問に、川合美智子氏と松崎美子氏が本音で回答。投資家だけでなく一般生活者にとっても参考になる内容です。
※本記事は2025年8月5日時点のセミナー内容をもとに構成しています。最新状況とは異なる場合がありますのでご留意ください。

Q1. 関税の影響はいつまで続く?得をする業界はある?
▶ポイント:
年内は物価上昇圧力がじわじわ続き、恩恵を受ける業界は限定的
▶川合さんの回答(要約)
・物価急騰は避けられてきたが、年内はじわじわ上昇圧力が継続
・FRBは利下げ観測も、消費減速リスクは残る
・プラス業界というより、影響を受けにくい分野(生成AI・ゲーム・動画配信・一部自動車関連)に注目
▶松崎さんの回答(要約)
・駆け込み輸出で一時的にGDPは底上げされた
・しかし輸出国や米企業が価格を抑える努力には限界がある
・今年下半期から影響が本格化する可能性が高い
■結論:
関税の『悪影響』は避けられず、今年下半期から消費や相場に波及。狙うべきは「影響が軽い業界」。
川合さん質問回答全文(クリック or タップで表示)
輸出入業者ともに関税の影響を軽微にするために製品を値引きして輸出したり、輸入側も企業が価格転嫁を極力抑える行動が見られており、大幅な物価上昇には繋がっていませんが、14日の卸売物価指数の上昇に見られたように、少なくとも年内いっぱいはじわじわと物価上昇圧力が強まる流れが継続すると見られます。
FRBによる9月のFOMCでの予防的利下げが確実視される一方で、物価上昇圧力による消費減速は否めないと見られます。株式のプロではないので個人的見解ですが、関税がプラスになる業界というよりは影響を受けにくい業界、即ちこれからも積極的に開発が進むと見られる生成AI関連や、ゲーム、動画配信関連、或いは業績悪化を織り込み過ぎた一部自動車関連などがあげられるかと思います。
松崎さん質問回答全文(クリック or タップで表示)
関税問題がプラスになる業界については、わかりません。関税の影響については、これから徐々に出てくるような気がしています。
今年第1四半期は4月のトランプ関税発表前の駆け込み輸出で、各国のGDPが予想外に強くなりました。
現時点では、トランプ大統領はだいたい90日を目安に関税の見直しをするようです。
ここまでのところは、アメリカの消費者に影響が出ないように、輸出する国が商品価格を引き下げていたという報告や、輸入したアメリカの企業が販売価格を下げて売っているという報道もあります。
しかし、こういう努力もどこかの時点で限界を迎えると思われ、早ければ今年下半期にも影響が出始めるのではないかと考えています。
Q2. 今年は大きな円高にも円安にもならない?
ポイント
年内の値幅はすでに達成済み、ただし基調はドル安
▶川合さんの回答(要約)
・1月の158.87が今年の高値、4月の139.89が安値の可能性
・例年の値幅(15~20円)をすでに消化済み
・基調はドル安=円高リスクが強まる局面
・142円割れで越週すると135円台までの円高が視野
■結論:
大幅な変動はすでに出尽くし、円高方向への警戒感が優勢。
川合さん質問回答全文(クリック or タップで表示)
今年1月に付けた158.87で2025年のドル高値は確定したと見ていますが、下値も4月に付けた139.89は昨年9月に付けた139円台との二番続となっており、またドル円の1年間の値幅の傾向である15~20円を達成していることから、年内の上限と下限は既に達成した可能性が高いのではないかと見ています。
但し、基調は『ドル安』の流れにあり、円高のリスクがより高い状態です。142円台に月足、週足の下値抵抗がありますが、142円を割り込んで越週した場合は新たな円高の流れに入って135~138円台が視野に入って来ます。
Q3. ヨーロッパは廃れてる? 旅行行く人も減ってる?
ポイント
欧州旅行はむしろ増加中、コロナ前を超える地域も
▶松崎さんの回答(要約)
・欧州旅行組合の統計では旅行者数は増加中
- 第1四半期:前年同期比+4.9%
- 第3四半期:+7%
・日本人旅行者も増加している
・地域によっては2019年のコロナ前水準を超過
・ウクライナ紛争が収束すればさらなる増加余地あり
■結論:
「廃れている」は誤解。ヨーロッパは観光需要が確実に回復している。
松崎さん質問回答全文(クリック or タップで表示)
なにか根拠があってのご質問なのかわかりませんが、数字を見る限りで廃れているどころか、2025年のヨーロッパへの旅行者数は増加しています。
欧州旅行組合の数字によると、今年第1四半期は前年同期比 +4.9%第3四半期は、夏休み期間ということもあり、ここまでのところ前年同期比+7%と報告されています。私の日本人の友達も、今年に入りヨーロッパに旅行する人達は結構いらっしゃいます。
つい先日も、結婚30周年記念で、イタリア一周なさったご夫婦がいらっしゃいました。欧州旅行組合の調べによると、地域によっては2019年のコロナ前のレベルを超えたところもあるようで、今後ウクライナ紛争になんらかの決着がつけば、ますます旅行者が来やすくなるのかもしれません。
まとめ
・関税:2025年下半期から悪影響が本格化、影響が軽い業界に注目
・ドル円:すでに高値・安値をつけ、今後は円高方向にリスクが集中
・欧州旅行:観光需要は回復し、地域によってはコロナ前を突破
セミナーの内容が気になる方は、ぜひ「マーケット女史24時」本編をチェックしてみてください。
セミナーはトレトレのYouTubeチャンネルにて視聴できます。ぜひ、チャンネル登録もよろしくお願いいたします。
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