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経済ジャーナリスト鈴木雅光の「奔放自在」 vol.30
公開日:2021年7月07日

日本のマクドナルドと米国のマクドナルドのどちらに投資する?

最近、米国株投資が個人の間でも注目を集めています。書店に行けば、米国株投資に関連した書籍が結構並んでいますし、オンライン証券会社でも、取引全体に占める米国株式の比率がかなり上がっていると聞きます。

かつては米国株式をはじめとする外国株式の取引は、時差や現地取引システムとの連携に関する問題で、なかなか国内株式のようにリアルタイムで売買するのが難しい状況でしたが、近年はインターネットの高度化、情報通信の高速化によって、国内の株式を売買しているのと同じ感覚で、米国株式の取引が出来るようになりました。取引銘柄数も、証券会社によって異なるものの、多いところだと4000銘柄程度を扱っているので、国内株式を売買するのと何ら遜色在りません。

外国株式に投資する際の問題点としてよく言われるのが、「情報が少ないし、そもそも土地勘のないところの企業に投資するのはリスキー」というものですが、米国株式を扱っているオンライン証券会社のサイトには米国株式関連のコンテンツが非常に充実しています。

それに、よく考えてみて下さい。「米国企業に土地勘がない」というのは本当でしょうか。

私たちはアップル製のスマートフォンを使い、グーグルでいろいろなことを調べ、アマゾンで買い物をします。コカ・コーラを飲むこともあるでしょうし、家にはP&Gやジョンソン&ジョンソンの消費財がたくさんあるのではないでしょうか。

そうなのです。米国企業は結構、私たちの生活にとって身近なのです。そういう視点があれば、米国株式投資は決してハードルの高いものではないことが、お分かりいただけるかと思います。

米国株式への投資が有利と思われる最大のポイントは、経済成長力にあります。

周知のとおり、日本の総人口はこれから減少傾向をたどっていきます。人口が減少するなかで生産性を維持し、経済水準を今以上に向上させるのは至難の業でしょう。実際、生産性向上が声高に言われていますが、目下、てきめんに効果のある施策は見出されていないのが正直なところでしょう。

これに対して米国はこれからさらに人口が増えていきます。その背景には移民政策が功を奏しているのが大きな理由としてあるわけですが、人口が増えればそれだけ個人消費が盛り上がっていくので、特に強力なカンフル剤を投入しなくても経済は右肩上がりに上昇していきます。人口が増えていくというファンダメンタルズが壊れない限り、米国経済はこれからも安定的な成長を維持できるはずです。

それを如実に反映した数字を挙げてみましょう。日本マクドナルドHD(ホールディングス)と米国マクドナルドの株価です。

日本マクドナルドが当時のジャスダック市場に株式を上場したのが2001年6月でした。そこで、2001年8月から2021年6月までのマンスリーの株価(月初ベース)を、米国マクドナルドの同じ期間の株価と比較してみましょう。

2001年8月1日の日本マクドナルドHDの株価は3720円でした。これが2021年6月1日時点では、4960円でした。値上がりしているのは事実ですが、値上がり率は33.33%です。この数字には配当金が含まれていませんが、それでも20年間の値上がり率が33.33%というのは、1年平均の上昇率は1.66%程度に過ぎません。株式という資産クラスのパフォーマンスにしては、いささか物足りないと感じる人は多いと思います。

では、米国のマクドナルドはどうでしょうか。2001年8月1日の株価は30.03ドルでした。これが2021年6月1日には232ドルまで上昇しています。実に7.7倍です。同じ20年の歳月を費やして、片や33%しか値上がりしなかったのに、もう一方は7倍以上になっているのです。同じ「マクドナルド」ブランドでも、これだけの違いが生じていることに興味を覚えます。

「そうは言っても米国株式には為替リスクがあるじゃないか」という意見もあります。確かに、円高ドル安が進めば、ドル建て投資には為替差損が生じます。

2001年8月1日のドル円は1ドル=125円でした。これが2021年6月1日のドル円は109円41銭でした。つまりドルは円に対して、この20年間で12.47%減価したことになります。つまり円で見れば為替差損が生じていることになるのですが、株価は前述したように7.7倍にもなっていますから、12.47%の為替差損など誤差程度に過ぎません。

投資金額で考えてみましょう。米国株式は1株から投資できます。1株=30.03ドルで1株を買うのに必要な円建て資金は、1ドル=125円で計算すると3753円です。手元資金が100万円あって、これで買えるだけ米国マクドナルドの株式を買うとしたら、購入できる株数は266株になります。

配当金を考慮せずに計算すると、266株のドル建て評価額は6万1712ドルです。これを1ドル=109円41銭で円建て評価額を計算すると、675万1909円になります。確かに為替差損は生じているものの、それを補って余りあるだけのリターンを享受できるのです。

なぜこれだけの差があるのか。それはマクドナルドブランドを展開している国・地域の経済力の差です。日本マクドナルドHDは日本国内での店舗展開ですから、バブル崩壊後の経済低迷による影響をモロに受けていますし、将来を考えても、人口減少社会のなかでの営業を強いられますから、厳しいのは間違いないでしょう。 これに対して米国マクドナルドは世界的にフランチャイズ展開できますし、米国自体が今後も人口が増えていきますから、マーケットは拡大していきます。この違いが株価に反映されていると考えることが出来るのです。



金融ジャーナリスト
鈴木雅光(すずき・まさみつ)

JOYnt代表。岡三証券、公社債新聞社、金融データシステムを経て独立し(有)JOYnt設立し代表に。雑誌への寄稿、単行本執筆のほか、投資信託、経済マーケットを中心に幅広くプロデュース業を展開。

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