野村雅道の「ID為替分析」 nomura

NZドル「通貨9位(10位)、株価19位(19位)、NZドル反発、中銀は緩和サイクル終了を示唆」

2025/12/05

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(11月は終盤から反発)

 年間で通貨10位から9位へ上昇、NZ50株価指数は年初来3.09%高。10年国債利回りは4.32%。金利は異例にも豪より低い

(政策金利は予想通り0.25%利下げ、現行の緩和サイクル終了を示唆)

 NZ中銀は政策金利を予想通り0.25%引き下げ2.25%とした。ただ景気が回復しつつあると指摘し、現行の緩和サイクル終了を示唆した。
追加緩和観測が後退し、NZドルは反発した。議事要旨によると、2.5%での据え置きか0.25%の引き下げかで討議し、政策委員6人のうち5人が利下げに賛成した。

中銀は、経済活動は25年半ばにかけて弱かったものの、回復しつつあると指摘。低金利が家計支出を促進しており、労働市場は安定化しているとし、インフレ見通しに対するリスクは均衡していると述べた。その上で「政策金利の今後の動きは、中期的なインフレと経済の見通しの進展次第になる」とした。 政策金利は、26年1Qが2.2%、27年4Qは2.65%と予想した。8月の予想より低いが、方向性としては上昇でタカ派スタンスを示唆した。

ホークスビー総裁は政策シフトを強調し、見通しは「ごくわずかに下向きに傾いている」が、来年にかけて金利を据え置く方針と一致していると述べた。
市場では、追加緩和の可能性は大方の予想ほど高くないとし、追加利下げは経済が低迷した場合に限られると受け取られた。  中銀は「経済に大幅な余剰能力がある」ことが今回の利下げの理由になったとする一方、インフレと生産の上振れリスクにも特に注意を払ったと述べた。
金融緩和を続けてきたものの成長はなお低迷しており、景況感低下のほか、利上げで急激に落ち込んだ住宅市場の低迷継続が足を引っ張っている。さらに世界経済の減速、失業率上昇、政府の緊縮財政が状況をさらに悪化させている。 中銀は、3Q経済が0.4%成長し、4Qは0.7%に拡大すると予想している。

(11月消費者信頼感は5カ月ぶり高水準)
 
11月の消費者信頼感指数は98.4と、10月の92.4から上昇した。消費者が自由裁量による購入を増やし、小売店の活動が改善したことを背景に6月以来の高水準となった。
ANZは、「今月の消費者信頼感が相当程度上昇したのは喜ばしいが、まだ最近のレンジを超えてはいない。経済回復はまだ初期段階だが、消費者にとっての状況好転を示唆する指標はこれだけではない」と述べた。

(テク)ドル「10日ぶり陰線、ボリバン2σ下限から上限へ反発」

日足、昨日は10日ぶり陰線。ボリバン2σ上限。12月2日-3日の上昇ラインがサポート。10月29日-12月4日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き

(テク)円「ボリバン2σ上限で横ばい」

日足、ボリバン2σ上限へ反発。その後横ばい。12月2日-3日の上昇ラインがサポート。5日線下向く、20日線上向き

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プロフィール

のむら・まさみち
野村雅道

個人投資家・FX湘南投資グループ代表
中京大学講師。1979年、東京大学教養学部卒。在学中は国際経済を研究しつつ野球部主将としても活躍。
法政大のエースだった元巨人の江川投手から3打数3安打した試合では敬遠を含む3四球も奪う。当時30年ぶりの4位躍進に貢献。
1979年、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。NY支店に赴任後、伝説のディーラー・若林栄四氏の下で為替ディーラーとしてのスタートを切る。
1987年に米系銀行へ転出した後、欧州系銀行外国為替部市場部長などを経て現職
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